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水草の植え方 ー植える前の下処理とタイプ別の植え方ー

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本記事では「水草の植え方」を解説します。

何度植えても浮かんでくる水草。

イライラしますよね?

料理でも調理を始める前の準備が大切なように、水草水槽でも水草を植える前の下処理が大切です。

下処理をしっかりと行うことで浮かびづらく植えられて余分なものの侵入を防ぐことができます。

そこで今回は「水草の下処理」と「水草の植え方」を種類別に解説します。

初心者の方にも分かりやすく丁寧に進めていきますのでぜひご覧ください。

この記事の著者
轟元気

プロアクアリスト

轟元気

とどろきげんき

プロフィール

業界歴15年の中堅。現在は埼玉県坂戸市にあるアクアリウムショップ「e-scape」の店長をしています。本ブログ、Ordinary-Aquariumでは「水草水槽の知識」を中心に今までの経験を基にした実践的な知識、技術を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。プロフィール詳細リンク、転載、引用について

水草の下処理とは

水草をポットから取り出す様子。

水草の下処理とは、水草を水槽に入れる前に行う準備のこと。

料理に例えるなら、実際に調理を始める前に野菜をカットしたり、食材に下味を付けるなどの工程のことです。

水槽に入れる前に下処理を行うことで実際のレイアウト作業がスムーズに進み、余計なものを水槽に持ち込むリスクを少なくすることができます。

下処理ついでに農薬対策も行うとより安心です。

すべての農薬が除去できるわけではありませんが場合が

水草の残留農薬対策についてはこちらの記事をご覧ください。

下処理の効果

  • 余分なものを水槽に入れない
  • 水草の成長が良くなる
  • 形を整えて見栄えを良くする
  • 植えやすくする

水草の下処理をする理由はこちらの4点。

水槽に持ち込みたく無いものを排除し、水草を整えてから植えることで見栄えを良くすることができます。

下処理の方法

などなど、水草には様々な種類があり、販売スタイルにもいくつかのタイプがあります。

まずは販売スタイル別の下処理をし、水草の種類に合わせて整えていくとスムーズです。

例えば、

ポットのロゼット型水草なら

ポットから出す

グラスウールを取り除く

葉、根を処理する

植える

こんな具合です。

1つ1つ解説していきますのでご覧ください。

ポット

プラスチック製の小さなカゴで流通しているタイプ。水草の株や茎、根などをグラスウールで挟むようにして入っています。

流通量が多いので目にすることの多い形態だと思います。

様々なタイプの水草が販売されていますが、基本的にポットから取り出し、グラスウールを綺麗に剥がしてから水槽に植えましょう。

ポットで販売されている水草例

手順

ポットから水草を取り出す
アヌビアス ナナをポットから出した様子

まずはポットから水草を取り出しましょう。

株や茎、根などを傷つけないように注意してください。

水草がポットに絡んで外しづらい場合はポットをハサミで切ると外しやすいです。

グラスウールを取り除く

グラスウールをざっくり取り除きましょう。

周りから剥がすようにして根に絡んでいるものはピンセットなどを使うと綺麗に剥がしやすいです。

ここで80~90%程度グラスウールを剥がすようにすると作業が早く進みます。

流水で洗いながらグラスウールをさらに取り除く

さらにグラスウールを取り除いていきます。

水道水を上から流しながら作業すると綺麗に剥がしやすいです。

先の細かなピンセットがあるとはかどります。

100%グラスウールを取り除くようにすると水草を痛める場合がありますので、95~98%くらいを目安にグラスウールを取り除くと良いでしょう。

※このタイミングで農薬の処理をするとより安心です。

水草を整える

続いて水草の下処理を行います。

水草のタイプに合わせて葉、茎、根などを整えてから水槽に植えましょう。

鉛巻き

水草の株や茎をスポンジで巻き、その周りに鉛板を巻いて重しにしてあるタイプ。

ポットと並んでメジャーな流通形態です。

ポットよりも水草の入っている量が少ないことが多いです。

様々なタイプの水草が販売されていますが、基本的にスポンジと鉛を外して下処理を行います。

ポットで販売されている水草例

手順

スポンジと鉛を外す

まずは鉛とスポンジを外します。

鉛は柔らかいので簡単に作業できます。

鉛の角が尖っていることがあるので怪我をしないように注意しましょう。

スポンジに根が絡んでいる場合はハサミでカットしながら作業するとスムーズです。

グラスウールが無いのでポットよりも簡単ですね。

※このタイミングで農薬の処理をするとより安心です。

水草を整える

続いて水草の下処理を行います。

水草のタイプに合わせて葉、茎、根などを整えてから水槽に植えましょう。

バラ

「1本」「1株」など、水草だけバラで販売している場合は、そのまま水草に合わせて下処理をするだけで水槽に入れることができます。

など、水草に応じて葉、茎、根などを整えてから水槽に植えましょう。

組織培養カップ

組織培養の水草はこんな感じのカップで流通しています。

組織培養の水草は水槽セット初期に導入すると溶けやすいというデメリットがありますが、藻類、スネールの混入が無い、無農薬であるという大きなメリットがあります。

まだまだ種類数は少ないですが、手軽に水草を始めるための1つの手段ですので上手に取り入れましょう!

