本記事は「ADAパワーサンドの使い方」について解説します。
パワーサンドはたくさんの養分を含む強力な底床肥料なので、上手に立ち上げることができたなら長期間肥料を添加しなくても水草が育つ環境ができます。
また、養分が多いことからバクテリアの増殖が早いという利点もあります。
反面、その養分が余ると「藻類」「白濁」などの問題が出てしまうというデメリットでもありますよ。
パワーサンドはメリット、デメリットがはっきりしているピーキーな肥料です。
すべての水草水槽におすすめできるものではありませんが、使いこなすことができたなら強力なアイテムです。
「使い方」「メリット、デメリット」「上手に使うコツ」など初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
タップする目次

ADA社が開発した「底床肥料」です。水槽セッティング時に底に敷いて使います。
「軽石と腐葉土と肥料」を混ぜたような感じですね。
底床肥料としての効果はとても高く、半年程度は肥料添加をあまりしなくても水草を元気の育てることができるほどです。
また、腐葉土みたいな成分のおかげで、バクテリアの発生量が多く健康的な底床環境を素早く整えることができます。

水槽に敷いて使用します。
「一番底」に敷く必要があるので、新規セット時にしかセットすることができません。
肥料として効果が高いので、成分が多量に水中に溶け出してしまうと藻類の増殖や白濁の原因になる可能性があります。
そこで、ソイルや砂利などの底床で「フタ」をするようにすると良いですよ。
An aquariumさんのHPにて詳しい敷き方が解説されていますので、ぜひご覧ください。
参考 2019年2月4日の記事An aquariumこちらの記事で紹介している底床はすべてパワーサンドと組み合わせて使用できます。
底床選びにお困りならぜひご覧ください。
- たくさんの肥料を含んでいる
- バクテリアの活性剤になる
- 養分過多の恐れがある
- 軽石が露出することがある
こちらがパワーサンドのメリット、デメリットです。
良くも悪くも養分が多いのがパワーサンドのポイントですよ。
パワーサンドにはたくさんの養分が含まれているので、上手に立ち上げられたなら半年程度は肥料添加をしなくても水草をある程度育てることができます。
肥料添加が苦手な方でも一定期間水草をキレイに維持できることは大きなメリットですね。

パワーサンドに豊富に含まれる養分はバクテリアのご飯になります。
底床内にたくさんの有益なバクテリアがいることは水草水槽の重要なポイントです。
パワーサンドを使うことでバクテリアの増殖を強力にプッシュすることができますよ。

パワーサンドにはたくさんの養分が含まれているので、養分が余ってしまう環境では「藻類の増殖」「白濁」などの原因になります。
特に新規セットした際は、新品の状態なわけですから1番養分が多い状態ですから注意が必要ですよ。
養分が多いということはそれだけセット初期に養分過多による問題が起こりやすいということでもあります。
この「養分が多い」ということと上手に付き合う方法は後ほど詳しく解説します。
しっかり根付いた水草を抜くと底にある軽石が「水草の根にくっついて」表面に露出することがあります。
予防するには「鉢底ネット」などをパワーサンドの上に敷くとよいでしょう。
An aquariumさんのHPにて詳しく解説されているので興味のある方はご覧ください。
- セット初期はマメに換水をする
- 最初からたくさん水草を植える
こちらの2つがパワーサンドを上手に使うコツです。
逆に言うとこちらの2つができないのならパワーサンドは使わないほうが良いでしょう。

2日毎に50%換水を2週間程度続ける
これくらいを目安に換水を頑張りましょう。
パワーサンドを使う場合、セット初期の換水を怠ると何かと不具合が出やすくなります。
植えた水草が成長を始めて、養分吸収をするようになるまでは換水で乗り切ってください。
ある程度環境が落ち着いてきたら「週1回50%程度の換水」に切り替えても大丈夫ですよ。

最初は水草もバクテリアも少なく、養分を消費するものがいないので換水で余分な養分を取り除きましょう!




