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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「アオコ・グリーンウォーター対策」を解説します。
ある日突然水槽の水が緑色になってしまったことはありませんか?
みるみる水面がモコモコした藻に覆われたことはありませんか?
それはアオコもしくはグリーンウォーターかもしれません。
多くの場合、セット初期などの養分が極端に多い時期、光量、ライトの点灯時間が長いときに発生しやすいです。
通常の藻類と対処法が違うので長期化してしまうケースも目立ちます。
そこで今回は「アオコ・グリーンウォーターの増える原因」「予防する方法」「除去する方法」をご紹介します。
初心者の方にも分かりやすく進めていきますのでぜひご覧ください。
こちらの記事で水槽内で増える11タイプの藻類(アオコ・グリーンウォーターを含む)の特徴や藻類対策の心構えなどをご紹介していますので、藻類でお困りの方はお時間のある際にぜひご覧ください!
アオコ・グリーンウォーターとは植物プランクトンや微細な藻類が大量に繁殖している状態のこと。
アオコは水面が藻類でいっぱいになり、グリーンウォーターは水が緑色になります。
通常の水槽管理ではあまり発生しないのですが
- 水草用の強力なライトを使用している
- 太陽の光が水槽に当っている
- ライトの点灯時間が極端に長い
- 養分の豊富な環境
このような条件が重なることで水が緑色になるまで増殖することがあります。
光量がそこまで強烈な環境でない場合は、緑までならず「うっすら濁っている」ような感じになることもあります。
濁り対策をしているけれど濁りが消えないなんてときはアオコ・グリーンウォーターの可能性もありますから、本記事を参考に対策をすると水が透明になるかもしれません!
アオコ
- アオコ =水面に微細藻類が水面を大量に覆っている様子。
基本的に養分の極端に多い状態の水草水槽セット初期などでしか増殖しません。
藍藻の仲間(Microcystis aeruginosa)が増えていることが多く、ヌルっとした藻類でできた泡のような塊が水面に浮かぶことが多いです。
グリーンウォーター
- グリーンウォーター =水が緑色(初期症状は白っぽい感じ)に濁ること
主に高光量+養分の極端に多い状況がトリガーとなって発生する植物プランクトンが原因です。
一度グリーンウォーターになると養分を少なくしても改善しないことが多いです。
- 光量が強い
- ライトの点灯時間が長い
- 太陽の光が水槽に当っている
- 水槽セット初期
- 養分の豊富なソイルを使っている
- 強力な底床肥料を使用している
- 肥料を入れ過ぎてしまった
こちらの7つが主なアオコ・グリーンウォーターの原因です。
基本的に「光量が強い環境+養分が多い環境」で発生します。
特にグリーンウォーターは発生後に養分を少なくしても増殖が続くことから対応にコツが要ります。
水草育成用の強力なライトを使用しているなど、明るい環境はアオコ・グリーンウォーター化しやすいです。
極端に言うとアオコ・グリーンウォーターは明るければ明るいほど増えやすくなります。
最近はかなり光量の多いライトが発売されるようになったので、以前よりもアオコ・グリーンウォーターが増えやすくなったと感じています(特にグリーンウォーター)。
- 生体メイン⇒ ~5時間程度
- 水草メイン⇒ 8時間~10時間程度
こちらがライトの点灯時間の目安。
長時間ライトを点灯しているとそれだけアオコ・グリーンウォーターになりやすいのでご注意ください。
生体メインの水槽の場合、極端に言えばライトを点けていなくても大きな問題は起きません。
お悩みならしばらくライトを点けないという作戦もあります。
水草水槽の場合はライトを点けないと水草が枯れてしまいますからタイマーを使って点灯時間をコントロールすると良いでしょう。
太陽の光が水槽に当っている場合、ガラス面に緑藻が増えやすくなります。
太陽光線はとても強力。
どんな水槽用ライトよりも明るいですから、太陽光線が当たっていると藻類はかなりのスピードで増殖します。
アオコ・グリーンウォーター対策をするなら太陽の光が当たらない場所に水槽を設置しましょう。
太陽の光が当っている場合、アオコ・グリーンウォーターに限らず様々な藻類が増えやすくなります。
- 水槽セット直後~2週間程度
こちらがアオコ・グリーンウォーターが増えやすい期間。
主にセット初期に増殖する傾向があります。
場合によっては時間経過で自然と少なくなることもありますが、できることなら除去方法を参考に対応するのがおすすめ。
砂・砂利や吸着系ソイルなど養分の少ない底床を使っている場合はある程度発生を予防できます。
水草水槽におすすめの底床はこちらの記事でまとめてご紹介していますのでお探しの方はぜひご覧ください。
栄養が多いということはそれだけ水草の養分が多いということですから単純にデメリットというわけではありません!