手順

カップのフタを開ける

まずはカップのフタを外しましょう。

ビリっと破ってOK!

カップから出す
カップから出す

優しくカップから引き出しましょう。

素手で持ってOK!

手でちぎる
手でちぎる

1つまみ程度の大きさに手でちぎります。

種類にもよりますが、1カップあたり10~20束くらい作るイメージです。

ブチッとちぎってOK!

※寒天培地が付いている場合はこの時点でおおまかに取り除きましょう。

洗う

寒天培地や育成液をさっと水道水で洗いましょう。

※撮影の関係でボールを使っていますが、水道でジャーっと洗い流すほうが簡単です

並べるて完了!

植えやすいように整列させましょう。

バットやまな板に並べるとこの後の作業が楽です。

塊ごとピンセットで摘んで植えていきましょう。

植え方に進む

有茎草

名前そのままですが、茎のある水草を有茎草と呼びます。

有茎草は基本的に長さを調整する、下葉したはを取り除いてから植えます。

たくさんの種類がありますが、基本的にどの種類も同様に下処理できます。

手順

長さを整える
ウォーターバコパ

まずは長さを調整します。

基本的に短めにカットして植えたほうが仕上がりが綺麗です。

底床に植える部分(1~3cm程度)、底床から出てている部分(2~5cm程度)に調整すると良いでしょう。

MEMO

水草の状態が悪い場合は、長さを調整せずにそのまま植えて元気になったら再調整する方法もあります。

下葉を取り除いて完了!

底床に植える部分の葉を取り除きましょう。

必ず必要な作業ではありませんが、これをすることでピンセットで植えやすくなります。

密に植えられるようになりますので見栄えも良くなる効果もあります。

※このタイミングで農薬の処理をするとより安心です。

植え方に進む

ロゼット型

ほうれん草のように株から葉を伸ばす種類の水草をロゼット型と呼びます。

葉を放射状に広げる姿がバラの花ロゼットのように見えることからこう呼ばれます。

ロゼット型の水草は株の外側の葉が古い葉です。

それを取り除いてから植えるのがセオリー。

根が発達している種類が多いので植えやすいように余分な根はカットしましょう。

手順

古い葉、傷んでいる葉をカットする

枯れている葉や傷んでいる葉を根本から取り除きましょう。

外側方向へ力を入れて千切るようにすると簡単です。

ハサミを使ってカットしても良いです。

根を整えて完了!

植えやすいように根を3~5cm程度の長さにカットしましょう。

2枚目の画像のように長い根を巻きつけるようにして植える方法もあります。

根を長めに残す方がその後の成長が良い場合もありますので植えやすさと天秤にかけて選びましょう。

※このタイミングで農薬の処理をするとより安心です。

植え方に進む

コケの仲間

コケの仲間は石付きやマットに巻きつけて販売されるケースが多いです。いずれにしてもよく水道水で洗って余分なものを取り除いてから水槽に入れましょう。

コケの仲間は活着させて水槽に配置すると見栄えが良いです。

活着方法を見る

浮草

浮草の仲間は袋詰めなどで販売されているケースが多いです。

水に浮かべるようにパックされているのでスネールなどが混入していることが多いですから、よく水道水で洗い流してから水槽に入れましょう。

浮草は水槽にポンと入れるだけでOKです。

水草の植え方

水草を水槽に植える方法は大まかに分けるとこちらの5点です。

ピンセット使うなど、ちょっとコツが必要な部分もありますので実際にチャレンジしながら慣れていくのが近道です。

有茎草の植え方

ロタラ ロトンディフォリア 'グリーンレッド' の脇芽

下処理した水草を1本づつピンセットで摘んで植えましょう!

