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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「外掛けフィルターに植物を植える方法」を解説します。
観葉植物などの陸上植物は水草以上に強い水質浄化、調整能力を持っています。
- 藻類予防
- 水の透明度アップ
- 臭い低減
- 軟水化作用
など植物が元気に育っている環境ではこのような恩恵を受けることができます。
そこで今回はポピュラーなフィルターである「外掛けフィルター」を使って、簡単に陸上植物の育てる方法をご紹介します。
植物の見た目を楽しみながら水質の浄化、調整作用もできるなんて素敵だと思いませんか?
少しの工夫で今ある水槽に取り入れられますので、ぜひチャレンジしてみてください。
- 水質浄化作用
- 水質調整作用
植物が水中から養分を給して成長する過程で、このような効果が期待できます。
どちらも人が行う作業ではなかなか再現できない作用なので貴重ですよ。
植物が元気よく成長する過程で得られるものなので、環境に左右されますし効果が出るまで時間がかかります。
けれども一度サイクルが回り始めると強力に水が綺麗になるのを実感できるはずですよ。
一言いうと、水が綺麗になります。
水が透明になり、臭いが少なくなりますよ。
特に藻類予防効果が高く、元気に伸びている株があるだけで藻類の発生量が少なくなるのを実感できます。
「お掃除屋さん」と組み合わせれば藻類のまったく生えない環境を作ることも夢ではありません。
植物は必須栄養素である「カルシウム」「マグネシウム」を吸収するため結果として軟水になります。
水草水槽は軟水、弱酸性でキープすることで「CO2効率がアップ」「肥料の吸収効率がアップ」することから、様々な要素が上手く回るようになります。
植物を元気に茂らせることで、水草に良い水質になるなんて一石二鳥ですね。
外掛けフィルターに植物を植えるのはとっても簡単。
フタを外して植物を植えるだけ!
根っこが多く、しっかりしている種類なら植物だけでOKです。
根っこが少なくて安定しないなら「軽石」を入れて固定しましょう。
このような園芸用の軽石を隙間に詰めればOKです。
ホームセンターなどで安価に手に入るはず。
外掛けフィルターに詰めるなら、小粒のタイプが使いやすいですよ。
付属のパイプ類を説明書通りに組み立てます。
付属でついてくるフタ、フィルターマットは使いません。
取り除きましょう。
※目詰まりの原因になるのでフィルターマットは使わないほうが無難です
植物を鉢から出し、土などを取り除きます。
必要なのは「根」だけです。
濁りの原因になるので綺麗に取り除いてください。
流水で洗い流すようにすると綺麗に取れやすいです。
洗ったら半日程度バケツに水を張って漬けておきましょう。
ろ過槽内に植物を入れましょう。
ぐらつくようなら、隙間に軽石を差し込むようにして固定してあげてください。
※画像はワイヤープランツとポトスを植えたところです。
水槽に引っ掛けます。
左右どちらかに寄せると見映が良いですよ。
電源を入れて水の流れを調整しましょう。
流れが強くても問題ありませんが、最初は根の破片などが流れ出しやすいので弱めに設定すると良いでしょう。
植物の成長を楽しみください。
基本的に「水槽背面」がおすすめです。
機材類は隠れた方が見映が良いですので、通常のフィルター使用時と同様に背面側に設置すると綺麗にまとめやすいです。
下処理の際によく洗い、根だけを植えるようにすれば農薬はあまり気にしなくても良いでしょう。
もし気になるようであれば農薬除去剤などを使うと安心です。
- テトラ オートワンタッチフィルターATシリーズ
- GEX ラクラクフィルターシリーズ
こちらがおすすめです。
正直なところ、どちらを使っても特に問題ありません。
テトラ オートワンタッチフィルターATシリーズの方が全体的にフィルターサイズが小さいので狭い場所向きです。
GEX ラクラクフィルターシリーズはフィルターサイズがやや大きいのでたくさん植物を配置したい場合におすすめです。
