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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事は「組織培養水草」について解説します。
組織培養水草には「藻類」「貝」の混入が全く無い、「無農薬」など大きなメリットがあります。
これからの水草としておすすめしているタイプです。
「カップでの販売」「図鑑、水槽で見た姿と違う」などの理由で敬遠されますが、一度使うと手放せなくなりますよ。
今回はそんな組織培養水草について詳しくご説明します。
初心者の方にも分かりやすく解説していきますのでぜひご覧ください。
組織培養水草とは、組織片を培養して増やした水草のこと。
寒天培地に植えたり、特殊な液体の中でキープした状態で流通しています。
基本的に密閉してあるので何も混入が無い「無菌状態」です。
水中葉でも水上葉でも無い「半水中葉」の状態になっているのも特徴。
流通上、カップに入って入荷、販売されます。
カップのままでもしばらく状態を落とすことなく維持できるので、店舗の管理技術に左右されず安定した状態のものが手に入りやすいのも魅力ですね。
- 藻類、貝の混入が無い
- 無農薬
- 状態が管理技術に左右されない
- 溶けるように枯れること
- イメージしずらい
- 種類数が少ない
- 専門店で無いと入手しづらい
藻類、貝の混入が無い
「藻類、貝の混入が無い」これが組織培養水草最大のメリット。
密封した状態で育成し流通させるので他のものが混入することがありません。
特に藻類、貝は水草に混入して水槽へ入り込む場合が多いので、これらの心配をしなくて良いという点は大きいです。
無農薬
水草は水上葉で栽培されることが多く、また水草の多くは海外で栽培されたものです。
そのため、輸入時に税関検査を通過するために「農薬」を使い虫を殺す対策をしています。
組織培養水草は基本的に虫の混入が無いため農薬を使う必要がありません。
農薬が水草に残留しているとエビの調子が悪くなるなどの害が発生することがあるので、水槽に入れる前に対策が必要なことがあります。
状態が管理技術に左右されない
- カップのまましばらく維持できる
- 水中に沈めて管理する必要が無い
こちらの2点から管理に特別な技術が必要ありません。
基本的にどの店舗で購入しても同じような品質の物が手に入ります。
溶けるように枯れること
水槽導入時に「溶けるように枯れること」があります。
無菌、安定した環境で栽培されているためか外気に晒されそこに馴染めなかったものが枯れることがありますよ。
枯れてしまうのは普通の水草も一緒なので組織培養水草だけのリスクでは無いのですが一応心に留めておきましょう。
「溶けたもの」が元気な葉に付くと伝染して溶けが広がるので見つけたら取り除くと良いです。
「溶ける」リスクはあるかもしれませんが、藻類、貝が混入しないメリットの方が遥かに大きいと思いますよ!
イメージしずらい
組織片を培養しているので株が小さいです。
そのため、カップを見ただけでは水槽の中で育った姿が想像しずらいです。
図鑑、展示水槽などで水草の姿、形を照らし合わせて選ぶようにしましょう。
種類数が少ない
無菌にしないと培養できないので、流通させるまでに「時間」「手間」「予算」が大きくかかります。
そのため採算の取れる人気種しか組織培養カップとして定着しないのが現状です。
専門店で無いと入手しづらい
- 1部の専門メーカーしか組織培養水草の取り扱いが無い
- 水草についてある程度知っているお客様しか買いづらいこと
こちらの理由から現状では水草に強い店舗でないと手に入りづらいです。
今後は組織培養水草が主流になると思いますので、徐々に取扱店舗が増えると思いますよ!
私は現状、組織培養水草を使えるのであれば、最優先で使っています。
「藻類、貝の混入が無い」
これは、大きな大きなメリットです。
基本的に藻類、貝は持ち込みにより水槽に入るケースが多いです。
これを気にしなくても良くなるので、圧倒的に「藻類対策」「貝対策」が簡単になりますよ。
これから水草水槽を作るなら組織培養水草を積極的に使うことをおすすめします!
とはいえ組織培養になっていない水草もたくさんありますから柔軟に対応してくださいね!
カップから出す
寒天を落とす
小分けにする
植える
完了!
とっても簡単。これだけ!
こちらの記事では組織培養水草を使ってレイアウトする過程をご紹介しています。
画像、動画を交えながら丁寧に解説していますので、組織培養水草を導入する際の参考にしてみてください。
- ADA BIO みずくさの森 シリーズ
- Tropica 1-2-Grow! シリーズ
- カップのまま長期間維持ができる
- 成長を抑える薬のようなものを使用している?
- 取扱種類数が多い
現在、日本で最も流通量の多い組織培養水草です。
ADA特約店でしか購入することができませんが、量、品質ともに安定しているので目にする機会は多いでしょう。
マメに自社の水草を使ったレイアウト水槽をHP、雑誌などで発表しているので扱い方を学びやすいですね。
成長を抑える薬のようなもの?を使用しているのか、水槽に植えてから成長を始めるまでにちょっと時間がかかります。
その分、カップのまま長期間維持しやすいので店舗で取り扱いやすくなっていますよ。
- カップのまま長期間維持ができる
- 水槽導入後の成長が早い
- 流通量が少ない
Tropicaとはデンマークにある老舗水草メーカーです。
古くから水草を楽しんでいる方には馴染み深いメーカーですね。
とても品質の高い水草ばかりなのでどの種もおすすめできます。
水草に強い店舗でないと取扱が無いのが残念ですね。
HPは英語ながら水草図鑑としても楽しめるクオリティーなので一見の価値アリ。
「みずくさの森」と比べ、導入直後の成長スピードに差があります。
「1-2-Grow!」の方が早いですね。
また、少しだけ1-2-Grow!の方が内容量が多いですよ(その分高いですが)。
ミスト式とは水槽を温室のようにして水草を育てる方法です。
組織培養水草はミスト式で立ち上げる水槽と好相性です。
ミスト式はフタをして湿度を保ちながら管理するので、乾燥に弱い「半水中葉」と相性が良いですよ。
ミスト式で水草水槽を立ち上げる方法はこちらで解説しましたのでぜひご覧ください。
今回は「組織培養水草」を解説しました。
「藻類、貝の混入が無い」
これはとても大きなメリットです。
アクアリウムで一番悩むのが「藻類」だと思いますので、ここの悩みが少ないということはとってもユーザーに優しいと思います。
これからどんどん組織培養水草の需要が増え、もっと手に入りやすくなることを願っています!
近所のホームセンターなどで手に入るようになれば最高です!
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