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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「水草の植え方」を解説します。
何度植えても浮かんでくる水草。
イライラしますよね?
料理でも調理を始める前の準備が大切なように、水草水槽でも水草を植える前の下処理が大切です。
下処理をしっかりと行うことで浮かびづらく植えられて余分なものの侵入を防ぐことができます。
そこで今回は「水草の下処理」と「水草の植え方」を種類別に解説します。
初心者の方にも分かりやすく丁寧に進めていきますのでぜひご覧ください。
ピンセットで植える方法は動画↓でもご紹介しています!
水草をポットから取り出す様子。
水草の下処理とは、水草を水槽に入れる前に行う準備のこと。
料理に例えるなら、実際に調理を始める前に野菜をカットしたり、食材に下味を付けるなどの工程のことです。
水槽に入れる前に下処理を行うことで実際のレイアウト作業がスムーズに進み、余計なものを水槽に持ち込むリスクを少なくすることができます。
下処理ついでに農薬対策も行うとより安心です。
すべての農薬が除去できるわけではありませんが場合が
水草の残留農薬対策についてはこちらの記事をご覧ください。
- 余分なものを水槽に入れない
- 水草の成長が良くなる
- 形を整えて見栄えを良くする
- 植えやすくする
水草の下処理をする理由はこちらの4点。
水槽に持ち込みたく無いものを排除し、水草を整えてから植えることで見栄えを良くすることができます。
などなど、水草には様々な種類があり、販売スタイルにもいくつかのタイプがあります。
まずは販売スタイル別の下処理をし、水草の種類に合わせて整えていくとスムーズです。
例えば、
ポットから出す
グラスウールを取り除く
葉、根を処理する
植える
こんな具合です。
1つ1つ解説していきますのでご覧ください。
プラスチック製の小さなカゴで流通しているタイプ。水草の株や茎、根などをグラスウールで挟むようにして入っています。
流通量が多いので目にすることの多い形態だと思います。
様々なタイプの水草が販売されていますが、基本的にポットから取り出し、グラスウールを綺麗に剥がしてから水槽に植えましょう。
手順
まずはポットから水草を取り出しましょう。
株や茎、根などを傷つけないように注意してください。
水草がポットに絡んで外しづらい場合はポットをハサミで切ると外しやすいです。
グラスウールをざっくり取り除きましょう。
周りから剥がすようにして根に絡んでいるものはピンセットなどを使うと綺麗に剥がしやすいです。
ここで80~90%程度グラスウールを剥がすようにすると作業が早く進みます。
さらにグラスウールを取り除いていきます。
水道水を上から流しながら作業すると綺麗に剥がしやすいです。
先の細かなピンセットがあるとはかどります。
100%グラスウールを取り除くようにすると水草を痛める場合がありますので、95~98%くらいを目安にグラスウールを取り除くと良いでしょう。
※このタイミングで農薬の処理をするとより安心です。
水草の株や茎をスポンジで巻き、その周りに鉛板を巻いて重しにしてあるタイプ。
ポットと並んでメジャーな流通形態です。
ポットよりも水草の入っている量が少ないことが多いです。
様々なタイプの水草が販売されていますが、基本的にスポンジと鉛を外して下処理を行います。
手順
組織培養の水草はこんな感じのカップで流通しています。
組織培養の水草は水槽セット初期に導入すると溶けやすいというデメリットがありますが、藻類、スネールの混入が無い、無農薬であるという大きなメリットがあります。
まだまだ種類数は少ないですが、手軽に水草を始めるための1つの手段ですので上手に取り入れましょう!
手順
まずはカップのフタを外しましょう。
ビリっと破ってOK!
優しくカップから引き出しましょう。
素手で持ってOK!
1つまみ程度の大きさに手でちぎります。
種類にもよりますが、1カップあたり10~20束くらい作るイメージです。
ブチッとちぎってOK!
