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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事は「水草ボトルアクアリウムの作り方」を解説します。
ボトルアクアリウムは「簡単に」「すぐに」作れるのが魅力の小型アクアリウム。
ですが、
- すぐに汚くなる
- 水草が枯れる
- 生き物が死ぬ
なんてトラブルの多い飼育方法でもあります。
今回はそんなボトルアクアリウムの欠点を少なくする工夫を盛り込んだ作り方をご紹介。
環境が安定するまでの管理方法もご紹介しますご安心ください。
管理のしやすさ、水草が綺麗に育つことに重点を置いていますので、ちょっと手間のかかる部分もありますが、その分、綺麗なボトルになるはずです。
初心者の方でもチャレンジできる内容ですので、ぜひお楽しみください。
ボトルアクアリウムとは小さな容器で楽しむアクアリウムのこと。
ボトルアクアリウムと言っても様々なスタイルがありますが共通しているのは「小さな容器」ということ。
3~5L程度の金魚鉢みたいな入れ物で楽しむアクアリウムと考えていただければOKです。
本記事で解説するボトルアクアリウムは
- 水草を簡単に楽しむ
- 寒さに強い生き物を楽しむ
- フィルターは使わない
- 長期維持しやすい
こちらの4つに重点をおいたものをご紹介します。
グラスアクアリウムと呼ばれることもあります!
- ボトル
- フタ
- ライト
- ヒーター
- けと土
- 砂利
- 水草
- 生き物
今回ご紹介するボトルアクアリウムにはこちらの8点を使用しました。
1つ1つご紹介していきますのでご覧ください。
ボトルアクアリウムには様々な容器が利用できます。
極端にいうと水が張れるものならなんでも良いのですが、どうせなら可愛い見た目のものがおすすめ。
丸みのあるデザインのものが人気がありますよ。
おすすめをあげるとするならこちら。
水草を育てるボトルアクアリウムは砂利を厚めに敷くほうが調子が良いです。
砂利の厚みを考えて高さのある入れ物にすると見栄え良くレイアウトしやすいですよ!
高さ20~30cm程度の入れ物がおすすめ!
今回はライトをボトルの上に置きたかったのでフタを自作しました。
フタが無い方が見た目は綺麗に見えますフタにもメリットがあります。
- 水があまり蒸発しない
- 生き物が飛び出さない
特に生き物が飛び出しづらくなるのは大きなメリットですので、デザインや飼育する生き物と相談して設置するか決めると良いでしょう。
このフタの作り方は後ほどご紹介します。
今回はDOOA マグネットライトGを使用します。
- 明るさが調整できることため光量がちょうど良い
- 光の色が綺麗
- 見た目がおしゃれ
これが選んだ理由。
セットするのにフタかライトスタンドが別途必要なので設置は少々面倒ですが、水草の育成能力と見た目のお洒落さのバランスが良いライトです。
ボトルアクアリウムで水草を育てるなら「明るすぎないライト」を選ぶのがコツ。
おすすめのライトは後ほどご紹介します。
ボトルの下に敷いて使用します。
水草の成長速度は底床内の水温と関係が深いです。
底床内が冷たくなってしまうと水草の成長が悪くなりますので寒い時期はヒーターを使いましょう。
けと土は砂利の下に敷いて水草の肥料として使います。
安価ですがとても効果が高いのでボトルアクアリウムで水草の長期育成をするならぜひおすすめしたいアイテムです。
- 最初に水が茶色くなる
- 最初に藻類が生えやすくなる
という欠点がありますが、最初期さえ乗り切れば安定した環境を実現できます。
セット方法は後ほどご紹介します。
1粒が1~5mm程度の砂利や砂がおすすめです。
特に明るい色彩のものは雰囲気も良いのでボトルアクアリウム向きです。
などが扱いやすくおすすめです。
水草水槽におすすめの砂利・砂はこちらの記事で紹介していますので併せてご覧ください。
今回植えたのはこちらの8種です。
なるべく多様な種を植えて水草を楽しめるようにしました。
ボトルアクアリウムにおすすめの水草はこちらの記事でもご紹介していますので併せてご覧ください。
- ミクロラスボラ 花火(魚)⇒ 5匹
- ミナミヌマエビ(エビ)⇒ 10匹
- レッドラムズホーン(貝)⇒ 2匹
今回はこちらの3種を育てることにしました。
ミクロラスボラ 花火は熱帯魚の中でも寒さに強いのでボトルアクアリウム向きです。
性格が大人しく強い流れを必要としないのでフィルターを使用しない環境にもある程度適応します。
ミナミヌマエビとレッドラムズホーンは藻類を食べてくれるお掃除屋さんです。
いないと綺麗にキープするのが難しいのでボトルアクアリウムで水草を育てるなら必須クラスです。
- 水草用ピンセット
- 水草用のハサミ
- キッチンペーパー
- トレイ
- バケツ
ボトルアクアリウムをセットする際にあると便利なもの。
家にあるもので代用できるものもあれば購入したほうが良いものもあります。
余裕を見て用意しましょう。
水草を植える際にあると便利です。
普通のものよりちょっと高価でるが水草専用のピンセットがあると植え込み作業が楽になります。
おすすめの水草用ピンセットはこちらの記事をご覧ください。
水草をカットする際にあると便利です。
環境が安定してくると水草がガンガン伸びるようになるので月に1回程度は切ることになるはずです。
先がカーブしているものが作業しやすいのでおすすめですよ。
とりあえずは文房具のハサミで代用できますので、物足りなくなったら専用のものをご用意ください!
