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【ろ過の要】3種類のろ材を徹底解説!

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本記事はフィルターに入れる「ろ材」について解説します。

フィルター本体は水を循環させるだけなので、実はろ過をしていません。

実際に水槽水をキレイにしているのは、フィルターの中の「ろ材」なのです。

そこで今回は「ろ材のタイプ」「それぞれの特徴」「メリット、デメリット」などを詳しくご説明します。

初心者の方にも分かりやすく丁寧に進めていきますので、興味のある方はぜひご覧ください。

【水槽用フィルターまとめ】フィルターの種類と特徴
この記事の著者
轟元気

プロアクアリスト

轟元気

とどろきげんき

プロフィール

業界歴15年の中堅。現在は埼玉県坂戸市にあるアクアリウムショップ「e-scape」の店長をしています。本ブログ、Ordinary-Aquariumでは「水草水槽の知識」を中心に今までの経験を基にした実践的な知識、技術を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。プロフィール詳細リンク、転載、引用について

ろ材とは

ろ材とは、フィルターの中に入れて使う言わばろ過の中枢です。

大きな汚れを濾し取るウールマット、濁りや黄ばみなどを吸着する活性炭、ろ過バクテリアの住処となる生物ろ材など様々なものがあります。

ろ材は大きく分けると3種類

ろ材は大きく分けると、こちらの3タイプあります。

それぞれ特徴が大きく違いますので、1つずつ詳しく解説していきます。

物理ろ過材

GEX 徳用6枚入り ろ過マット
GEX 徳用6枚入り ろ過マット

大きな汚れを濾し取るためのろ材です。

最も一般的なタイプなので、基本的にどのフィルターもこちらのろ材を組み合わせることが多いです。

「ウールマット」に代表される最も簡易的なろ材で古くから使われています。

白い綿みたいなろ材はだいたい「物理ろ過材」と考えて良いでしょう。

  • セット初期の水槽
  • お魚をたくさん飼育している水槽

で特に活躍します。

安価なものが多いので侮りがちですが、ろ過能力はとても高いですよ。

セットした瞬間から効果を発揮するのも良いですね。

強力なろ過ができる理由は「目の細かさ」にあります。

反面、すぐに目詰まりするのでマメな交換が必要です。

メリット
  • 安価
  • 即効性がある
  • ろ過能力が高い

デメリット
  • すぐに目詰まりする
  • マメな交換が必要

元気
元気

基本的に目詰まりしたら交換しましょう。

残念ながら洗浄では効果は完全には回復しません。

化学ろ過材

化学ろ過材とは、何らかの化学作用によって水槽から不必要なものを取り除くためのろ材です。

目に見えない大きさの有機物や硝酸塩等の酸化物を取り除くことができます。

化学ろ過材は基本的にはこちらの3つのタイプがあります。

活性炭

ブラックホール

最も流通量の多い化学ろ材です。

フィルターの初期ろ材に含まれていることが多いので一度は使ったことがあるのではないでしょうか?

「白濁」「匂いの除去」「農薬除去」などに活躍します。

主に「有機物」を吸着します。

ざっくり言うと有機物は「有機物分解バクテリア」に分解されアンモニアを発生させます。

その前に元となる「有機物」を取り除くことによってアンモニア等の発生を未然に防ぐことができますよ。

栄養系ソイルを使った水槽のセット初期など、有機物が大量にあることによって発生する負の連鎖を未然に防ぐことが出来るので、予めフィルターに入れておくと良いですよ。特に有機物由来の「白濁」に効果大です。

ちなみに流木のアクも吸着します

有機物を原料にした「農薬除去」にも活躍します。すべての農薬に効果がある訳ではありませんが、エビなど薬に弱い生き物を飼育する場合は予め入れておくと安心です。

活性炭の吸着効果には限界があります。一杯になったらそれ以上は吸着しませんので1ヶ月~3ヶ月程度を目安に交換しましょう。

注意
魚病薬など良い効果のものも吸着してしまうことがあります。
有機物分解菌と原生動物【ろ過バクテリア】有機物分解菌、原生動物を詳しく解説流木のアク抜き【水槽レイアウト】流木のアク抜き方法
メリット
  • 有機物を吸着する(白濁、アンモニアの発生を未然に防ぐ)
  • 即効性がある
  • 流木のアクを吸着する
  • 農薬を吸着する

