この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事は「水草水槽に欠かせない5つの要素」を解説します。
水草を初めて育てる方に向けて「水草水槽ってこんな感じに捉えるんだよー」というお話ですので、まずはざっくりと全体の雰囲気を感じてくださいね。
水草を綺麗に育てるには5つの要素のバランスが大事です。
「高光量のライト」「様々なCO2添加器具」「優秀な底床」など、現在では水草用品がたくさんあります。
しかし、どんなに優れた製品を使っても全体のバランスが悪くては水草は綺麗になりません。
なのでこの記事を読んで「水草水槽のバランス感覚」の基礎を身に着けてくださいね!
これから水草水槽を始める方にぜひ読んでいただきたい内容です。
初心者の方にも分かりやすいよう丁寧に解説しますので、ぜひご覧ください。
水草水槽は5つの要素がお互いに影響し合い、絶妙なバランスの元に成り立っています。
5つの要素の内、どれか1つでも欠けると美しい水草水槽は成り立ちませんよ。
それでは1つずつ見ていきましょう。
各項目にはそれぞれ詳しく解説した記事がありますので、気になったタイミングでぜひご覧ください。
光
光合成の源。
光が無いと水草は死んでしまいます。
ライトを水槽直上より当てましょう。
CO2
光合成に必要なもの。
空気中と違って添加しないと不足します。
CO2添加の「有り/無し」で育てられる水草の種類が大きく変わりますよ。
水質
CO2の有効度、肥料効率に影響する要素。
水質を自由に操れるようになると上級者の仲間入りです。
ほとんどの水草を育てられるようになるでしょう。
実は初心者の方が躓くことが多い要素です。
「うまくいかない、、、」
というときは水質を調整すると綺麗に育つようになることが多いです。
肥料
極めるのが一番難しい要素。
とりあえず肥料の添加は後回しにして他の要素を調整してから最後にチャレンジすることをおすすめします。
初心者の方はまず「カリウム」の使い方からマスターしましょう。
温度
代謝や成長スピードに影響する要素。
ヒーターやクーラー、エアコン等を駆使すればどなたでも同じ環境が作れます。
夏場の高温時以外はヒーターだけで簡単に対応できますよ。
5つの要素はバランスが大事です。
例えば
- すごく明るいライトがあっても肥料が無い育たない
- CO2を添加しているからと言って、10℃しか水温がなければ水草はほとんど成長しない
こんな感じです。
多すぎず、少なすぎず、全体としてバランスをとることが重要です。
「美しい水草水槽 =バランスが良い水槽」という事です!
5つの要素は等しく重要なので優先順位はありません。
ですが、対処が簡単な順位はあります。
水草水槽を楽しむ過程で何か問題が発生したら下記の順番で対応するとスムーズです。
「温度は大丈夫か?→光は十分か?→CO2添加量は十分か?→水質は合っているか?→肥料は十分か?」
このように簡単なところからチェックしていきましょう。
高圧ボンベ式のCO2セットを使いCO2添加を始めるのがおすすめ。
水質によって添加量を変える必要があることに注意してください。
添加量を増やしてもダメな場合は、水質を変える必要があります。
「CO2を適正量添加している」「肥料を与えている」のに水草の成長スピードが遅い、育たない等の問題が発生している場合は気にしてみましょう。
※特に石を大量に使用している場合、問題になりやすいです。
肥料は最後に当たるようにしましょう!
他の要素が原因で水草の成長が悪くなっている場合、肥料を添加しても水草が利用できず余ってしまうことがあります。
余った肥料から藻類が発生することが多いので肥料を考えるのは一番後回しで良いでしょう。
次は5つの要素のバランスをもっと具体的に解説します。
まずはこちらのグラフをご覧ください。
これはとある水槽の要素を参考までに数値化したものです。
こちらの水槽の各要素を仮に「光」100点、「CO2」70点、「肥料」50点としましょう。
この場合、水槽のコンディションレベルは50点です。
この水槽は「光」40点、「CO2」30点、「肥料」35点です。
なのでこの水槽のコンディションレベルは30点ですね。1つ目の水槽よりも20点低いです。
しかし「光」10点、「肥料」5点しか余りません。
このようなバランスの良い水槽では藻類に悩まされる事が少なく、美しい水草水槽をキープすることができます。
要素が余るとどうなるのでしょうか?
それは藻類の発生原因になってしまいます。
水草水槽にとって藻類への対策は必ず必要になります。
藻類がたくさんあってもお魚の調子が悪くなる訳ではありません。
しかし見ていて気持ちの良いものではありませんよね。
初心者の方はまず、要素の「足し算」「引き算」を覚えて要素余りが出ないようにする事を目標にすると良いでしょう!