水を張る際にあると便利。
キッチンペーパーを敷いてから水を注ぐことでレイアウトを壊さずに、水を濁らせずに水を張ることができます。
家にあるもので十分ですよ。
こんな感じのトレイがあると水草の下処理の際などにあると便利です。
紙のお皿などでも代用できます。
水を張る際などにあると便利です。
今回ご紹介するセッティング方法ならバケツは無くてもできますが、水の交換などメンテナンスの際はあると便利です。
水量が分かる目盛りがついているものが使いやすいです。
- セット手順
- 1ヶ月間の管理
今回ご紹介するボトルアクアリウムは環境が安定するまでに1ヶ月程度かかります。
最初のセット手順と併せて1ヶ月間の管理例をご紹介するので参考までにご覧ください。
まずは気に入ったボトルを用意しましょう。
今回は直径20cm、高さ30cmのものを使いました。
水草をたくさん植えたかったので大きめのものをチョイス。
水草を育てるボトルアクアリウムは砂利を厚めに敷くの方が調子が良いので「高さ」のある入れ物が向いています。
※設置場所は直射日光の当たらない水平な場所を選びましょう。
けと土を入れて固めます。
厚みは3~5mm程度を目安に敷きましょう。
ある程度けと土を入れたらギュッと底に押し付けて固めてください。
手が汚れてしまうのでビニール袋などを手袋代わりにすると良いでしょう。
けと土の上に砂利を入れます。
今回は「SDシンセー ハピネスサンド 中目」を使いました。
厚みは5cm程度を目安に敷きましょう。
ちょっと厚めに敷くことで水草を植えやすく抜けづらくする効果もあります。
水草を植える前に整理して並べて置きましょう。
- 前景⇒ クリプトコリネ ピグミー
- 中景⇒ パールグラス、クリスマスモス
- 後景⇒ ヘテランテラ、ハイグロフィラ ポリスペルマ、アマゾンチドメグサ 斑入り、エキノドルス ウルグアイエンシス
このように配置しました。
※植えるところの画像を取り忘れました、、、
水草の上にキッチンペーパーを広げて、ボトルを流しやお風呂場へ持っていきましょう。
蛇口からゆっくりと水を注いでください。
キッチンペーパーに当てながら注水することでレイアウトが壊れることなく水を張れます。
後は水が透明になるまで水を流し続けましょう。
※今日は生き物を入れないので水道水のカルキ抜きは使わなくてOK!
水が透明になったらボトルを移動してフタを設置しましょう。
フタの中央にライトをセットしたら点灯します。
今回使用したライト「DOOA マグネットライトG」は光量を6段階で調整できます。
明るすぎると藻類が増えやすくなってしまうので3番目に調整しています。
これで完成!
環境が安定するまで1ヶ月程度かかるのでじっくり管理していきましょう。
※パネルヒーターの上に設置しましょう。
セットから2ヶ月後の様子。
もう環境が安定しているので2~3週間に1回50%程度の換水で維持しています。
ガラス面の掃除は1~2週間毎にマグネットクリーナーで行い、換水時はメラミンスポンジで行っています。
水草のトリミングはこれまでに1回行いました。
けと土から植物由来の成分が溶けだして水が茶色くなりました。
この茶色は水が濁って見えるかもしれませんが大きな問題にはなりません。
このまま様子を見ましょう。
※この段階で100%程度水を交換しても良いでしょう。
アマゾンチドメグサ斑入り、ヘテランテラが溶けてきてしまいました。
水草の溶けは伝染することがあるので取り除きます。
水を50%程度交換しながら溶けた水草を吸い出しました。
馴染む草、馴染まない草がありますので、馴染んだ草を活かす方向でいきましょう。
ここでミナミヌマエビを入れました。
エビが入ることで柔らかい藻類を綺麗に食べてくれます。
エビの入れるのはセットから3週間後以降を目安にすると良いでしょう。
これでひとまず環境が安定してくるはずです!