※寒天培地が付いている場合はこの時点でおおまかに取り除きましょう。
寒天培地や育成液をさっと水道水で洗いましょう。
※撮影の関係でボールを使っていますが、水道でジャーっと洗い流すほうが簡単です
有茎草は基本的に長さを調整する、下葉を取り除いてから植えます。
たくさんの種類がありますが、基本的にどの種類も同様に下処理できます。
手順
ほうれん草のように株から葉を伸ばす種類の水草をロゼット型と呼びます。
葉を放射状に広げる姿がバラの花のように見えることからこう呼ばれます。
ロゼット型の水草は株の外側の葉が古い葉です。
それを取り除いてから植えるのがセオリー。
根が発達している種類が多いので植えやすいように余分な根はカットしましょう。
手順
コケの仲間は石付きやマットに巻きつけて販売されるケースが多いです。いずれにしてもよく水道水で洗って余分なものを取り除いてから水槽に入れましょう。
コケの仲間は活着させて水槽に配置すると見栄えが良いです。
浮草の仲間は袋詰めなどで販売されているケースが多いです。
水に浮かべるようにパックされているのでスネールなどが混入していることが多いですから、よく水道水で洗い流してから水槽に入れましょう。
浮草は水槽にポンと入れるだけでOKです。
水草を水槽に植える方法は大まかに分けるとこちらの5点です。
ピンセット使うなど、ちょっとコツが必要な部分もありますので実際にチャレンジしながら慣れていくのが近道です。
水草水槽を作る上で躓きがちなのがピンセットの扱いですね。
水草が抜けなくなるコツは、水草を底床に指したらしっかりと「ピンセットを開くこと」です。
抜けないよう注意するあまり水草をしっかりと摘むことを意識してしまうと、植えたあとに水草を掴んだままピンセットを抜いてしまうことがあります。
ピンセットを引き抜く際に水草を掴んでいてはもちろん抜けてしまいますから、水草を植えた後は底床の中でしっかりとピンセットを「開く」よう意識すると抜けづらくなります。
どうしても浮かんでしまう場合はオモリを使いましょう。
根を底床に差し込むように入れましょう。
根を横に引っ張るようにすると抜けづらいです。
乱れた底床を整えて完了です!
どうしても浮かんでしまう場合はオモリを使うと良いでしょう。
マツダ ワンポイント。鉛を使用していない水草のオモリ。細やかなレイアウトは難しいですが簡単に植え付けられるのがメリットです。
有茎草やロゼット型の水草など、底床に植えるタイプの水草なら基本的にオモリで固定することができます。
オモリを巻き付けてた水草を底床に差し込んでおけば、しばらくすると水草が根付くので浮かばなくなります。
オモリを水草に巻くだけなので簡単に水草を植え込めるのが最大のメリットです。
欠点は細やかなレイアウトが難しくなるという点。
株が大きく浮かびやすいロゼット型水草などに使用するのに向いています。
- 水草⇒ 目に見える害は確認していない
- 生体⇒ 1部の生体に害があるという話を聞いたことがある
20年近く鉛巻きの水草が入っている水槽を管理していますが大きな害は確認していません。
ドジョウなどの底にいるお魚には害があるという話を聞いたことがありますが、私が実感したことはありません。
なんとも歯切れの悪い表現にはなりましたが、私がはっきりと鉛の害を水槽で確認したことは無いのです。
とは言え、鉛に毒性は人間への影響のからも分かる通り、何かしらはあるものだと考えています。
現状、私はコストや扱いやすさのメリットから鉛も併用していますが「極力安全に配慮したい」という方は鉛を使用していない商品を使うと安心だと思います。
アクアリウム業界の活着とは、水草が石や流木に根付くことを指します。
こちらの5つのグループが主な活着する水草です。
これらの水草はポットで販売されていることが多いので、ポットの水草の下処理をしてから活着させると良いでしょう。
活着作業は主に糸やビニタイ、ボンドなどで固定します。
水草を活着させる方法はこちらの記事で解説していますのでぜひご覧ください。
どうしても浮かんでしまう場合はオモリを使いましょう!
水草がどうしても浮かんでしまう場合はオモリを使って固定すると良いでしょう。
水草は体が固定されないと成長を始めません。
根を張って水草自身で動かなくなるのがベストだとは思いますが、植える⇒浮かぶを繰り返していると弱ってしまいます。
それならオモリで固定してしまう方が結果として水草のダメージが少なくなります。
1本、1株づつ植え込んだ方が細やかにレイアウトできますが、慣れないうちはオモリに頼るのも手です。
大きなエキノドルスなどを植える際は僕もオモリを使用することがあります!
水草を鉢植えにして水槽に入れる方法もあります。
レイアウト水槽ではなく、コレクション水槽や純粋に水草を楽しんでいる水槽などの場合は鉢植えにする方法もあります。
プラスチックや陶器の鉢にソイル、固形肥料などを入れて水草を植え込むと良いでしょう。
購入した水草は袋にパックされて流通することが多いですが、袋から出す際は「袋の下」を切って取り出しましょう。
水草の構造上、根がある方向から取り出す方がダメージが少ないです。
今回は「水草の植え方」を解説しました。
植えても植えても浮かんでしまうとイライラしますよね。
私も初めはそうでした。
チャレンジしていくうちに段々と慣れていきますから、気長に楽しんでください!
どうしても浮かんでしまう時はオモリに頼りましょう!
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