- ADA アクアソイル アマゾニア
元祖栄養系ソイル。有機的な養分が豊富に含まれる水草育成に向くソイルです。
養分が豊富に含まれるソイルを使用している水槽はセット初期にアオコ・グリーンウォーターが増えやすいです。
水草育成を優先し養分の多いソイルを使用するパターンが多いですからセット初期に藻類が増えてしまうのはある程度仕方のないこと。
除去方法を軽く頭の中に入れておいていざという時にサッと対応すると良いでしょう。
- ADA パワーサンド・ベーシック
有機的な養分が豊富に含まれている底床肥料。
水槽セット時に強力な底床肥料を使っているとセット初期にアオコ・グリーンウォーターが増えることがあります。
栄養豊富なソイル使用時と同様に水草育成を優先して使用するものですからセット初期に藻類が増えてしまうのはある程度仕方のないことです。
お掃除屋さんを早めに入れて対応すると良いでしょう。
パワーサンドの使い方は別記事で詳しく解説していますのでご利用になる際はぜひご覧ください。
肥料の入れ過ぎに注意!
なんらかの事故で肥料を大量に入れ過ぎてしまうとアオコ・グリーンウォーターが発生することがあります。
特にセット初期とタイミングが重なると大量に増えますのでご注意ください。
とはいえ相当量を入れ間違わないとアオコ・グリーンウォーターは増えません。
その前に他の藻類が増えますのでそちらの方がより深刻です。
肥料を添加する際は量にご注意ください。
- アオコ⇒ 主に水面
- グリーンウォーター⇒ 水が緑色に濁る
アオコ・グリーンウォーターが増えるのは主にこちら。
他の藻類と違ってなにかにくっついて増えるわけではありません。
そのため、駆除方法も他の藻類と違うのが特徴です。
- ライトを暗いものにする
- ライトの点灯時間を短くする
- 換水をする
- 油膜取りを使う(アオコのみ)
- 活性炭を活用する(アオコのみ)
こちらの5つが主なアオコ・グリーンウォーターの予防方法です。
正直なところ、どんなに予防しても増える時は増えますからあまり悩まずに除去方法を試してサクッと対応する方が吉。
- 水作 ライトアップシリーズ
明るすぎず暗すぎないライトで初心者の方でも扱いやすいです。
生体メインの水槽なら最初から明るすぎないライトを使うのがおすすめ。
水草水槽の場合、光量の少ないライトでは水草が本調子にならないのでより明るいライトを使うことが求められます。
とは言えオーバースペックのライトを使用しても光が強すぎることで水草が調子を崩すことがありますからご注意ください。
こちらの記事で水草水槽におすすめのライトをご紹介しています。
水槽サイズ別に「丁度良いライト」をご紹介していますのでライト選びでお困りならぜひご覧ください。
- 生体メインの水槽⇒ しばらく餌を与える時間しかライトを点けない
- 水草メインの水槽⇒ しばらくライトの点灯時間を5時間程度にする
このようにしばらくライトを点灯する時間を短くするのが効果的です。
アオコ・グリーンウォーターは光合成をして生活していますから暗い時間を増やすことで目に見えて数を減らすことができます。
生体水槽の場合はライトの点灯時間を極端に短くしても弊害はほとんどありませんから積極的に取り入れることをおすすめします。
水を交換しながら水面に浮かぶアオコを吸い出すと効果的です。
アオコは柔らかいので簡単に吸い出すことができます。
グリーンウォーターは換水をすることで植物プランクトンの濃度を少なくできます。
アオコは換水だけでも対応できてしまうことが多いです。
グリーンウォーターは増殖スピードに追いつかないですから時間稼ぎにしかならないことが多いです。
換水で時間を稼いでいる間に除去方法を準備しましょう。
- エーハイム スキマー350
設置するだけで簡単に水面に浮かぶ藻類やゴミを集めることができます。
