どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事は「水草水槽で底面式フィルターを使う方法」を解説します。
外部式フィルターが水草水槽におすすめと言われますが、底面フィルターも同じくらいおすすめできます。
時として「水草水槽には不向き」「ソイルでは使えない」などと言われますがそんなことはありませんよ!
「おすすめの底面式フィルター」「セッティング」「おすすめの底床」など初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説していきますので、興味のある方はぜひご覧ください。

仕事、自宅の水槽でも今回ご紹介する方法で使っています!
水槽の底に敷き、底床材をろ材とするタイプのフィルター。
古くからあるろ過方式ですが、ろ過能力が高く、安価なのが特徴です。
底床材をメンテしないと目詰まりしてしまうという欠点がありますが、調子の良い水草水槽なら「根」が底床を耕してくれるのであまり目詰まりを気にせず使うことができます。
- 透明度が上がる
- 安価
- 邪魔にならない
私が水草水槽で使った中でも底面式フィルターが1番透明度が高くキープしやすいです。
透明度抜群の水は観賞価値がありますので、これだけでも採用価値があるはずです。
数あるフィルターの中でも底面式フィルターは安価な部類です。
導入コストが安いのは嬉しいですよね。
配管を隠しやすいので美観の邪魔になりません。
見た目が重要な水草レイアウト水槽にとって大切なポイントですよ。
メインフィルターとして
サブフィルターとして
水草水槽で底面式フィルターを使う場合はこのように考えると良いでしょう。
底面式フィルターだけで十分に水を循環できるサイズならメインとして、複数台使わないと水が循環しないサイズならサブフィルターとして使うのがおすすめです。
各水槽別のおすすめフィルターはこちらの記事で紹介しています。
フィルターをお探しの方はぜひご覧ください。

底面式フィルターには、「エアーリフト」「ポンプ」という2つの方式があります。
水草水槽で使うなら「ポンプで動かすタイプ」がおすすめ。
エアーで動かすタイプはCO2のロスが大きくなってしまうので水草水槽には不向きですよ。
決してベストとは言えませんが、現状ベターな選択だと思います。
ポンプ部分が下にくるので、盛り土をしてしまうと埋まってしまいます。
メンテナンス性が悪くなってしまうので、ポンプ部分はできるだけ露出させるようにしましょう。
ビックリするほどのろ過能力なので大型水槽でも十分に活躍します。
90cm以上の場合、1台では水の巡りが悪いので、「2台使う」「他のフィルターと組み合わせる」ことで対応しましょう。
こちらもベストとは言えませんが、現状ベターな選択だと思います。
ポンプが上にくるので、「盛り土」をするならこちらを選びましょう。
小さいポンプの割にパワーが強いので45cm以上の水槽での使用をおすすめします。
こちらもビックリするほどのろ過能力なので大型水槽でも十分に活躍しますよ。
90cm以上の場合、1台では水の巡りが悪いので、「2台使う」「他のフィルターと組み合わせる」ことで対応しましょう。
基本的に上から砂利やソイルなどの底床材を敷いて使うのが一般的です。
スノコの上には最低でも3cm以上の厚みが必要ですよ。
しかし、手前側の底床が厚いと見苦しくなってしまいます。
フィルター部分はしっかりと厚く敷いて、手前を薄くするのがポイントですよ。
底床の「厚み」についてはこちらで詳しく解説しましたので、興味のある方はぜひ読んでみてください。


ギリギリ底床を盛ってこれくらいまでです。
これ以上盛るとポンプのメンテが大変なので止めておきましょう。
手前は厚く盛ってもろ過能力は変わらないので、なるべく薄く敷いて美観を優先させましょう。
目の細かな底床を使わないのであればウールマットは不要ですよ。

ポンプがパイプの上にあるので、ギリギリまで盛り土をしても大丈夫ですよ。
もし、さらに盛り土をしたいならパイプをもっと長いものに変えればOKです。
やはり手前は厚く盛ってもろ過能力は変わらないので、なるべく薄く敷いて美観を優先させましょう。


ポンプの中には「ウールマット」「謎の黒いツブツブ」などが入ったカートリッジが装着されています。
せっかく付属で付いてくるものなのですが、目詰まりしやすいので取り除くことをおすすめします。
一度外して、カートリッジの中身を出して、空にしてから装着しましょう。
ろ過能力は底床材だけで十分ですよ。