水槽サイズ、植えたい植物の量と相談して機種を決めると良いでしょう。
水槽サイズ | 外掛けフィルター |
---|---|
30cm以下 | テトラ AT-30、GEX ラクラクパワーフィルターS |
45~60cm | テトラ AT-30 AT-50、GEX ラクラクパワーフィルターM |
60cm以上 | テトラ AT-50 AT-75W、GEX ラクラクパワーフィルターL |
植物の種類数 | 外掛けフィルター |
---|---|
1~2種 | テトラ AT-30、GEX ラクラクパワーフィルターS |
1~3種 | テトラ AT-50、GEX ラクラクパワーフィルターM |
1~4種 | テトラ AT-75W、GEX ラクラクパワーフィルターL |
- ポンプが水槽の中に入る
- ポンプがろ過槽の中にある
外掛けフィルターのポンプはこちらの2タイプありますが、よりおすすめなのは「ポンプが水槽の中に入るタイプ」です。
水槽の中にポンプがあると見た目に邪魔なのですが、ろ過槽の中にあるタイプの場合、植物の根が絡むとポンプが止まってしまう恐れがあります。
植物を植えるならポンプが水槽の中に入るタイプの方が良いですよ。
見た目が気になるならコーナーカバーを作り中に仕舞うと良いでしょう。
コーナーカバーの作り方はこちらの記事で詳しく解説しましたのでDIYに興味のある方はぜひご覧ください。
- ポトス
- ワイヤープランツ
- ヒメモンステラ
- ピレア・カディエレイ(アルミニウムプラント)
- ヘデラ(アイビー)
- トラデスカンチア(ムラサキツユクサ)
- ネフロレピスの仲間
おすすめなのがこちらの観葉植物。
「つる性」の観葉植物は特に雰囲気が良く綺麗に見えます。
成長の早い種類を選ぶことでより早く「水質浄化作用」「水質調整作用」を実感することができますよ。
観葉植物といえばポトスというくらい有名ですね。
売っていないホームセンターは無いんじゃないかというくらい流通量が多いです。
改良品種が数多くあり、ゴールデン、斑入りなどお好みのものが選べるのも魅力です。
やや葉が大きいので60cm以上の水槽の方がサイズ感が合います。
小さな葉を密に茂らせるつる性観葉植物。
やや明るい環境を好むので、しっかりライトを当てると元気に育ちます。
成長が早いので、すぐに茂みが欲しいときにおすすめです。
穴の空いた独特の葉がエキゾチックな雰囲気を出す観葉植物。
やや大きな葉ですが、成長が緩やかなので持て余すことは少ないはずです。
こいつ1種ではやや大味な印象になってしまうので、葉の細かな種類と組み合わせて使うと見た目が綺麗ですよ。
金属光沢のある葉が面白い観葉植物。
見方によっては偽物感があるので好みの分かれる種類ですが、丈夫なので私は好んで使っています。
木のように直立方向に成長していくので、つる性の観葉植物と組み合わせて配置するとコントラストが出て見映が良いですよ。
そこら辺の林にも生えているつる性植物。
和名を「木蔦キヅタ」といいます。
自然感のある見た目をしているで、ネイチャーアクアリウムのような自然感の強い水景にもマッチします。
根は活着力が強いので、壁などに伸びるとそのままくっついてしまうので注意しましょう。
ボリューム感のある見た目、育ち方が魅力の観葉植物。
葉の色にバリエーションがありピンクの筋が入るタイプが個人的には気に入っています。
脇芽をたくさん出して成長していくので大きな茂みになります。
外掛けフィルターくらいの大きさに植えるなら、本種1つで十分いっぱい育つので、他の植物は植えなくても良いでしょう。
ライトグリーンの葉色とシャープな草姿が魅力のシダの仲間。
調子良く成長すると、脇芽をたくさん出して増殖するので、どんどんボリュームが増していきます。
シダの仲間としては成長が早く、「水質浄化」「水質調整」能力に優れていますよ。
大振りな葉の種類は1種だけだと大味な印象になってしまいます。
かと言って外掛けフィルターはあまり大きくないので、それほどたくさんの種類を植えられません。