ちなみに藻類対策についてはこちらで詳しく解説しています。
お時間のあるときにぜひご覧ください。
これから、高スペック水槽を例にして、具体的なバランス調整法を解説します。
もう一度こちらのグラフをご覧ください。
こちらの水槽を例にしてバランスを調整していきましょう。
まずは引き算からです。
光100点、CO270点を減らし「肥料50点」に近づけます。
1番低いレベルの要素に合わせてバランスを取る方法です。
現在、藻類でお悩みならこちらの方法がおすすめですよ。
- 換水をして余分な養分を取り除く
- ライトを暗くする
- 点灯時間を短くする
- CO2添加量を減らす
などなど
初心者の方は引き算から覚えましょう!
CO2 70点、肥料50点を増やし、光100点に近づけます。
これが理想的な方法です。
藻類の大量増殖前にこの方法を取ることができれば「水草の調子が良くなる⇒藻類への抵抗力が強くなること」で美しい水槽の状態をキープすることができます。
水草の調子が上向き、勢いよく成長を始めることを俗に「スイッチが入る」と呼びますが、いかに早くスイッチを入れられるかということがポイントです。
- ライトを増設
- 点灯時間を長くする
- CO2添加量を増やす
- 肥料を添加する
などなど
- ライトを増設or暗くする
- 点灯時間を長くするor短くする
- CO2添加量を増やすor減らす
- 肥料を添加するor換水で取り除く
基本的に足し算、引き算で対応する要素は「光、CO2、肥料」の3つです。
こんな感じで対応すると良いですよ。
初心者の方は詳しい方に聞きながら調整すると良いでしょう!
「ライトを追加する」「肥料を入れる」など足し算は簡単に行えるものが多いので、ついつい手が出てしまいます。
しかし「足りないこと」が原因の不調よりも、「バランスが悪いこと」が原因で起こる不調のほうが圧倒的に多いですよ。
「暗くする」「CO2添加量を減らす」「肥料を入れない」という事も場合によっては必要になると覚えておきましょう。
まずは、余分を取り除く「引き算」を学んで、それから足りないものを追加する「足し算」を学ぶようにすると失敗が少ないですよ。
何度も言いますが重要なのは「5つの要素のバランス」という事です!
「水質」が「CO2」「肥料」の効率を大きく左右しています。
CO2を添加しても、肥料を入れても効果が無い場合、水質を調整することで調子が良くなることが多いです。
初心者の方がつまづきやすい部分ですから、うまく水草が育たないときは水質をきにするようにしましょう。
- 弱酸性の軟水
が水草の育ちやすい水質です。
日本は地域によって水道水の水質に違いがあります。
水道水の硬度が高い地域にお住まいの方は特に水質に気を配りましょう。
当ブログでは簡単にお住まいの地域の硬度を調べられるページもご用意していますのでご活用ください。
- 水を綺麗にする
- 養分の供給
こちらが水草水槽におけるろ過バクテリアに期待すること。
5つの必須要素ではありませんが「ろ過バクテリア」も重要な要素です。
透明感のある美しい水を作るには微生物の働きが欠かせません。
「透明感ある美しい水」は水草の状態に良い影響も与えます。
- 有機物を分解して水草の肥料にする
こちらも大切です。
ろ過バクテリアによる「生物ろ過」についてはこちらの記事で詳しく解説しましたので、お時間のある時にぜひご覧ください。
私が毎日(ほぼ)SNSでご紹介している30cm水槽の作り方を解説しています。
水草水槽に必要な機材の紹介、機材のセッティング方法、水草の植え方などを順を追って紹介しています。
初心者の方でも管理しやすく、失敗の少ない内容ですのでレイアウト水槽の作り方に興味のある方はぜひご覧ください。
30秒で水草の育たない原因をチェックできるフローチャートを作りました。
水草がキレイに育たずお悩みの方はまずはこちらのチェックシートを利用して原因を探ると良いでしょう。
結果ページでは簡単な対処法も記載しましたのでこれからの管理の参考になるはずです!
当ブログ「Ordinary-Aquarium」では管理人である轟元気の経験をもとに水草の育て方について数多くご紹介しています。
実際の水草レイアウトに活用できるよう、なるべく実践的な情報発信を心がけていますので、きっとお役に立つはずです。
1記事につき1つのテーマに絞って解説していますので、スキマ時間などにぜひご覧ください。
当ブログの直感で選ぶ水草図鑑では簡単に水草を探すことができます。
水草を探す機会がありましたらぜひご利用ください。
今回は「水草水槽に欠かせない5つの要素」について解説しました。
水草水槽の成り立ちをざっくり説明しましたが、正直、体感していないと良く分からんと思います。
アクアリウムの様々な事柄は実際に水槽に向き合って経験を積まないと分からない事だらけです。
なので、この記事はざっと読んで頂いて頭の片隅にでも置いておいて下さいね。
実際に水草水槽の経験を積んでいくうちに「あの話はこの事か~」みたいな感覚になって頂けたら幸いです!
この記事が参考になったら感想を教えてもらえると嬉しいです。
記事作成の励みになります!