デメリット
  • 魚病薬を吸着してしまう
  • 定期的な交換が必要

元気
元気

ちなみにソイルには活性炭と同じような「吸着作用」があります。ソイルを使っている水槽では魚病薬を入れてもすぐに吸着してしまいあまり効果を発揮しませんのでご注意ください。


ゼオライト

理科の実験で使った「沸騰石」はじつはコイツです。

活性炭同様、細かな空隙をたくさん持っており吸着作用があります。

一番の特徴は「軟水化作用」と「塩基置換能力(CEC)による肥料分のバランス調整能力」を持っていることです。

「軟水化作用」を持つろ材はあまり無いので、使いこなせば強力なろ材ですよ。

活性炭との違いは「一度吸着したものを再放出することがある」ことです。

例えば、カメ水槽にてアンモニア除去を目的としている場合は再放出してしまうと元の木阿弥なのでデメリットですが、水草水槽ならアンモニアが高濃度の時期は吸着し、アンモニアが少なくなった頃に徐々に放出することから肥料バランスをとっているのでメリットとして考えることができます。

「一度吸着したアンモニアを再度放出する」こちらに情報が独り歩きしてゼオライトは使えないろ材扱いされますが、水草水槽にとっては逆にメリットになりますので頼もしいろ材ですよ。

塩分が含まれる水では、塩に含まれるナトリウムを強力に吸着してしまい、吸着していた他の成分を放出してしまいます。

そのため、海水魚飼育や病気治療、予防で塩を入れている水槽には使わないようにしましょう。

ゼオライトの陽イオン交換優先順位は下記の通りです。
セシウム(Cs+)>カリウム(K+)>アンモニウム(NH4+)>ナトリウム(Na+)>カルシウム(Ca+)>鉄(Fe+)>マグネシウム(Mg+)

上記のように水草の必須元素であるカリウム、アンモニウム、カルシウム、カルシウム、鉄、マグネシウムも陽イオン交換能力によって吸着保持します。

また、カルシウム、マグネシウムを吸着することによって軟水にするため水草水槽と相性の良いろ材ですよ。

水草水槽に最適な水質水草水槽に最適な水質 ーpH6.5以下を目指して調整しよう!ー水草に必要な14の必須栄養素【肥料に詳しくなろう!】水草に必要な14の必須栄養素
メリット
  • 軟水化作用
  • 即効性がある
  • 肥料分のバランス調整
  • 流木のアクを吸着

デメリット
  • 吸着したものを再放出することがある
  • 塩の入っている環境では使えない
  • 魚病薬を吸着してしまう


活性アルミナ

リバースマテリアル

基本的に換水でしか取り除けない「酸」を吸着する作用があります。

硝酸、リン酸を吸着し除去できるろ材は今のところ他にありません。

硝酸、リン酸がたくさんある環境は「黒髭苔」が発生しやすくなるので予防に効果がありますよ。

ろ過バクテリア等が出す酵素を吸着して保持する力があります。

ろ過バクテリアは酵素を使って汚れを分解しているので、アルミナが酵素を保持していればバクテリアがたとえ死滅したとしても、酵素が残っているので汚れを分解することができます。

そのため、アルミナをろ材として使用していれば、フィルター清掃の際に菌が減ったとしてもろ過能力の減少を防ぐことが可能ですよ。

注意
硝酸、リン酸の吸着除去を目的とする場合は、定期的な交換が必要です。
生物ろ過の仕組み【ろ過バクテリア】生物ろ過を詳しく解説
メリット
  • 硝酸、リン酸を吸着する
  • 即効性がある
  • バクテリアの出す酵素を保持する