※生き物を入れる際は水合わせを行いましょう。
※本当はレッドラムズホーンもこのタイミングで入れたかったのですが在庫が無く後回しになりました。
- 水の交換
- ガラス面の掃除
- 水草のトリミング
- セット初期⇒ 1~2週間に1度100%換水
- 安定したら⇒ 2~4週間に1度50%換水
これくらいを目安に換水をすると良いでしょう。
ボトルアクアリウムの換水方法は主に2つあります。
どちらかやりやすい方法でOKです。
生き物がいる場合は中和剤を使用してから注水しましょう。
ホースで換水
あふれさせて換水
上から水を注いであふれさせる方法です。
ホースよりも手軽なのがメリット。
生き物が逃げないようにそっと注ぐのがポイント。
- スポンジでこする
- マグネットクリーナーを使う
ガラス面に藻類がつくと見た目が悪いですから定期的にお掃除をしましょう。
水を交換する際などはスポンジを使って手で掃除をして、普段はマグネットクリーナーを使うと楽できます。
マグネットクリーナーは黒板消しのような要領でマグネットを動かすとガラス面をお掃除できる便利アイテムです。
スポンジでこする
メラミンスポンジを使うと簡単に藻類を落とせます。
カッターなどで小さく切って使いやすい形にすると作業しやすくなります。
マグネットクリーナーを使う
ボトルアクアリウム用のマグネットクリーナーなら「GEX マグフィット フロート ROUND」がおすすめ。
曲面にも対応できるのでまさにボトルアクアリウムのためにあるような商品です。
細かなところのお掃除は苦手なのでそこは手でフォローしましょう。
水草が伸びてきたらハサミでカットしましょう。
水草を剪定することをトリミングと呼びます。
パールグラスやポタモゲトン ガイーなどは有茎草と呼ばれる水草のグループです。
有茎草は茎をカットするとまた芽が出てくるので、適当な長さのところでカットしましょう。
長さを半分にするようにカットする見栄えが良いですよ。
エキノドルス ウルグアイエンシスなどはロゼット型と呼ばれる水草のグループです。
こちらは古い葉を根元付近からカットしましょう。
- ライトの点灯時間
- 餌の量
- 夏場の高水温対策
- 生体の入れる際の水合わせ
8時間程度を目安に点灯しましょう。
ライトの点灯は水草育成に必須の要素。
とは言え、長く点灯し過ぎてしまうと藻類がたくさん増えて見栄えが悪くなってしまいます。
ライトはタイマーを使って規則正しく点灯するのが管理のコツです。
スマートタイマーを使えばスマホのアプリで簡単に管理できますので、ぜひ取り入れてみてください。
お魚の片目程度の量を目安に与えましょう。
水槽の汚れの原因の多くは生き物に与える餌です。
今回ご紹介したボトルアクアリウムはフィルターを使用しないため、餌やりは特に注意深く行う必要があります。
くれぐれも与え過ぎにご注意ください。
餌の与える量、回数などはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
なるべく30℃を超えないようにしましょう。
ボトルアクアリウム管理の最大の敵は夏場の高水温です。
普通の水槽よりも水量が少ない分、より外気温の影響を受けやすいため夏場は暑くなりやすいです。
エアコンで管理する部屋に設置するのがベストですが、そうでない場合は冷却ファンを使いましょう。
水槽の暑さ対策についてはこちらの記事をご覧ください。
ボトルアクアリウムにおすすめする生き物を1部ご紹介します。
この他にもたくさんいますが目安として参考までにご覧ください!
- ベタ
- レッドテトラ
- クラウンキリー
- バタフライレインボー
- ボララス ブリジッタエ
- ボララス マキュラータ
- メダカ
- アカヒレ
- ミクロラスボラ 花火
- ※チェリーバルブ
- ※グリーンバルブ
- ミナミヌマエビ
- レッドラムズホーン
- お魚⇒ 2Lに1匹程度(2~3cm程度の大きさの魚の場合)
- エビ⇒ 1Lに2匹程度
- 貝⇒ 2Lに1匹程度
今回ご紹介した作り方なら飼育数の目安はこんな感じです。
フィルターを使用していないので通常の水槽よりも少なめです。
もっとたくさん飼育することもできますが、無理なく管理できるということに重点をおいた数です。
貝はもっとたくさん入れることができますが、たくさんいると見た目がちょっと、、という点を考慮しています。
サイズを計る
はざいやさんで発注
シリコンクッションを貼る
完成!
