本記事は「水草に酸素の気泡をたくさんつける方法」を解説します。
体一面に酸素の気泡をまとった水草。
水草水槽を作るならぜひ見てみたい姿ですよね。
そこで今回は水草に酸素の気泡をたくさん付ける方法を分かりやすくご説明します。
水草が酸素の気泡を出すためには必要なものが「5つ」あります。
それを知り、1つ1つクリアしていくことで水草が元気に育ち、葉にたくさんの酸素の気泡をつけるようになります。
初心者の方にも分かりやすいよう、丁寧に進めていきますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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リシアが光合成をして酸素の気泡をたくさん付ける様子。
リシアは水草の中でも気泡が確認しやすい種類です。
水草は生きるために光を浴びて光合成をします。
光合成とは、光エネルギーを使い、水とCO2(二酸化炭素)から炭水化物(ご飯)を作る働きのこと。
そのため、水草にとって光を浴びるとはご飯を食べるような感じです。
その過程の副産物として酸素ができることから、水中にある水草の葉に「酸素の泡」が付くというわけです。

水草が元気に育つ環境を作れば自然と酸素の泡が見られるはずです!
- 強力なライト
- CO2の添加
- 水草の好む水質
- 適度な養分
- 適度な温度
こちらの5つが水草を育てるために必要なものです。
こうして並べて書くと、なんだか難しく感じますが、1つ1つ見ていけばそれほど難しくはありません。
それぞれ簡単に説明していきますので、順にご覧ください。
また、酸素の気泡をたくさん付ける水草を植えることも近道ですよ!

水草をキレイに育てるなら、「しっかりと水草育成ができる機材」を揃えることが大切です!

① 強力なライト

なんと言っても光ですね。
「光合成」と言うからには、光が無いと始まりません。
適切な光量を、適切な時間当てることが大切です。
別記事では、私が水草水槽におすすめするライトを水槽サイズ別にご紹介しています。
どの照明も実際に水草が育つことを確認していますので、安心してご利用いただけます。
ライトをお探しの方はぜひご覧ください。


② CO2の添加

閉鎖された空間である水槽は外部からCO2を追加しないと、十分に光合成ができなくなってしまいます。
そこで、画像のような「CO2添加システム」を使い、水中にCO2を添加するというのが水草水槽のスタンダードです。
各機材の中でも高価な部類に入りますが、しっかり水草を育てるなら必須となるアイテムです。
水草水槽を作るなら必ず予算に入れておきましょう。



僕のおすすめは「高圧ボンベ式」です!
③ 水草の好む水質

pH 5.5~6.5
こちらが水草の好む水質なのですが、いきなり「pH」とか言われても分かりづらいですよね。
そこでおすすめするのが、「ソイル」と呼ばれる水草用に開発された土を使う方法です。
ソイルには水質を水草の好むものに変える力があるので、手軽に水草の育ちやすい環境を作ることができますよ。
レイアウトで使う石の中には水草が育ちづらい水質にしてしまうものもあります。
初心者の方はたくさんの石を使わずに、流木を中心としたレイアウトにすると水草が育ちやすいですよ。


④ 適度な養分

水槽に液体肥料を添加する様子。
水草が栄養不足にならないよう、定期的に肥料を入れる必要があります。
水草は水中から養分を吸収していますが、閉鎖された空間である水槽では定期的に添加しないと不足してしまいます。
とはいえ、養分が余ってしまうと藻類の増殖など悪い影響もありますので慎重に行うべきです。
こちらでご紹介したソイルには、予め養分が含まれているものが多いのでソイルを使うなら、セットから1ヶ月程度は肥料を添加しなくても大丈夫です。
また、初心者の方はカリウム、微量元素系肥料から始めると失敗が少ないですよ。

⑤ 適度な温度


(18℃)22℃~28℃(30℃)
※()内は一応の下限と上限です
こちらが水草水槽の適温です。
冬場はヒーターを使い、夏場は冷却ファン、水槽用クーラー、エアコンを使い水温をコントロールしましょう。
冬はヒーターをセットするだけんなので簡単ですが、夏に水温を下げるのは大変です。
5月のゴールデンウィーク明けくらいから、暑い日が出てきますのでそれまでに対策をしておきましょう。



気泡が出る条件として水草の調子の他に「酸素が飽和している」ということも重要です。
「飽和」と聞くとなんだか難しげですが、ようは「これ以上、酸素が溶けない状態」ということです。
そのため、水草の量が少ないと抜群に光合成をしていても気泡が見れないこともありますよ。
特にセット初期など、水草の総量が少ない場合はあまり気泡が付かないかもしれません。
調子よく繁茂して水草の量が増えれば、自然と気泡が確認出来るようにはるはずです。

水草には特に葉に大きな気泡を付ける種類があります。
こちらの記事で、特に大きな気泡を付ける6種をご紹介しています。
酸素の気泡を楽しみたいならこちらでご紹介している水草を植えると良いでしょう。


水草が光合成で作った酸素は混じりけの無い「純粋な酸素」なので、強力に水中に酸素を補給します。
- 酸素を必要とするバクテリアの活性が上がる
- 生き物の酸欠を予防
そのため、このような効果が期待できますよ。
ろ過バクテリアなどは、水をキレイにする過程で酸素を大量に必要とするものもいるので、「水中の酸素量が増える⇒水が透明になる」なんて効果もあります。
そしてもちろん、お魚やエビなどの酸欠を強力に予防することができます。

CO2を添加してしっかり光合成をしている水槽は水がピカピカになりやすいですよ!

水草水槽にブクブクは必ず必要なものではないですが、するに越したことはありません。
- 油膜の予防
- CO2中毒の予防
それは、このような効果が期待できるから。
どちらもエアレーションをしないからといって、必ずしも問題になるわけではありませんが、することにより予防できますよ。
詳しくはこちらの記事で解説しましたので、興味のある方はぜひご覧ください。


小型水槽を使った水草水槽のセッティング例。
30cmクラスの水槽は手軽なので初めての方にもおすすめです。
Ordinary-Aquariumの「水草レイアウト入門」では、水草水槽の作り方を1から順に解説しています。
初めての方にも分かりやすいよう丁寧な説明を心がけていますので、水草水槽にチャレンジしたい方はぜひご覧ください。


Ordinary-Aquariumの「水草育成論カテゴリー」では、私が今まで培ってきた様々な知識、技術を公開しています。
すべて実践で試して有効だったものばかりですので、きっとお役に立つはずです。
水草育成に興味のある方はぜひご覧ください!
今回は「水草に酸素の気泡をたくさんつける方法」を解説しました。
「たくさん気泡がついている = 調子の良い水草」
と言えますので、水草を元気にする方法を考えて行けば自然と気泡も付くはずです。
上手くいかないなぁ
という方はこちらの5つがしっかり揃っているか確認してみましょう。
必ずどこかに問題があるはずです。
1つ1つクリアしていくことが、面倒なようで1番の近道ですよ!

意外なところに盲点があったりしますよ!