本記事では「水草の活着」について解説します。
活着とは「石や流木に水草が根を張ること」です。
水草が着いている石、流木って長い時の流れを感じさせて素敵ですよね。
コツを掴めば初心者の方でも簡単に取り入れられるレイアウトテクニックです。
分かりやすく丁寧に解説しますので、ぜひご覧ください。
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広い意味では「植物が根付き成長を始める」ことを差しますが、アクアリウムの世界では主に石や流木に着くことを言います。
ほとんどの水草はやりようによっては活着させることが出来ますが、今回は簡単に活着させることができる水草だけを紹介します。
基本的にメリットの方が大きいのですが、一応書き出してみます。
- 自然感の演出
- 水草の移動が簡単
- 植えなくよい
- 活着力の強いタイプは剥がすのが大変
- 根が露出して見栄えが悪い場合がある
なんと言っても自然感の演出ですね。
コケの仲間、ミクロソリウム、アヌビアスなどを組み合わせて活着させることで、遥か昔からあったような「時間の流れ」をレイアウトに表現出来ます。
また活着させてしまえば「植えなくて良い」のも楽ちんですよね。
そのため砂やソイルを敷いていない水槽でも育てることが出来ますよ。お掃除の際に簡単に移動出来るのもポイント高いです。
あえてデメリットとするなら「活着力の強い種類は1度活着させてしまうと外すのが大変な点」と「根が悪目立ちすることがある点」ですね。
どちらも気にするほどでもありませんが。
- 糸
- ビニタイ
- 水草用ボンド
これらのアイテムを使い、石や流木に根付くまで水草を固定します。
動いてしまうと活着するまでの時間が長くなってしまうのでしっかりと固定することが大切ですよ。
水草やレイアウトに合わせて使いやすいものを使えばOKです。

僕はコケには糸を使い、その他の水草にはボンドを使うことが多いです!
糸は主にコケの活着に使いやすいです。
「溶ける糸」と「溶けない糸」がありますよ。
水草の活着スピードに合わせて適してものを選びましょう。

自然素材で出来ているものはバクテリアに分解されて1ヶ月程度で溶けてしまいます。
糸が無くなるため見映が良いですよ。
活着する前に外れてしまうと意味が無くなってしまいます。
そのため、活着スピード早い水草向きです。
参考 モスコットンADA
細い針金をビニールでコーティングしたようなものです。
とても加工がしやすく簡単に扱えますよ。
目立ちやすいのでなるべく見えないようにしましょう。
コケ以外の活着水草はこちらを使用した方が作業が簡単です。
参考 ウッドタイトADA
水草の根本にジェルを付け、貼り付けるだけでOKの便利アイテムです。
活着作業時間を大幅に短縮することができます!
欠点は接着跡が白くて目立つこと。
上手く見切れないように隠しながら接着すると良いですよ。
水分に反応して硬化してしまうのでなるべく水草から水分を拭き取りましょう。
ほんのちょっとで大丈夫ですよ。
手についてしまうと水草が手に張り付いてしまい、肝心の付けたいところに付けられなくなってしまうので注意してください。
10秒程度、硬化するまで押さえておきましょう。
手よりもピンセットを使用した方が良いと思います。
霧吹きで湿らせて硬化させましょう。水草の乾燥を防ぐ意味もありますよ。
何度か繰り返して作業してコツを掴みましょう。

手についてしまったら、お湯の中でモミモミすると取れやすいです。
- 石
- 流木
こちらの2つが大定番です。
表面がザラザラしているものなら何にでも活着しますので、色々工夫して遊んでみてください。

ツルッとしたものでもヤスリをかけてザラザラにすれば活着するようになります!
- コケの仲間
- アヌビアスの仲間
- ミクロソリウムの仲間
- ボルビティスの仲間
- ブセファランドラの仲間
こちらが活着する水草です。
自生地でも石や流木に着いて生活している種類ですので、水槽内でも簡単に活着させることができますよ。
こちらで活着できる水草を一覧にしてまとめてありますので、お探しの方は覗いてみてくださいね。

活着する水草といえばコケの仲間ですね。
短時間で活着するものが多いのでレイアウトに取り入れやすいですよ。
種類によって活着する力に差があります。
弱く活着するタイプは「溶けない糸」か「ボンド」で固定することをおすすめします。
- ウィローモス
- ウィーピングモス
- ウォーターフェザー
- 南米ウィローモス
- プレミアムモス
- フレイムモス
※似た見た目のコケは大体同様の活着力です
※活着力の弱いコケは活着する時間も長くなります
- 10日~1ヶ月程度
- 糸
- ボンド

アヌビスには様々な種類がありますが活着させやすいのはこちらの2つ。
- アヌビアス・ナナの仲間
- アヌビアス・バルテリーの仲間
- 1ヶ月~2ヶ月
- ビニタイ
- ボンド

ミクロソリウムの仲間はほとんどの種類が活着させることができます。
比較的短期間で活着するのでレイアウトに取り入れやすいです。
- 1ヶ月程度
- ビニタイ
- ボンド
- 1ヶ月程度
- ビニタイ
- ボンド

小型で使いやすい活着水草です。
同じく小さな石や流木に活着させた方がレイアウトしやすいです。
- 1ヶ月程度
- ビニタイ
- ボンド

ハイグロフィラ・ピンナティフィダは活着する水草として紹介されているのを見かけますが厳密には違います。
- 底床に根付く
- 成長する
- 子株を出すようになる
- 大きな茂みになる
こんな流れで成長しますが、こちらの③の時に横に這うように成長していきます。
その途中に石や流木があると根を下ろすので活着するようになります。
そのため、買ってきた株を最初から石や流木に固定しても上手く育たないことが多いので注意してください。


組織培養カップで販売されているタイプは最初から子株状なのでボンド等で固定しておくと活着しやすいですよ。


厳密に活着するわけではありませんが
「ほとんどの水草は何かに固定しておくだけでも育てることが可能です」
水草は体全身を使って水中から養分吸収するため、根から栄養を吸収しなくても大丈夫です
しかし、成長を始めるためには体が「固定」されていることが重要です。
何かで動いてしまうと成長を始めないので、しっかりと固定しましょう。
画像ははニューラージパールグラスを小石に巻き付けたものです。
このような形にしておけば流木、石の上などの植え付けることの出来ない場所にも配置できるようになります。
ショートヘアーグラスやオーストラリアンクローバーなども同様の形でレイアウトできます。
小石に巻き付けるだけの簡単テクニックですので初心者の方でも取り入れやすいと思いますよ!
作り方はこちらの動画をご覧ください。

一歩進んだレイアウトテクニックです。ぜひご活用ください。!