底床に斜めに刺すようにすると抜けづらいです。

ピンセットは先が細いタイプがあると植えやすいです。

水草水槽を作る上で躓きがちなのがピンセットの扱いですね。

水草が抜けなくなるコツは、水草を底床に指したらしっかりと「ピンセットを開くこと」です。

抜けないよう注意するあまり水草をしっかりと摘むことを意識してしまうと、植えたあとに水草を掴んだままピンセットを抜いてしまうことがあります。

ピンセットを引き抜く際に水草を掴んでいてはもちろん抜けてしまいますから、水草を植えた後は底床の中でしっかりとピンセットを「開く」よう意識すると抜けづらくなります。

どうしても浮かんでしまう場合はオモリを使いましょう。

MEMO

パールグラスなど草体が小さいものは3~5本程度を持ってまとめて植えることもあります。

ロゼット型水草の植え方

根をピンセットで掴む

下処理した水草の根をピンセットでしっかりと掴みましょう。

ロゼット型水草など株の大きな水草は太めのピンセットを使うと植えやすいです。

おすすめのピンセット

植える

根を底床に差し込むように入れましょう。

根を横に引っ張るようにすると抜けづらいです。

完了!

乱れた底床を整えて完了です!

どうしても浮かんでしまう場合はオモリを使うと良いでしょう。

組織培養水草の植え方

水草を掴む

下処理した水草を1束ごと摘んで植えましょう。

水草の下の方を摘むのがポイントです。

植える
水草を植える

底床にズボッと刺すように植えましょう。

組織培養の水草は水を張る前に植えた方が作業しやすいです。

完了!
植える密度

乱れた底床を整えて完了です。

このまま水を張らずに根付くまでミスト式で育てると抜けづらいです。

オモリで沈める

マツダ ワンポイント

マツダ ワンポイント。鉛を使用していない水草のオモリ。細やかなレイアウトは難しいですが簡単に植え付けられるのがメリットです。

有茎草やロゼット型の水草など、底床ていしょうに植えるタイプの水草なら基本的にオモリで固定することができます。

オモリを巻き付けてた水草を底床に差し込んでおけば、しばらくすると水草が根付くので浮かばなくなります。

オモリを水草に巻くだけなので簡単に水草を植え込めるのが最大のメリットです。

欠点は細やかなレイアウトが難しくなるという点。

株が大きく浮かびやすいロゼット型水草などに使用するのに向いています。

  • 水草⇒ 目に見える害は確認していない
  • 生体⇒ 1部の生体に害があるという話を聞いたことがある

20年近く鉛巻きの水草が入っている水槽を管理していますが大きな害は確認していません。

ドジョウなどの底にいるお魚には害があるという話を聞いたことがありますが、私が実感したことはありません。

なんとも歯切れの悪い表現にはなりましたが、私がはっきりと鉛の害を水槽で確認したことは無いのです。

とは言え、鉛に毒性は人間への影響のからも分かる通り、何かしらはあるものだと考えています。

現状、私はコストや扱いやすさのメリットから鉛も併用していますが「極力安全に配慮したい」という方は鉛を使用していない商品を使うと安心だと思います。

活着させる

活着

アクアリウム業界の活着とは、水草が石や流木に根付くことを指します。

こちらの5つのグループが主な活着する水草です。

これらの水草はポットで販売されていることが多いので、ポットの水草の下処理をしてから活着させると良いでしょう。

活着作業は主に糸やビニタイ、ボンドなどで固定します。

水草を活着させる方法はこちらの記事で解説していますのでぜひご覧ください。

浮かんでしまう!

どうしても浮かんでしまう場合はオモリを使いましょう!

水草がどうしても浮かんでしまう場合はオモリを使って固定すると良いでしょう。

水草は体が固定されないと成長を始めません。

根を張って水草自身で動かなくなるのがベストだとは思いますが、植える⇒浮かぶを繰り返していると弱ってしまいます。

それならオモリで固定してしまう方が結果として水草のダメージが少なくなります。

1本、1株づつ植え込んだ方が細やかにレイアウトできますが、慣れないうちはオモリに頼るのも手です。

MEMO

オモリで固定する方法でも成長には影響しませんので安心してオモリをご利用ください。

元気
元気

大きなエキノドルスなどを植える際は僕もオモリを使用することがあります!

鉢植えにする方法

水草を鉢植えにして水槽に入れる方法もあります。

レイアウト水槽ではなく、コレクション水槽や純粋に水草を楽しんでいる水槽などの場合は鉢植えにする方法もあります。

プラスチックや陶器の鉢にソイル、固形肥料などを入れて水草を植え込むと良いでしょう。

水草を袋から出す時は

購入した水草は袋にパックされて流通することが多いですが、袋から出す際は「袋の下」を切って取り出しましょう。

水草の構造上、根がある方向から取り出す方がダメージが少ないです。

まとめ

今回は「水草の植え方」を解説しました。

植えても植えても浮かんでしまうとイライラしますよね。

私も初めはそうでした。

チャレンジしていくうちに段々と慣れていきますから、気長に楽しんでください!

元気
元気

どうしても浮かんでしまう時はオモリに頼りましょう!