どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事は小型水槽向けに「粉タイプの魚病薬を簡単に計量する方法」を解説します。
「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」など粉の薬は有用なものが多いのですが、計量するのが大変です。
特に小型水槽の場合、「0.02g」みたいな量になってしまうので、精密な秤をもっていないと対応できませんよね。
そこで今回は、簡単に少ない水量にも対応できる計量方法を皆さんにお伝えします。
「ベタ」「金魚」「メダカ」など小型水槽で治療にすることの多いお魚を飼育している方に特に有益な内容です。
計算の苦手な方にも分かりやすく丁寧に解説しますので、ぜひご覧ください。
タップする目次 閉じる
ざっくり言うと、粉のままでは計量するのが難しいので、「2Lの濃い薬液」を作ってそれを水槽水量に合わせて入れます。
大まかな流れはこんな感じですよ。
炭酸でもお茶でも何でも良いので、空の2Lのペットボトルを用意しましょう。
中は水で綺麗に洗ってくださいね。
使用する魚病薬をペットボトルに入れてください。
用量などは後ほど詳しく解説します。
水道水で構いませんので2L入れてください。
よく振って混ぜましょう。
できた薬液を計量して水槽へ入れましょう。
作った薬液は「冷蔵庫」で冷蔵保存すれば1週間程度薬効をキープできます。
時間が経ってしまったものは処分しましょう。
- 2Lのペットボトル
- 魚病薬
- 計量カップ
- スポイト

空のペットボトルであれば種類は問いません。
中にジュースなどが残っているとまずいので、よく水で洗ってください。

お魚の病気に合わせて魚病薬を選びましょう。
各症状に合わせたおすすめの薬はこちらの記事でご紹介しています。

「10ml単位」で計れるものが適しています。
このような料理用のものが使いやすいですね。
ホームセンターなどで手に入るはずですよ。

投入量の微調整にあると便利です。
「1ml単位」で計れるものが適しています。

スポイトは何かとよく使うので1つ持っていると便利ですよ!
- グリーンFゴールド顆粒
- エルバージュエース
- レスバーミン(リフィッシュの代替品)
- トロピカルN
今回はこちらの魚病薬を2Lペットボトルに入れる際の用量をご紹介します。
- 小分けの袋をそのまま入れる
- 付属のさじですりきり1杯
このように計算、計量が簡単にできるようにしてありますよ。

「尾腐れ病」「口腐れ病」などカラムナリス病に効く薬です。
重症化した白点病、水カビ病などにも高い効果がありますよ。
2gをペットボトルへ入れましょう。
2L= 80L分の溶液ができます。


カラムナリス病の他、「腹水病」「穴あき病」などエロモナス病に効く薬です。
重症化した白点病、水カビ病などにも高い効果がありますよ。
0.5gをペットボトルへ入れましょう。
2L=60L分の薬液ができます。

ウオジラミ、イカリムシなどの寄生虫に効きます。
廃盤のリフィッシュに代わる商品です。
1.5gをペットボトルへ入れましょう。
2L=150L分の薬液ができます。

まだ発売されて日が浅いので(2020年9月発売)、自分で試していません。見る限りリフィッシュと同じような使用感だと思いますが、、

ウオジラミ、イカリムシなどの寄生虫に効きます。
2gをペットボトルへ入れましょう。
2L=200L分の薬液ができます。
魚病薬には様々なものがあり、お魚の症状に合わせて使い分ける必要があります。
こちらの記事で私が使っている魚病薬をまとめてあります。
症状別におすすめの薬を紹介していますので、お困りの方はぜひご覧ください。

できた薬液を「計量カップ」「スポイト」などで計量して水槽に入れましょう。
こちらも分かりやすいよう一覧表を作りましたのでぜひご覧ください。
1L当たり「25ml投入」すればOK!
水量 | 投入量 |
---|---|
1L | 25ml |
3L | 75ml |
5L | 125ml |
10L | 250ml |
13L | 325ml |
15L | 375ml |
20L | 500ml |
30L | 750ml |
1L当たり「33ml投入」すればOK!
より簡単に薬浴を行っていただくために、分かりやすい量になるよう微調整してあります。
問題無い範囲での調整ですので、こちらの表のまま投入して大丈夫ですよ。
水量 | 投入量 |
---|---|
1L | 33ml |
3L | 100ml |
5L | 165ml |
10L | 330ml |
13L | 430ml |
15L | 200ml |
20L | 660ml |
30L | 1000ml |
1L当たり「13ml投入」すればOK!
より簡単に薬浴を行っていただくために、分かりやすい量になるよう微調整してあります。
問題無い範囲での調整ですので、こちらの表のまま投入して大丈夫ですよ。
水量 | 投入量 |
---|---|
1L | 13ml |
3L | 40ml |
5L | 65ml |
10L | 130ml |
13L | 170ml |
15L | 195ml |
20L | 260ml |
30L | 390ml |
1L当たり「10ml投入」すればOK!
分かりやすい値で計算しやすいですね。
水量 | 投入量 |
---|---|
1L | 10ml |
3L | 30ml |
5L | 50ml |
10L | 100ml |
13L | 130ml |
15L | 150ml |
20L | 200ml |
30L | 300ml |
今回は2Lのペットボトルで計算しましたが
- 500mlのペットボトル
- 薬の投入量を変える
などなど、ご自身で使いやすいようにアレンジしてください。

要はちゃんと薬浴できればOKです!
今回ご紹介した4種類の薬はどれも水草やろ過バクテリアにダメージがあるので、薬浴は隔離水槽で行いましょう。
隔離水槽についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、薬浴の際はご覧ください。

薬浴をするにはある程度正確に水量を知る必要があります。
こちらの記事で詳しく水槽の水量を計算する方法を解説しましたので、薬浴の際はぜひご利用ください。
規格水槽については予め計算して一覧にまとめましたので、計算しなくてOKです!

密閉して冷蔵保存すれば1週間程度は保ちます。
しかし、ほとんどの方が余った薬液を処分することになると思います。
ちょっともったいないのですが、こればかりは仕方ありません。。。

薬にロスが出てしまいますが、お魚がダメになるよりはマシだと思っています!
残念ながらあまり期待できません。
魚病薬は法律でややっこしく制限されているので、メーカーさんもなかなか対応できないようです。

大きく仕組みが変わるなどしない限りは現状のままだと思います!
今回は小型水槽向けに「粉タイプの魚病薬を簡単に計量する方法」を解説しました。
贅沢に魚病薬を使う方法なので、ちょっともったいないですが、粉のままよりもずっと計量しやすいはずです。
薬浴の際はぜひご利用ください。

皆さんの薬浴作業が少しでも楽になったら幸いです!