本記事では配管、配線を隠す「コーナーカバーの作り方」を解説します。
フィルターやヒーターなどの見た目が気になったことはありませんか?
私はあります。できることなら隠して見えなくしたいですよね。
レイアウトを工夫して「石や流木」「水草」を使って隠すのが一般的ですが、それだけでは「盛り土」に対応できません。
そんな時でも「コーナーカバー」ならキレイに隠すことができますよ。
画像を交えて作り方を解説していきますので、DIY初心者の方でも簡単に組み立てられるはずです。
分かりやすく丁寧に進めていきますのでぜひご覧ください。
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コーナーカバーとは「配管や配線を保護、隠す目的」で設置するカバーのことです。
基本的に目立たないよう水槽後方に設置します。


フィルターの配管やヒーターなど見切れてしまうと見栄えが悪いですよね。
そこで便利なのがコーナーカバーです。
このように、中に配管、配線類をしまえばパッと見ただけでは機材類が見えないのでスッキリしますよ。
奥行感演出に欠かせないテクニックである盛り土。
ですが、どうしても背面に機材を設置するスペースが無くなってしまいます。
特に小型水槽の場合は、盛り土をしてかつ機材類を隠すなんて無理です。
そんな時にコーナーカバーがあると便利ですよ。
- フィルター配管
- ヒーター
- CO2配管
- エアー配管



- 外掛け式フィルター
- 内部式フィルター(モーター式)
- 外部式フィルター
これらのタイプのフィルターはコーナーカバーの中に隠すことができます。
「外掛け式」「外部式」はパイプを隠す、「内部式」はフィルター本体をコーナーカバーに隠すイメージですよ。

ヒーター部分をコーナーカバーの中に隠しましょう。
ヒーターを隠すなら必ずフィルター配管も一緒にコーナーカバーの中に入れて水が循環するようにしましょう。


このようなCO2拡散器を隠すことができます。
ガラス製のものよりも、ストーンタイプの方が配管の取り回しが簡単なので隠しやすいですよ。
【CO2添加を始めよう!】高圧ボンベ式CO2添加キットのセッティング方法

こちらも泡を細かくするストーン部分を隠すことができます。
泡がフィルターに吸い込まれてしまうと、「空回り」「エア噛み」などの原因になりますので設置位置に注意しましょう。
【必ず必要?】水草水槽のエアーレーション ー油膜とCO2中毒の予防ー
- パンチ板(塩ビ)
- 三角棒(塩ビ)
- のこぎり
- 接着剤(塩ビ用)
- コーナークランプ
必要なものはこちらの5つ。
すべてホームセンターで簡単に手に入ります。
- 厚さ:3mm
- 穴径:3mm
これくらいのサイズのものが使いやすいです。
素材は「アクリル」「ポリカ」などでも良いのですが塩ビが1番安いのでおすすめです。
色は透明の他に黒や白もあるので好みに合わせて変えてみてください。
板を接着する際の補強材です。
コイツが無いとソイルや素材の重みに負けて壊れてしまうことがあるので重要アイテムですよ。
板と接着して使うので素材は板と揃えましょう。
塩ビやアクリルを切る際はこちらがおすすめです。
塩ビ素材は何かとアクアリウムDIYで使いますので、細かい加工がしやすいのこぎりがあると何かと便利ですよ。
接着剤は板、三角棒の素材に合わせて選んでください。
水槽用の瞬間接着剤も使えるのでそちらを使っても良いかも。
ちなみに塩ビ用の接着剤はアクアリウムDIYでヘビーユースするので、DIY好きなら一本持っておきましょう。
必ず必要なものではありませんがあると加工作業がグッと楽になります。
コーナーカバーの場合、上下に二箇所固定した方が良いので2つあるとさらに良いですね。
作業を楽に進める工具を治具と言いますが少しづつ揃えるようすると良いです。
段々とDIYが楽しくなりますよ。
まずはざっくりと制作手順からご説明して後ほど詳しく解説していきます。
水槽サイズに合わせてサイズを決めます
サイズに合わせて切ります
切った板、三角棒を接着します
1日くらい乾燥させれば完成です!
STEP1 サイズを決める


