【30秒診断】水草が育たない原因をチェック!

水草水槽に最適な水質 ーpH6.5以下を目指して調整しよう!ー

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本記事は「水草水槽に最適な水質」について解説します。

水の質と書いて「水質」です。

目に見えないので見過ごされがちですが、水草を育てる上でとても重要です。

  • ほとんどの水草が育てられる
  • 藻類の少ない水槽を作れる

水草に適した水質が維持できるなら、こんな感じで簡単にキレイな水草水槽がキープできるようになります。

特に水質は「CO2」と「肥料」に深く関係しており、水質がコントロールできればより効率よくCO2、肥料を扱えるようになりますよ。

ということで今回は、「水草水槽に最適な水質」「水質をチェックする方法」「要注意の水槽」「水道水の水質にも注意」など、水質に関わることを解説いたします。

どなたでも簡単に理解していただけるよう、丁寧に進めていきます。

初心者の方にこそ知って欲しい内容ですので、ぜひご覧ください。

この記事の著者
轟元気

プロアクアリスト

轟元気

とどろきげんき

プロフィール

業界歴15年の中堅。現在は埼玉県坂戸市にあるアクアリウムショップ「e-scape」の店長をしています。本ブログ、Ordinary-Aquariumでは「水草水槽の知識」を中心に今までの経験を基にした実践的な知識、技術を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。プロフィール詳細リンク、転載、引用について

水草水槽に最適な水質とは

弱酸性の軟水(pH 5.5~6.5)

こちらが水草水槽に最適な水質です。

いきなり水質とか言われると難しい感じがしますが、他のことはとりあえず気にせず、pHを5.5~6.5以内にするのがコツですよ。

水草は水質が合っていないと、「CO2」「養分」が効率良く吸収できません。

CO2を添加しているけれど水草の調子が悪い、、、

肥料を入れたけど、藻類ばかり増える

こんな状況の場合は水質をチェックしましょう。

MEMO
どうして弱酸性だとCO2がより水草に吸収されるのかは、こちらで詳しく解説しています。
元気
元気

「pH 5.5~6.5」こちらは目安ですので、厳密に守らなくてもOKです!

水草水槽で出てくる水質

  • pH
  • 硬度

こちらの2つの指標が水草水槽では特に重要です。

それぞれ簡単に解説しますので、この機会に覚えてしまいましょう。

pH

pHぴーえいちとは、「水素イオン指数」のことです。

大体0~14までの数値で表し、7を中性として、7以下を酸性、以上をアルカリ性と呼びます。

アクアリウムにおいて水槽環境の指標としてよく使われますよ。


硬度

硬度とは、水の中にカルシウム、マグネシウムがどれだけあるかということです。

全硬度の高い水を「硬水」、低い水を「軟水」と呼びます。

GHはドイツの指標で「ジーエイチ」、THはアメリカの指標で「ティーエイチ」と読みます。

どちらも全硬度を表したものです(総硬度とも呼ばれます)。

MEMO
硬度が高い場合、pHが下がりづらくなります。そのため、pHが下がらない場合、軟水にする工夫が必要です。
アクアリウムの水質一覧【保存版】アクアリウムで重要な18の水質 :測り方、調整方法、除去方法まとめ

適した水質だと水草のスイッチが入る

水草のスイッチを入れる
pHを6.5以下にする
CO2、肥料が効率よく使えるようになる
水草がカルシウム、マグネシウムを吸収
硬度が下がり、さらにpHが下がりやすくなる

適した水質下ではこのようなサイクルが回り初めます。

つまり、水草水槽における水質調整の意義は

水草のスイッチを入れること

にあります。

水質をpH6.5以下を目指して維持できれば、様々な要因が水草に有利に働くようになるので水草のスイッチが入ります。

1度スイッチが入り、良いサイクルが回り始めれば、水草自体が硬度を下げてくれるので自然とpHが下がりやすい環境になりますよ。

水草のスイッチの入れ方【プロが伝授】水草のスイッチの入れ方 ー水草が成長を始めるためのポイントー

どうしてスイッチが入るとさらに水質が良くなるの?