そこで、おすすめの組み合わせ例を3つご紹介します。
どちらもボリューム感がありますが、広い葉のポトスと細かな切れ込みの入るツデーの葉が好相性です。
丈夫な観葉植物の中でも特に丈夫な2種なので、初心者の方でも育てやすい組み合わせですよ。
ともすると大雑把に見えてしまうヒメモンステラに細かな葉のワイヤープランツを組み合わせてバランスを取ります。
ヒメモンステラは成長が緩やかですが、ワイヤープランツは早いのです。
そのため、ヒメモンステラが小さいうちはワイヤープランツが主役、ヒメモンステラが大きくなったら主役交代と、時間経過に合わせて変わる景観を楽しむことができますよ。
縦方向にしっかりと育つアルミニウムプラントと、ボリューム感の出るツデーの組み合わせです。
アルミニウムプラントは大きく成長すると下部の葉が落ち、下側が寂しくなります。
そこで、アルミニウムプラントの下部を隠すようにツデーを配置すると上手く隠してくれますよ。
どちらも成長が早いので、短い時間で茂みになってくれるのもポイントですね。
観葉植物を綺麗に育てるなら明るい環境が必須です。
常に根が水の中にあるので、明るい環境を用意して植物にどんどん蒸散させないと根腐れをおこして枯れてしまいます。
「ADAソーラーRGB」のような吊り下げ式ライトを使っているなら、水槽の周囲にも光が十分に当たるので綺麗に育ちますよ。
蒸散とは、植物が体内の水分を水蒸気にして体外に排出する作用のこと。
通常は、根から水を吸って葉にある気孔から排出されます。
水槽のライトだけでは不十分な場合、このようなデスクライトを使って当てるのがオシャレでおすすめです。
白色のランプの方が植物の成長には良いですよ。
小型水槽なら十分に明るく照らすことができますので、ベタ水槽などにも使うことができます。
【ベタ水槽の作り方】ベタをシンプルに飼う方法 ー必要機材、セット方法、日常管理を詳しく解説ー- 土を綺麗に洗い流す
- 半日程度水につけておく
外掛け式フィルターに観葉植物を植える場合はこちらの2つの下処理を行いましょう。
鉢を入っている観葉植物は土を綺麗に洗いましょう。
根に絡まっているので流水で洗い流すと簡単です。
土が残っていると濁りの原因になります。
土を洗い流し終わったら半日程度水に漬けておきましょう。
葉や根に付いている虫などを除去することができます。
- ライトのオン・オフ
- 肥料添加
- 植物のトリミング
ライトの点灯時間の目安⇒ 8~10時間
これくらいを目安にライトを点灯しましょう。
基本的に水草を育てる場合の点灯時間と同様で大丈夫。
手動で毎日ライトの電源を管理するのは大変なのでタイマーを導入すると便利です。
スマートタイマーならスマホ、AIスピーカーなどでコントロールできるので毎日の管理が楽になります。
スマートタイマーの使い方はこちらの記事でご紹介していますのでぜひご覧ください。
水草と比べると陸上の植物は多くの養分を必要とするので観葉植物用の肥料を少量使うのがおすすめです。
マグァンプK小粒、ネクスコートバラ用は粒状の肥料なので、水槽の後ろの方など目立たない場所に撒くように入れると目立ちません。
植物が繁茂した様子。
月に1回程度を目安に植物を剪定しましょう。
温かい時期ほど成長が早くなります。
夏場はマメにカットしましょう。
本記事で紹介した植物はテラリウムにもおすすめです。
テラリウムとは、画像のような陸地を作った水槽のこと。
陸上部分に観葉植物を配置してジャングル感のある水槽を作るレイアウトスタイルです。
テラリウムの作り方はこちらの記事で解説していますのでぜひご覧ください。
今回は「外掛けフィルターに植物を植える方法」を解説しました。
ある程度アクアリウムを楽しまれているなら、外掛けフィルターが余っている方も多いでしょう。
余らせておくのももったいないですから、ぜひとも植物を植えて楽しんでみてください。
きっと、思った以上に水槽が綺麗になってびっくりすると思いますよ。
見た目も良いですしね!
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