「何枚使ってもろ過能力は変わりません」
今までの経験上、幾度となく確認していますよ。
そのため、ろ過能力だけに焦点を絞って考えた場合、1枚で十分です。
- 目詰まりに強くなる
- 底床内の循環
水の循環としては、煙突部分を中心に水を吸い込みます。
そこが詰まってくると、徐々に円状に吸い込む部分が広がっていくイメージです。
スノコの枚数が増えれば、吸い込む部分が増えることになるので目詰まりに強くなりますよ。
とはいえ、手前側の底床が厚くなってしまうと見苦しいので、手前側にはスノコを設置しないようにしましょう。
冬期など底床内が冷たくなると水草の生長が鈍ります。
スノコが底床内にあれば水の循環が生まれるので、底床が冷えこむのをある程度防ぐことができますよ。
こちらの記事で紹介している「ソイル」「砂利」は全て底面式フィルターで使うことができます。
いつも仕事、自宅の水槽でお世話になっているものばかりなので、自信を持っておすすめできるものばかりです。
底床をお探しの方はぜひご覧ください。

- 栄養が豊富
- 吸着作用がある(水が透明になる)
- 水草の生長が早い
- 立ち上がりが不安定(ソイルによる)
- 黒色か茶色しか無い
- 寿命がある
- 様々な色から選べる
- ずっと使える(寿命が無い)
- 藻類の発生量が少ない
- 栄養が無い
- 水草の生長が緩やか
それぞれメリットデメリットがありますので、どちらが優れているというものではありません。
どちらを使っても底面式フィルターの良さが出ます。

初心者の方には「吸着系ソイル」がおすすめです。


盛り土をする場合、全部を底床材にしてしまうと「予算↑」「盛るの大変」「片付けるの大変」なので軽石を使ってかさ増しすることをおすすめします。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

底面式フィルターは「ADAパワーサンド」などの底床ベース肥料とは相性が悪いです。
必ずソイル、砂利だけで使用しましょう。


底面式フィルターの場合、「底床材をろ材」にするのでどうしても底床内に汚れが溜まります。
底床内に溜まった汚れは「水作 ニュープロホース2」などを使って取り除くのが一般的ですよ。
実はお魚メインの水槽と違って、水草水槽の場合はそれほど汚れが溜りません。
ガッツリと底床掃除をするところは「水草が植わっていない場所」だけOKですよ。
水草が元気に調子良く成長しているなら、それが1番の底床掃除になります。
使い方はこちらの動画がわかりやすいです。
- 水草を元気に育てる
- 汚れづらい餌を使う
ポイントはこの2点です。
底面式フィルター使用時に限らず、長期間綺麗な状態を維持するならいつでも重要ですよ。
調子良く成長している水草の水質浄化能力はとても優れています。
「光」「CO2」「肥料」「水質」などに気を配り、水草の調子を上げることが長期維持の1番のポイントです。

日々、水槽内で生まれている汚れの1番の元は「餌」です。
汚れづらい餌を使うことで、水槽内の汚れを減らすことができますよ。
今のところ「キョーリン ネオプロス」が1番汚れづらいですね。
底床掃除をすると格段に汚れが減っているのが実感できるはずです。
「フレーク状」の餌であることから、食いつきが悪い魚種もありますがが、一般種はだいたい好んで食べてくれますよ。

「吸着系ろ材」が使いづらいこと。
これは底面式フィルターの欠点です。
例えば「濁り」「アク」などが発生した際に活性炭をサッと入れて対応することが難しいです。
そのため、外掛け式フィルターや内部式フィルター、外部式フィルターなどを「必要な時だけ使う」or「同時に使う」ようにすると良いでしょう。


小型水槽にフィルターが2つもあると、配管が邪魔で美しくありません。
必要な時にだけ、「外掛けフィルター」「内部式フィルター」を使って対応するのが良いでしょう。
アク、濁りが収まったら取り外してしまえば、邪魔になりませんよ。
60cm水槽クラスまではこの方法が良いですね。

90cm以上の水槽なら、追加で外部式フィルターを稼働させることをおすすめします。
外部式フィルターならどんなろ材も入れることができるので、柔軟な対応ができますよ。
こちらの記事で「外部式フィルターの吸水パイプを底面式フィルターに接続する方法」を詳しく解説しています。
「外部式フィルターの配管を隠しやすくする効果」「透明度アップ」などの効果が期待できますので、興味のある方はぜひご覧ください。

こちらの記事では「外掛式フィルターと底面式フィルターを接続する方法」を解説しました。
小型水槽向きの方法ですので、興味のある方はぜひご覧ください
外掛式フィルターの吸水パイプを底面式フィルターに接続する方法

こちらの水槽ではエーハイム2217の吸水部を底面式フィルターに接続して使用しています。
「水の透明度」「水草の調子」どちらも高いレベルでキープできました。
こちらで制作過程を記事にしましたので、興味のある方はぜひご覧ください。

今回は「水草水槽で底面式フィルターを使う方法」を解説しました。
水草水槽に自信を持っておすすめできるフィルターですので、ぜひ皆さんも取り入れてみてください。
透明度抜群の水槽になりますよ!

最近は外部式フィルターと底面式フィルターを合体させて使うことが多いです!