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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「水草水槽で魚をたくさん飼う方法」を解説します。
グワッとお魚がたくさん泳ぐ水草水槽に1度は憧れますよね!
実は水草の水質浄化能力を活かすことで意外と簡単に実現できます。
私は仕事で水槽の設営やメンテナンスも行っているのですが、お魚がたくさん泳ぐ水槽は人気でオーダー数も多いです。
そこで今回は私が普段から実戦している方法をご紹介します。
「たくさん飼うポイント」「管理のポイント」などを初心者の方にも分かりやすく解説していきますので、ぜひご覧ください。
CO2を添加した本格的な水草レイアウト水槽
こちらを本記事の水草水槽の定義とします。
CO2無添加の場合は水草の活性がそこまで上がらないため、本記事とはまた違った管理が必要ですのでご注意ください。
600匹程度の小型魚が泳ぐ120cm水槽。
ポイントを守って作れば水草水槽でもたくさんのお魚を飼育することができます!
水草水槽はお魚の数を控えめにして管理することが多いですが、水草の水質浄化能力を活かすことで、実は過密飼育に向いています。
お魚をたくさん飼育することを中心に据えて環境を整えることで、割と簡単にできますのでぜひチャレンジしてみてください!
水槽サイズは90cm以上がおすすめ。
小さな水槽でもやってやれなくは無いのですが、管理が大変なのでなるべく大きな水槽でチャレンジしましょう。
お魚が多いと、どうしても底床に汚れが溜まりがちです。
ソイルと比べ、砂・砂利系の底床のほうが溜まった汚れに強い傾向があります。
特に珪砂は水質への影響が少なく、水草水槽にも使える砂利です。
本記事で紹介している水槽は「ハピネス 中目」を使っています。
クセも無く使いやすいので初心者の方にもおすすめです!
こちらの記事で水草水槽におすすめの砂利を紹介していますのでぜひご覧ください。
- 外部式フィルター 2台
- 底面フィルター + 外部式フィルター
など、複数のフィルターを使うと安定感が増します。
一回り大きい容量のものを使うのではなく「複数台使う」のがミソ。
1台づつタイミングを変えてろ材を掃除する、フィルターが止まるリスクを分散できる、などのメリットがあるから。
性能をしっかりと引き出すには優れたろ材を正しくセットすることがポイントです。
おすすめの外部式フィルターとろ材の使い方は別記事で解説していますのでぜひご覧ください。
この水槽は2217を2台
この水槽はエーハイム クラシックフィルター2217×2台、片方には底面フィルターを直結して使用しています。
お魚の数が多いと酸欠、CO2中毒、油膜のリスクが増えるのでエアーレーション(ぶくぶく)を常時するのがおすすめ。エアーレーションをするとCO2が多少逃げるデメリットがありますが、それよりもメリットのほうがはるかに大きいですよ。
などなど、いわゆる汚れに強い水草を中心にレイアウトすることが大切です。
清浄な環境(貧栄養)でないと育たない水草は育つように環境を整えるのが難しいので、まずは育つ水草を選ぶのがコツ。
おすすめの水草例
水草水槽で過密飼育をする場合、前景草のチョイスが難しいです。
過密飼育の水槽環境に無理なく適応できる種類を選ぶのが無難。
一般的な前景草では無いかもしれませんが、ヘテランテラ ‘パラグアイ産’ は適応範囲が広く育てやすいです。
葉が大きめですが90cm以上の水槽なら前景に使用しても違和感は少ないはずです。
お魚の数が多い=餌の量が多いと言えます。
黒髭苔が餌の量に比例して増えやすい傾向がありますが、たくさん飼育している水槽ほどリスクが大きくなります。
お魚の数が多い場合、ほぼ100%黒髭苔に悩まされますからしっかり対策しましょう。
過密飼育の場合、水質を改善して対策をする方法には限界がありますので、お掃除屋さんに食べてもらうのがおすすめ。
おすすめのお掃除屋さんは後ほどご紹介します。
などを水槽セット時にセットしましょう。
水草をたくさん茂らせて「水草に水を綺麗にしてもらうのがコツ」ですので、肥料をしっかり入れたほうが良いです。
お魚が多い=養分が多いから肥料を入れなくてもよい理由にはなりませんのでご注意ください。
砂・砂利タイプの底床は肥料がまったく入っていませんので、初期肥料は特に重要です。
液体肥料は窒素、リンが含まれていないタイプがおすすめです。
お魚の数が多いので、フンや残り餌から発生する窒素、リンで賄う方向で調整すると良いでしょう。
上記の2つはコスパも良く、扱いやすいので失敗が少ないはずです。
添加のタイミングは水草の成長具合を見ながらセット後2週間程度が目安。
水草の成長が物足りないと感じる場合は、窒素、リンが含まれるタイプを使うか、固形肥料を追加してフォローすると良いでしょう。
キョーリン ネオプロス。
水が汚れづらいフレークタイプの餌。
小型魚全般におすすめです。。
お魚の数が多い=餌の量も多いということですから、餌はなるべく汚れづらいものを選びましょう。
汚れづらさでいうとこの餌は群を抜いています。
フレークタイプなので水面まで食べに来るお魚向きですので、相性が合うならぜひ使ってみてください。
小型魚におすすめの餌はこちらの記事で紹介しています。
換水頻度は1~2週間に1度、50%くらいが目安。
お魚がたくさんいるからマメに換水しないとダメなのかと思いきや、通常の管理とあまり変わりません。
水草が元気に茂っているようなら水草が水を綺麗にしてくれますから、そこまで換水に頼らなくも大丈夫です。
換水の際には「水作 プロホース」などで底床を掃除しましょう。
全面を掃除する必要はありません。
水草が根付いていないあたりを中心に行うと良いでしょう。
特に前面は汚れが溜まると見栄えが悪いので、月1くらいで掃除をすると綺麗にキープできます。
こいつがいれば黒髭苔を完封可能です。
私が考える水草+お魚たくさん水槽管理のキモ。
過密飼育の場合、シルバーフライングフォックスに食べてもらう以外に黒髭苔の有効な対策は無いかも。
モス類や葉の柔らかな水草を食害することがあるのが弱点ですが、いないと黒髭苔対策が難しくなるので、シルバーフライングフォックス優先でレイアウトを作るのがおすすめです。
- 90cm水槽⇒ 3匹程度
- 120cm⇒ 5匹程度
これくらいの数で十分に黒髭苔を綺麗にしてくれます。
黒髭苔以外の藻類も食べますのでぜひお試しください!