- 60cm×30cm×36cm用
- 「フィルター給排水パイプ」「ヒーター」「CO2配管」「夜間エアレーション配管」を隠す
- 盛り土は20cm程度
こちらが今回制作したコーナーカバーのサイズです。
上記リストの内容を踏まえてサイズを決めました。
コーナーカバーの幅、奥行きは「8cm×8cm」にしました。
実際に制作するときは隠したいものを水槽で仮組みしてサイズを決めると良いでしょう。
高さは20cmに調整しました。
高さ36cmの水槽なので、上部より16cm下にくる感じですね。
この当たりは盛り土の高さを考慮して決めると良いでしょう。
コーナーカバーの高さよりも上に底床がきてしまうと、中に崩れてしまいますので実際には20cmよりも低く底床を盛ります。
ちょっとコーナーカバーが見切れてしまいますので、水草で隠すようにすると良いでしょう。
STEP2 切る
サイズを決めたら切ります。
薄い板をのこぎりで切る際は「なるべく刃を寝かす」のがコツです。
YouTubeにて「のこぎり」で検索すると切り方の動画がたくさん出てきますよ。
サイズ通りに切るのが面倒な方は「はざいやさん」を利用しましょう。
素材、サイズを指定すれば家まで届けてくれます。
値段もホームセンターで買うのとそんなに変わらないのでぜひ利用してみてください。
発注方法はこちらの記事で詳しくまとめてあります。
【水槽にピッタリのフタを特注する】ーお魚の飛び出し、水の蒸発を防ぐー
STEP3 接着

切った板と三角棒を接着します。
すぐに手を離してしまうと剥がれてしまうので2~3分程度おさえておきましょう。
コーナークランプを使えば簡単に固定ができます。
STEP4 完成!

これで完成です!
1日程度乾燥させれば強度が出ます。


シリコンの厚い水槽の場合、下部にくるところはカットしましょう。
ここをカットしないと水槽を接着しているシリコンにぶつかってキレイに収まりません。
だいたい1cmくらいの正三角形になるように切れば大丈夫ですよ。
- ヒーターは固定する
- ヒーターとフィルターはセットで隠す
- エアーがフィルターに吸われないようにする
- ぎゅうぎゅう詰めにしない

今回はヒーターをガラス面にキスゴムを使って固定していません(固定しちゃうと収まりきらなくなっちゃうので)。
そんな場合は必ずヒーターコードをフィルター配管に固定するようにしましょう。
外れてヒーターが壊れてしまう事故を未然に防ぐことができます。
ここでは結束バンドを使って固定しました。
【水槽用ヒーターまとめ】水槽サイズに合わせたヒーターをご紹介 ー選び方、おすすめのヒーター、ヒーターの隠し方ー
ヒーターとフィルター配管はセットでコーナーカバーに隠しましょう。
ヒーターで温めた水が上手く循環しないと水槽全体が温まりませんよ。
エアレーション(ぶくぶく)はフィルター配管よりも上にセットしましょう。
エアーがフィルターに吸われてしまうと「空回り」「エア噛み」などの原因になります。


フィルター配管類とヒーターはぎゅうぎゅう詰めだと効率良く機能しません。
適度に空間をとるようにしましょう。
コーナーカバーをした状態でそれぞれが簡単に取り外せるくらいが目安です。

と言ってもコーナーカバーが大きすぎては格好悪いですのでギリギリを攻めましょう!

基本的に見せたくないものは「背面」に設置しましょう。
それもできるだけサイドに寄せるようにすると隠しやすいです。

こちらの水槽なら両サイドの奥に隠すことでパッと見ただけでは機材は見えません。

こちらなら左奥に隠すという具合です。
どちらの水槽も写真で応募するIAPLC(世界水草レイアウトコンテスト)に出品したものです。
撮影時に邪魔な機材類を外してしまえば写真には残らないのですが、普段見てる際にどうしても機材が目に入ると気分が萎えるんですよね。
なので普段からなるべく見えないようにセッティングしていますよ。
60cm以上の水槽ならレイアウトしだいでコーナーカバーを使わなくとも配管、配線をキレイに隠せると思います。
小型水槽では難しいですので、コーナーカバーの使用をおすすめします。
【IAPLC2018】世界水草レイアウトコンテスト 出品水槽の作り方 vol1 構図組~コケ活着
今回は「コーナーカバーの作り方」を解説しました。
一度作れば何回でも使えますのでとっても経済的です(壊れるまでですが)。
高さを変えたものをいくつか揃えておくと、どんなパターンのレイアウトにも対応できるのでとっても楽ちんですよ。
機材が見切れてしまうとどんなにキレイなレイアウトでもがっかり感が出てしまうので見た目にこだわりのある方はぜひ作ってみてくださいね。

使ってみると便利さが分かると思います!