最初にたくさんの水草を植えることはパワーサンドの使用に関わらず水草水槽を上手に立ち上げるコツです。
たくさん水草を植えることで、養分をその分たくさん吸収してくれますから養分過多になりづらくなります。
こちらの記事で最初にどれくらい水草を植えるのが良いか実際にレイアウトを作りながら解説しています。
興味のある方はぜひご覧ください。
- 肥料添加をあまりしたくない方
- 肥料の無い(少ない)底床の補助


こちらは液肥(液体肥料)を添加している様子。
水草を元気に育てるには定期的に肥料を入れる必要があります。
- 水草用ソイルを使用 ⇒ セット後30日程度
- 砂・砂利系の底床を使用 ⇒ セット後15日程度
ソイルを使っているなら1ヶ月目くらいから、砂、砂利系の底床なら2週目くらいから肥料不足になる水草が出てきます。
そのため、液体肥料、固形肥料などを添加する必要があるのですが、肥料添加は調整がなかなか難しいのが現状です。
セット初期の換水は大変ですが、パワーサンドを使うとしばらく肥料のことを考えなくてよくなるので、「肥料を添加する」ということが苦手な方におすすめです。




水草用ソイルと違い、砂、砂利系の底床に養分が含まれていません。
そのため、バクテリアの増殖に時間がかかり水草の成長も緩やかです。
そこでパワーサンドと併用することで、「養分が少ない」という砂、砂利系の底床のポイントをフォローできますよ。


- CO2を添加していない水槽
- 陰性水草主体のレイアウト
- マメな換水ができない方
- 肥料添加の勉強がしたい方
基本的にパワーサンドは「高光量」「CO2添加有り」「成長の早い水草がメイン」の水槽以外には不向きです。
養分がたくさん含まれている分、ピーキーな性能なので状況を選ぶ商品ですよ。
養分を消費しきれないような環境では、高い確率で「藻類の増殖」「白濁」などの問題が発生するのでパワーサンドの使用はおすすめしません。
CO2無添加の場合、水草の活性がそこまで上がらないため、養分を多量には消費しません。
そのため、養分がたくさん含まれているパワーサンドは不向きです。
などなど、こちらの水草は「陰性水草」と呼ばれています。
成長が緩やかな種類が多く、そこまで養分を必要としない種類が多いです。
そのため、これらの水草を中心にレイアウトしているならパワーサンドは不向きです(CO2添加をしていても)。


パワーサンドには養分がたくさん含まれているという仕様上、セット初期にはマメな換水が必要です。
あまりメンテナンスに時間をかけられない方、そこまでしたくない方は使わないほうが良いでしょう。
1度、安定すると半年程度は肥料添加をまったくしなくても育つほどなので、肥料添加の感覚を掴みたい方は使わないほうが良いかもしれません。



パワーサンドに頼っていると肥料添加は上手にならないかもしれません(笑)


パワーサンドと底面フィルターは相性が悪いです。
底面フィルター使用時にパワーサンドを使うと、含まれている養分が過度に流出してしまうので「藻類の増殖」「白濁」が発生しやすくなるだけなく、すぐに養分が切れてしまうでパワーサンドの長所が無くなってしまいますよ。


ソイルは底面フィルターと相性が良いです。
こちらで紹介している底床材はすべて底面フィルターで使用可能ですよ。



特に吸着系ソイルと相性が良いですよ!
いいえ。そんなことはありません!
パワーサンドには養分をたくさん含んでいるので、それを活かしきれない環境ではデメリットになってしまいます。
そのため、状況に合わせて導入するか決めると良いでしょう!
今回は「ADAパワーサンドの使い方」を解説しました。
とても効果が高い底床肥料ですが、反面、使い方を誤ると「藻類」「白濁」などに悩まされてしまいます。
コツは養分が「余らない」ようにすること!
順調に立ち上げられれば、長期間肥料添加をしなくても水草が育つ環境になりますよ。



メリット、デメリットがはっきりした商品なので上手に使いましょう!