1部を水上葉にするのもおすすめ。水中葉よりも浄化能力が高いのでろ過の助けになります。
水草水槽でお魚をたくさん飼育するなら水草自身の水質浄化能力を活かすのがポイントです。
水中の水草を元気に茂らせるのも有効ですが、水上葉にするとより効果的です。
水の上に葉を伸ばすなら観葉植物も使えます。
テラリウム向けの植物なども使えますので、工夫してお楽しみください。
浮草もおすすめ
などなど、浮草の仲間は水質浄化能力が高いのでお魚のたくさんいる水槽に向いています。
あまり茂り過ぎると影になって水槽が暗くなってしまうので、適度に間引きながら取り入れると良いでしょう。
お魚をたくさん飼育するなら最初から水草をたくさん植えて、水草の環境改善能力を活かすようにすると立ち上げやすいです。これは一般的な水草水槽の場合はも同様ですが。
ミクロソルムの仲間やボルビティス ヒュディロティは、清浄な水でないと綺麗に育たない水草です。
過密飼育水槽の場合、水草が繁茂し、ろ過が安定しないと綺麗に育ちませんので、水槽環境の良いバロメーターになります。
セット初期に入れても綺麗に育たないかもしれませんが、徐々に綺麗に育つようになるのを期待して入れておくのも「アリ」です。
ミクロソルムの仲間や、ボルビティス、アヌビアスの仲間などの陰性水草は成長が緩やかなことから黒髭苔に覆われやすいのですが、シルバーフライングフォックスがいるなら気にしなくても良くなりますよ。
定番のカージナルテトラ。
- カージナルテトラ
- ネオンテトラ
- グリーンネオンテトラ
- ラミーノーズテトラ
- ラスボラ エスペイ
- ラスボラ ヘテロモルファ
- アフリカンランプアイ
- ネオンドワーフレインボー
などなど、店舗の水槽で過密飼育している種類は基本的に同様に飼育できます。
ポイントは「餌を食べるスピード」を揃えること。
過密飼育の場合、餌を食べるスピードの差が特に顕著になって痩せやすいので注意しましょう。
グラミーなどは食べるスピードが緩やかなので注意が必要です!
時期 | 投入数 |
---|---|
セットから1週間後 | 50~100匹 |
セットから2~3週間後 | 50~100匹 |
セットから1ヶ月後 | 200~300匹 |
このようなタイミングと匹数で調整することが多いです。
ポイントは徐々に増やしていくこと。
ろ過バクテリアの量は食べるものの量(一言でいうと汚れ)に比例するので、いきなりたくさんのお魚を入れても対応しきれません。
面倒でもタイミングをずらして追加するようにしましょう。
追加のタイミングと量は水槽の立ち上がり具合にもよるので参考程度にお考えください。
餌を食べるスピードの差から食いっぱぐれが出やすいので、フードタイマーを使って1日2~3回程度小分けにして与えるのも効果的です。
自然界におけるお魚の生息密度は基本的に水槽よりもずっと少ないです!
限られた空間である水槽でお魚を飼育することは自然ではありません。
しかも過密飼育となると、自然環境とはまた違った工夫が必要になりますので、自然から学びつつ柔軟に対応しましょう!
今回は「水草水槽で魚をたくさん飼う方法」を解説しました。
過密飼育向きの水草を使う、シルバーフライングフォックスを入れるのが最大のポイントでしょうか。
いうほど難しいことではありませんので、ぜひチャレンジしてお魚の群泳をお楽しみください!
カージナルテトラがグワッと泳いでるの憧れませんか?
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