制作したフタの作り方はこんな感じです。
今回は20cm直径のボトルを使用したので「はざいやさん」で20cmぴったりに丸くポリカーボネイトの板をカットしてもらいました(厚みは5mm)。
ボトルと触れるところにはシリコンクッションを貼って少し隙間を作っています。
シリコンクッションを使うことでフタがずれるのを予防でき適度な隙間を作れるのでおすすめの方法です。
フタを特注する方法はこちらの記事で紹介しています。
今回使用したマグネットライトGの他にも色々なライトが使えます。
いくつかおすすめのものを紹介しますのでライト選びの参考にどうぞ!
- GEX クリアLED リーフグロー EX
- GENTOS そだつライト
- 無印良品 LEDアルミアームライト
その他、デスクスタンドライトなども代用できますのでお洒落なものを探すのも面白いですよ。
水草におすすめのライトはこちらの記事でも紹介していますのでぜひご覧ください。
ボトルアクアリウムを楽しむならぜひこちらのページもご覧ください。
素敵なボトルの数々とノウハウを学ぶことができます!
- ボトルアクアリウムの大きさはどれくらいが良い?
- 3~10L程度を目安に選ぶと良いでしょう。
環境の安定度で言うと水量は多いほうが良いので、小さすぎる入れ物は管理が難しくなります。置ける範囲でなるべく大きなボトルを選ぶのがポイント。
- ボトルアクアリウムの掃除の頻度は?
- 本記事でご紹介したボトルは「ガラス面の掃除⇒ 1~2週間に1度程度」「水の交換⇒ 2~3週間に1度程度」「水草のトリミング⇒ 月に1度程度」これくらいを目安に行っています。
- ボトルアクアリウムの底床掃除はどれくらいの頻度で行いますか?
- 本記事でご紹介したボトルは「2~3ヶ月に1度、換水のタイミング」で行っています。
底床クリーナーを使用し軽く吸い出す程度です。
- ボトルアクアリウムにヒーターを入れたほうが良い?
- 熱帯魚を育成するなら必須です。
水草育成を考えるならパネルヒーターの使用が効果的です。
- ボトルアクアリウムの水が臭いです。対策は?
- 本記事で紹介したボトルの場合、換水をしています。
ボトルアクアリウムの臭いの原因の多くは餌の与えすぎによるものなので、給餌量をチェックすると良いでしょう。
- ボトルアクアリウムにエアレーションは必要ですか?
- 本記事で紹介したボトルの場合、使用しません。
酸素は水草の光合成による酸素供給によって十分に補給されます。
生体をたくさん飼育する場合は必要になります。
- ボトルアクアリウムでエビは何匹飼育できますか?
- 本記事で紹介したボトルの場合、1Lあたり2匹程度ミナミヌマエビを飼育することができます。
ミナミヌマエビは繁殖するので最初は少なめに入れるのがコツです。
- ボトルアクアリウムの置き場所は?
- 直射日光の当たらない水平な場所が適しています。
水が入ると重くなるので台の強度も確認しましょう。
- ボトルアクアリウムで金魚は飼育できる?
- 可能ですがおすすめしません。
金魚はある程度大きな水槽での飼育がおすすめです。
- ボトルアクアリウムにCO2添加は必要ですか?
- CO2添加が必要は水草を育てるなら必要です。
小型ケースの場合、添加量の調整が難しいので注意しましょう。
- ボトルアクアリウムが白濁しています。
- セット初期なら水を溢れさせる方法で全換水をするのがおすすめです。
すでに生き物がいる場合は50%程度の換水を2~3日おきに行い改善するまで続けるのが効果的です。
餌を与えすぎていないかチェックしてみてください。
- ボトルアクアリウムの水温は何度くらいが良い?
- 本記事で紹介したボトルの場合、15~30℃程度を想定しています(急変はNGです)。
育成する生き物に合わせて調整しましょう。
- ボトルアクアリウムにバクテリア剤は必要?
- 本記事で紹介したボトルの場合、必要ありません。
けと土がバクテリア剤としても機能します。
- ボトルアクアリウムを密閉してもいいの?
- 空気交換ができないためおすすめしません。
数時間~半日程度など、一時的に密閉するのはOKです。
- ボトルアクアリウムに油膜がでました。対策は?
- 本記事で紹介したボトルの場合、換水をしています。
今回ご紹介した作り方をしているなら、セットから数ヶ月もすると油膜は出なくなるはずです。
今回は「水草ボトルアクアリウムの作り方」をご紹介しました。
セッティングをする際の少しの工夫で水草を育てやすいボトルにすることができます。
けと土を使用すると安定するまでに1ヶ月程度かかりますが、その分、安定してからは水草が元気に成長するようになります。
手軽に水草を楽しみたい方はぜひチャレンジしてみてください!
思ったよりも簡単ですよ!
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