硬度を構成するカルシウムとマグネシウムは「水草の必須栄養素」です。

そのため、pH6,5以下にし、CO2を使いやすく、肥料の吸収効率をすることで水草自身が「カルシウム」と「マグネシウム」をより吸収するようになります。

その結果、硬度が低くなることでさらにpHが下がりやすくなります。

そして、より水草自身が生活しやすい「CO2を使いやすい」「肥料の吸収効率の良い」水質になるというわけです。

水草に必要な14の必須栄養素【肥料に詳しくなろう!】水草に必要な14の必須栄養素
元気
元気

水草のスイッチが入ると、加速度的に環境が改善されるのはこのためです。調子の良い水槽はトコトン管理が楽なのですが、調子の悪い水槽は何をしてもダメなのはこのサイクルが回っていないからです!

水質が合っていないと水草はキレイにならない

高硬度原因によるCO2不足で調子を崩すキューバパールグラス

硬度が高いためpHが下がらず、CO2不足になり調子を崩したキューバパールグラス。

水質が合っていない(pHが高い)場合、下記のような不具合が出ます。

  • CO2不足から調子を崩す
  • 肥料が吸収できず養分不足になる
  • 余った肥料が原因で藻類が増殖する

水質が合っていない場合、いくら優秀なライトを使っても、CO2を添加してもキレイに育たなくなってしまいます。

水草用品たくさん揃えてるけど育たない、、、

なんて時は、水質をチェックしましょう。

水草の種類によっては育たなかったり、養分不足の症状が出ます。

とはいえ、弊害は少ないのでpHが高いよりずっとマシですよ。

水質をチェックする方法

pHを計る

現状、水草の調子が悪いのなら、もしかしたら原因は水質にあるのかもしれません。

まずは1度水質を計ってみましょう。

  • まずはpHを計る
  • pH6.5以下 ⇒OK!
  • pH6.5以上 ⇒水質調整が必要かも

このようにまずはpHをチェックするのがおすすめです。

pHが6.5以下ならとりあえずOKです。

以上なら、硬度も高い可能性が高いのでチェックしましょう。

こちらが私のおすすめする水質チェックアイテムです。

お持ちで無い方はこの機会に手に入れましょう!

pHを計る
  • テトラ テスト ペーハートロピカル試薬(5.0ー10.0)
  • マーフィード エコ・ペーハーDUO
硬度を計る
  • テトラ テスト 総硬度試薬
  • ADA パックチェッカーTH(全硬度)
  • 共立理化学研究所 ドロップテスト(全硬度)
  • マーフィード エコ・TDSメーター

pHを計るもの

テトラ テスト ペーハートロピカル試薬(5.0ー10.0)

テトラ テスト ペーハートロピカル試薬(5.0ー10.0)

付属の試験管に水槽の水と試薬を入れて色の変化でみるpHをチェックします。

アバウトに酸性~弱酸性~中性~弱アルカリ性~アルカリ性と測れます。

水質検査のエントリーモデルですね。

「初心者の方が水質を測るという感覚を掴むためのもの」という認識です。

しっかりと計るなら下記で紹介する「エコ・ペーハーDUO」がおすすめ。


マーフィード エコ・ペーハーDUO

エコ・ペーハーDUO

デジタル体温計のような要領で、pHを0.1刻みで測ることができます。

試薬タイプより簡単に計測でき、かつ正確な数値がでるので持っていて損は無いですよ。

計測結果を10回まで記憶しておけるので、「この間はどうだっけ?」みたいなタイミングで重宝します。

ついでに水温も測れますよ。

硬度を計るもの

テトラ テスト 総硬度試薬

付属の試験管に水槽の水と試薬を入れて色の変化でみる硬度をチェックします。

このあと紹介する「ADA TH測定キット」の方が簡単かつ正確に測定できますが、こちらの方がコスパは良いです。

どちらも「全硬度」を計ることに変わりはありませんのでお好みで選ぶと良いでしょう。

こちらで計測した場合、GH1~5程度であれば問題無いでしょう。


ADA パックチェッカーTH(全硬度)