デメリット
  • 定期的な交換が必要
  • 魚病薬を吸着してしまう

生物ろ過材

パワーハウス ソフトタイプM
太平洋セメント パワーハウス ソフトタイプ Mサイズ

硝化バクテリアや有機物分解バクテリアなど「ろ過バクテリア」の家になるのが生物ろ材です。

物理ろ材、化学ろ材と違いこれだけでは機能しません。「ろ過バクテリアが繁殖」して初めて機能するようになります。

なるべくバクテリア達の住む場所が多いほうがろ過能力が高くなるため「表面積」の多いろ材の方が優秀と言えます。

そのため、より細かな方がろ過能力が高くなるのですが、その分、目詰まりしやすくなってしまいます。

生物ろ過はフィルターの掃除をせず、熟成させることで効果を発揮するので、マメなメンテナンスは逆効果です。

なので「細かすぎるもの」は生物ろ材に適していませんよ。

ろ材の大きさ

これくらいのものが最もバランスが良いです。

マカロニを輪切りにしたみたいな形のものがおすすめです

フィルターにぎゅうぎゅうに詰めると、目詰まりしやすくなりますので余裕を持って入れましょう。

生物ろ材に不向きなもの

  • 細かすぎる
  • 材質が脆い
  • 硬度を上げる

たくさんの生物ろ材がありますが、中には粗悪品もあります。

こんな感じのものは使わない方が良いですよ。

細かすぎる

細かすぎるものはすぐに目詰まりしてしまいます。一粒が5mm未満のものは使わないほうが良いでしょう。


材質が脆い

1年以内に交換が必要な脆い材質のものは「生物ろ過」と相性が悪いです。

生物ろ過はなるべくお掃除をせず熟成させることで効果を発揮するので、マメなメンテナンスが必要なら意味がありません。


硬度を上げる

中には「水質を変化させない」と説明書きがあっても硬度を上昇させるものがありました。

お魚メインの水槽ならそれほど問題にはなりませんが、水草水槽では大問題です。

しっかりと確認して選びましょう。

MEMO
汽水魚、海水魚の飼育など、あえて硬度を上げたい場合はその限りではありません。

全てのろ材は「物理ろ材」と「生物ろ材」の役割もする

ややっこしくなるので、これまで書きませんでしたが「全てのろ材は物理ろ材と生物ろ材の役割」もします。

物理ろ材とは「物理的に汚れを濾し取って」キレイにするろ材なので、例えば活性炭やゼオライトに汚れが引っ掛れば同じ効果があります。

生物ろ過を行っているのは生物ろ材では無く、そこに住むバクテリア達です。

バクテリアは水が触れているところなら「バイオフィルム」と呼ばれるヌルヌルを作ってコロニーにします。

他のろ材も時間が経てば表面にバクテリア達がバイオフィルムを作りますので生物ろ過をするようになりますよ。

生物ろ過についてはこちらの記事で詳しく解説しました。

興味のある方はぜひご覧ください。

生物ろ過の仕組み【ろ過バクテリア】生物ろ過を詳しく解説

ろ材のメンテナンス

生物ろ過からみると「頻繁なメンテナンス」は逆効果です。

私は基本的に「目詰まり」するまで洗いません。

6ヶ月~1年など長期間フィルターを洗わないなんてことはよくありますよ。

物理ろ材、化学ろ材に関しては、構造上、すぐに目詰まりしたり、効果が無くなったりするので頻繁な交換が必要です。

これは仕方が無いことなので、1ヶ月~3ヶ月を目処に交換していますよ。

生物ろ材は洗ってしまうとバイオフォルムが壊れてしまい、ろ過能力が落ちてしまうので極力触らないようにしましょう。

元気
元気

目詰まりギリギリの状態が1番ろ過が効きますよ!

ろ材の洗い方

基本的に水道水で洗って大丈夫です。

基本的に「物理ろ材」「化学ろ材」は洗わず交換していますよ。

洗っても、元の能力を取り戻すものはほとんど無いからです。

生物ろ材はさっと水をくぐらすだけでOKです。

あまり強く洗ってしまうとバイオフォルムが取れてしまうのでご注意ください。

外部式フィルターのろ材セッティング(水草向け)

セット初期のろ材セッティング

水草水槽向けですが、こちらの記事で外部式フィルターのろ材セッティグをご紹介しています。

おすすめのろ材や組み合わせ方も解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

【水草水槽向き】外部式フィルターのろ材セッティング

まとめ

今回は「ろ材」について解説しました。

私は基本的にフィルターにろ材をセットしたらあまりいじらないようにしています。

その方が結果として「透明な水」になるからです。

そのためには「ろ材」のことを詳しく知って水槽環境に合わせてセッティングする必要がありますよ。

実感が無いとピンとこないかもしれませんが、まずはフィルターの中にどんなろ材が入っているか知るところから始めると良いと思います!

元気
元気

皆さんのアクアライフがより豊かになりますように!