どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「外部式フィルターの吸水パイプを底面式フィルターに接続する方法」を解説します。
外部式フィルターの吸水パイプ、邪魔じゃないですか?
レイアウト制作を優先すると、水槽前面に設置するしか無く残念な気持ちになることがあります。
かと言って、撮影時だけ配管を外せば良いと開き直るのも嫌だったのでこの方法を考えました。
底面式フィルターに接続すれば、水槽の奥にセットできるようになるので配管を隠しやすくなりますよ。
外部式フィルターの人気機種「エーハイム2213、2217」を例にして、詳しい接続方法を解説していきます。
配管の取り回しでお困りの方はぜひご覧ください。

おまけとして、底面式フィルターの強力な「物理ろ過」の効果で水の透明度が抜群に高くなりますよ!

- 水槽の外にフィルターをセットするタイプ
- 美観が良い
- 比較的高価

- 底床材をろ材とするタイプ
- ろ過能力が高い
- 比較的安価
それぞれ一言で説明するとこんな感じです。
こちらの記事で各フィルタータイプの詳しい説明をまとめました。
興味のある方はぜひご覧ください。
【フィルターに詳しくなる記事】水槽用フィルターの種類と特徴 ーメリット、デメリットなど詳しく解説!ー
- 美観アップ
- 透明度アップ
- 底床内の循環
- 底面式フィルターの欠点を補助


見苦しい吸水パイプを底床の中に隠すことができるので、美観が良くなります。
盛り土をした水槽では吸水パイプをセットする場所が手前にしか無く、どうしても配管が目立ってしまいますが、底面式フィルターと接続することで水槽の奥に隠すことができます。

1番のメリット!
底面式フィルターを吸水パイプに接続することで、底面式フィルターの持つ強力な「物理ろ過」が手に入ります。
そのため、水の透明度が大きく向上しますよ。
冬期など底床内が冷たくなると「水草の生長」「ろ過バクテリアの活性」が鈍ります。
スノコが底床内にあれば水の循環が生まれるので、底床が冷えこむのをある程度防ぐことができますよ。
構造上、底面式フィルターには「活性炭」などの化学ろ材をセットすることが難しいです。
組み合わせて使うなら、外部式フィルターに化学ろ材をセットできますので欠点をカバーすることができます。
1番の目的は配管を隠すことによる「美観アップ」なので、ろ過能力の向上はおまけとして考えましょう。
ろ過能力アップを目的とする場合は、それぞれのフィルターは接続せず、別々に稼働させほうが効果が高いですよ。
- 水草水槽
- 汚れの少ない水槽
- 大型魚
- 肉食魚
- 汚れの多い水槽
1番のおすすめは「水草水槽」です。
調子の良い水草水槽なら水草の根が底床を耕してくれるので、あまり目詰まりが起こらなくなりますよ。
「小型魚」「エビ」などあまり水が汚れない生き物の水槽なら総じておすすめできます。
逆に、フンが大きい、多いなど「水を汚しやすい生き物」の水槽には不向きですね。
底面式フィルターのろ材として使用する底床がすぐに目詰まりしてしまうので、メンテナンスが大変になってしまいます。
「水草水槽で底面式フィルターを使う方法」はこちらの記事で詳しく解説しました。
底床の厚さ、メンテナンス、長期維持のコツなどをまとめましたので、興味のある方はぜひご覧ください。
- 12-16径 「エーハイム 2213」
- 16-22径 「エーハイム 2217」
今回は「エーハイム」の外部式フィルター2213と2217への接続方法を解説します。
それぞれホース径が一般的な「12-16、16-22」なので加工しやすく、簡単に接続できますよ。

使用するホースの「口径」です。12-16なら内径12mm、外径16mmということです。
説明書に明記されているはずなのでチェックしてみてください。


- エーハイム 2213
- ニッソー スライドベースフィルター
2213とスライドベースフィルターに付属で付いてくるものを工夫するだけで接続可能です。
2213給水パイプ ⇒ 12-16ホース ⇒ スライドベースフィルターパイプ
と接続すればOKですよ。
ポイントはスライドベースフィルターのパイプに「中」にエーハイムホースを入れること。
パイプの長さはカットして調節してくださいね。
45cm~60cmクラスの水槽ならこちらの方法が良いでしょう。




- エーハイム 2217
- ニッソー スライドベースフリー
- 塩ビパイプ 呼び径13
- 塩ビパイプ エルボ 呼び径13
塩ビパイプを使うことでスッキリ配管できます。
黒い塩ビパイプなら汚れが目立たないので美観も悪くないですよ。
呼び径13の塩ビパイプはスライドベースフリーにぴったりとはまります。
そして、2217に付属する16-22径ホースにもぴったりと合います。
そのため、特に径の調整をすること無く配管を作ることができますよ。
塩ビパイプならかなり自由に配管できるので、水槽に合わせて色々工夫してみてください。
パイプとエルボーはしっかりと「塩ビ用接着剤」で固定しましょう。


- 塩ビカッター or パイプカッター
- 塩ビ用接着剤
塩ビパイプをカットするならこちらがおすすめです。
ノコギリでカットするよりも格段に作業が「楽&早い」です。
また、エーハイム純正ホースもこちらを使うと簡単にカットできますよ。
エーハイム純正パイプを切るならこちらの方が綺麗にカットできます。
上記と合わせて持っているとベストですね。
「塩ビパイプの加工には必須」
塩ビパイプとエルボーの接続などに使用します。
接着しないと水漏れの原因になったりするのでご注意ください。
塩ビパイプ、塩ビ加工に必要なものなどはホームセンターでも手に入るはずです。
ホームセンターにはアクアリウムで使えるアイテムが豊富にあるので、時間を見つけて出かけてみましょう!

「何枚使ってもろ過能力は変わりません」
今までの経験上、幾度となく確認していますよ。
そのため、ろ過能力だけに焦点を絞って考えた場合、1枚で十分です。
- 目詰まりに強くなる
- 底床内の循環
水の循環としては、煙突部分を中心に水を吸い込みます。
そこが詰まってくると、徐々に円状に吸い込む部分が広がっていくイメージです。
スノコの枚数が増えれば、吸い込む部分が増えることになるので目詰まりに強くなりますよ。
とはいえ、手前側の底床が厚くなってしまうと見苦しいので、手前側にはスノコを設置しないようにしましょう。
冬期など底床内が冷たくなると水草の生長が鈍ります。
スノコが底床内にあれば水の循環が生まれるので、底床が冷えこむのをある程度防ぐことができますよ。
こちらの記事で紹介している「ソイル」「砂利」は全て底面式フィルターで使うことができます。
いつも仕事、自宅の水槽でお世話になっているものばかりなので、自信を持っておすすめできるものばかりです。
底床をお探しの方はぜひご覧ください。
こちらの水槽ではエーハイム2217の吸水部を底面式フィルターに接続して使用しています。
「水の透明度」「水草の調子」どちらも高いレベルでキープできました。
こちらで制作過程を記事にしましたので、興味のある方はぜひご覧ください。
【IAPLC2018】世界水草レイアウトコンテスト出品水槽の作り方
【IAPLC2019】世界水草レイアウトコンテスト 出品水槽の作り方
今回は「外部式フィルターの吸水パイプを底面式フィルターに接続する方法」を解説しました。
水草水槽に外部式フィルターを使っている方は、次回のリセットの際にぜひお試しください。
透明度抜群の水槽になりますよ!

最近作った水草水槽は全て「外部式×底面式」です!