ADA パックチェッカーTH(全硬度)

パックチューブの中に水槽水を入れて色の変化でチェックします。

試験管と見るタイプよりも簡単に作業ができるので初心者の方にもおすすめです。

その分、コスパが悪いので、「作業の手間」と「コスパ」を天秤にかけて選ぶと良いでしょう。

こちらで計測した場合、TH100以内(できれば50以内)であれば問題無いでしょう。


共立理化学研究所 ドロップテスト(全硬度)

created by Rinker
共立理化学研究所(KYORITSU CHEMICAL-CHECK Lab.)
¥4,222 (2021/07/25 01:50:02時点 Amazon調べ-詳細)

正直なところ、通常の水槽管理ではここまでのものは必要ないかもしれません。

高いですが、その分、正確かつ簡単に硬度を計ることができます。

私は「石」の水質変化を調べるために使いました。

水槽レイアウトに使える石まとめ水槽レイアウトに使う石まとめ 「石一覧」「水質変化」「加工のしやすさ」
元気
元気

水質チェックに興味のある方はチャレンジしてみるのも面白いと思いますよ!


マーフィード エコ・TDSメーター

マーフィード エコ・TDSメーター

TDS( 総電解物質 )を1刻みで計ることができるデジタルメーターです。

厳密には硬度を計るものではありませんが、代用することができます。

ざっくりとした目安ではありますが、TDS100以内を目指すようにすると、pHが下がりやすくなりますよ。

水質を調整する方法

弱酸性の軟水(pH 5.5~6.5)

こちらの水草に適した水質と違う場合、調整が必要かもしれません(キレイに育っているなら不要です)。

水草水槽の水質調整の場合、以下のように進めると効率が良いですよ。

pHを下げる
pHが6.5以下になった⇒ OK!
pHが下がらない⇒ STEP.3へ
硬度を下げる
STEP.1から繰り返し

ポイントはpHを先に調整してみてダメだったら硬度を調整することです。

硬度が高い場合、いくらpHを下げようとしても下がらないケースが多いので、

pHが全然下がらないよ!!

という場合は硬度を疑いましょう。

水草水槽の水質調整については、別記事で詳しく解説しました。

興味のある方はぜひご覧ください。

pHと硬度を下げる方法【水草水槽向け】pHと硬度を下げる方法

要注意の水槽

石組み水槽

石を多用した水槽は石の影響により硬度が高くなりやすいです。

そのため、「高硬度⇒pHが下がらない⇒水草の調子が悪い」という悪循環に陥りやすいので注意しましょう。

青龍石
  • 龍王石
  • 青龍石
  • 昇竜石
  • 青華石

特にこちらの石は硬度を強く上昇させるので、レイアウトでたくさん使うなら硬度対策は必須ですよ。

水質を調整しながらの水草育成は大変なので、初心者の方は流木をメインにしたレイアウトの方が良いかもしれません。

水槽で使う石の水質変化などはこちらの記事で詳しく解説しました。

1つ1つ実験して水質変化を記録しましたので、きっとお役にたつはずです!

水槽レイアウトに使える石まとめ水槽レイアウトに使う石まとめ 「石一覧」「水質変化」「加工のしやすさ」

硬度が高くても育つ水草

水質調整をするのは大変なので、いっそのこと「今の環境でも育つ水草にする」という選択肢もあります。

水草は成長する過程で、カルシウム、マグネシウムを必要とするので元気に育つ水草があれば、少しづつ吸収して硬度は下がっていきます。

まずは現環境で育つ水草を植えて、ゆっくりと水質調整を水草自身にしてもらうというもの有効ですよ。

硬度が高くても育つ水草【石組レイアウトにおすすめ】硬度が高くても育つ水草10選

肥料を入れるのはちょっと待って!

液肥を入れる

水槽に液体肥料(液肥)を入れる様子

「水草が育たないから、肥料を入れよう」

これはある意味では正解です。

水草が養分不足で調子を崩すこともありますから。

しかし、水質が合っていない場合、添加した肥料を水草が吸収できず余ってしまい藻類が大量に増えてしまうなんてトラブルも多いですよ。

そのため、肥料にチャレンジするのは諸々のチェックが終わってから最後にしましょう。

MEMO
藻類が大量に増殖している場合、まずは藻類対策を優先しましょう。
水草の栄養不足の見分け方と対策【水草の色が薄い?】水草の栄養不足の見分け方と対策 ー肥料を入れる前にまずは確認!ー苔対策水槽で生える藻類(苔)対策まとめ ー増殖原因、藻類一覧、お掃除屋さんの適正数などを丁寧に解説ー

水草が育たない原因を簡単チェック

Ordinary-Aquariumでは30秒で診断できる水草育成チェックツールをご用意しています。

もし、水草がキレイに育たないことでお悩みでしたら、1度お試しください。

回答記事では簡単な対処法を解説しています。

【30秒診断】水草が育たない原因を簡単チェック!【30秒診断】水草が育たない原因を簡単チェック!

水道水の水質にも注意

正直にお話しすると、日本の水道水は「場所によっては」とっても優れているので水質調整をしなくともキレイな水草水槽を作ることができます。

しかし、地域によって水質に差がありますので、まずはお住まいの地域の水道水を調べてみると良いでしょう。

こちらの記事で、日本中の浄水場のデータをまとめて都道府県別に簡単に調べられるようにしました。

水道水の水質によって水草の育てやすさが大きく変わりますので、ぜひご利用ください。

水道水水道水の硬度を簡単チェック!

新宿の水道水の場合

新宿の水道水数値
pH7.5 前後
GH3 前後

※東京都は概ね同じような水質です
※場所、日によって微妙に異なります

例として新宿の水道水を例にしてみましょう。

pHは最適な数値(5.5~6.5)よりも高いですね。

これくらいなら、あまり気にする必要な無いでしょう。

水質に恵まれない場合

とある場所の水道水数値
pH8 前後
GH8 前後

このように地域によって、pH、GHともに高い場合があります。

このような地域の場合、水質調整が大変です。

こちらの記事を参考に硬度を下げたうえでpH調整にチャレンジすると良いでしょう。

pHと硬度を下げる方法【水草水槽向け】pHと硬度を下げる方法

浄水器の使用が効果的!

ADA NAウォーター
ADA NAウォーター
カチオンフィルター
ADA カチオンフィルター

水道水の水質に恵まれない方は、換水をすると逆に水草が育たなくなる場合があります。

換水をする毎に水草に適さない水質になってしまうからです。

そこでおすすめするのが水槽用の「浄水器」の利用です。

画像のADA社の浄水器はカートリッジを「カチオンフィルター」に交換することで、軟水にすることができます。

水槽に入れる水道水の硬度成分を直接取り除けるので、換水するだけで硬度を下げることができますよ。

水草水槽の換水【基本メンテナンス】水草水槽の水換え ー換水方法、換水量、換水頻度などを分かりやすく解説ー
元気
元気

おすすめの硬度対策です!

水草の育て方

120cm水槽

Ordinary-Aquariumでは、私が今まで培ってきた水草育成の技術、知識を初心者の方にも分かりやすく解説しています。

どれも、実勢で試して有効なものばかりを厳選してまとめていますので、水草をもっと上手に育てたい方は、他の記事もぜひご覧ください。

まとめ

今回は 「水草水槽に最適な水質」について解説しました。

弱酸性の軟水(pH 5.5~6.5)

こちらが水草水槽に最適な水質です。

これだけはぜひ覚えておいてください!

そして、pH調整をしてもpHが下がらないなら硬度を計ってみてくださいね。

適した水質になれば、ほとんど水草が育てられるようになります。

藻類にも悩まされず、マメなメンテに追われるような事も無くなるでしょう!

元気
元気

pH 5.5~6.5

しつこいようですが、覚えておいてください!