アオコ限定ですが油膜取りを設置することで強力に予防できます。
あまりに大量に発生している場合は対処が間に合わないケースもありますが、水槽セット初期から設置しておくことでアオコの発生をシャットアウトできることも多いです。
本来は油膜対策用品なので、油膜の除去、予防にももちろんなりますのでおすすめの商品です。
油膜対策についてはこちらの記事でまとめていますのでお困りの方もご覧ください。
強力な活性炭「キョーリン ブラックホール」。
藻類予防の他、流木のアクや水の濁り、臭いを取る効果もあります。
活性炭には水中の「有機物」を取り除く効果があります。
アオコを減らす直接の効果はありませんが、「有機物が減る=養分が減る」ことから増殖スピードを抑えることができます。
「キョーリン ブラックホール」など強力な活性炭を用量の3倍程度入れるのがおすすめ。
活性炭などろ材の種類についてはこちらの記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
セット初期から多めに入れると予防効果が高いです!
- お掃除屋さんに食べてもらう
- 換水
こちらの2つがアオコを除去できる主な方法です。
アオコは予防では間に合わないことが多いですから、除去がメインになりがち。
養分の極端に多い状況が改善されれば自然と少なくなる藻類ですので、換水で凌ぐのが一番簡単な方法と考えています。
- オトシンクルス
- サイアミーズフライングフォックス
- シルバーフライングフォックス
- ヤマトヌマエビ
こちらのお掃除屋さんが有効です。
アオコは柔らかな藻類を食べる種類のお掃除屋さんは全般的に有効です。
増える時は一気に増えること、セット初期に増える傾向が強いことからお掃除屋さんだけで除去するのは難しいです。
基本的には換水と組み合わせて対応すると良いでしょう。
アオコだけなら換水を繰り返すことで大きく数を減らすことができます。
水面に浮かぶモコモコとしたアオコは簡単に吸い出すことができます。
一度の換水ですべてを綺麗に吸い出すのは難しいですが、何度か繰り返して換水をすることで確実に減らすことができます。
アオコの増殖量が多い場合は「週2~3回程度の換水」をすることで確実に量を減らすことができます。
残る部分はお掃除屋さんに食べてもらうのがおすすめ。
- お掃除屋さんに食べてもらう
- 凝集剤を使う
- 殺菌灯を使う
- 遮光をする
こちらの4つがグリーンウォーターを除去する主な方法です。
いかに水中を漂う植物プランクトンを減らすかがポイントです。
換水が効きそうですがあまり効果はありませんので過信しないように注意しましょう。
- タニシ
- 淡水シジミ
- ドブガイ
- イシガイ(おすすめ)
- マツカサガイ
- カワシンジュガイ
グリーンウォーターは特殊で水をろ過しながら食べる貝の仲間しか食べることができません。
2枚貝の仲間は餌の問題から水槽で長期飼育することが難しい種類が多いのですが、イシガイは比較的小型で長期飼育に向くのでおすすめです。
基本的にはお掃除屋さんだけで除去するのは難しいので他の方法と組み合わせて対応しましょう。
グリーンウォーターには凝集剤の使用が効果的です。
水中を漂う植物プランクトンを集めて除去しやすくする効果があります。
遮光以外の方法でグリーンウォーターを根絶するには凝集剤による支援が欠かせないと考えています。
ADAクリアウォーターの使い方は別記事で詳しく解説していますのでご利用の際はぜひご覧ください。
- エーハイム リーフレックスUV
飼育水に紫外線を当てて殺菌する製品です。
主に外部式フィルターの配管の途中にセットして使用します。
殺菌灯を使うことでグリーンウォーターを強力に予防・除去できます。
外部式フィルターを稼働していないと設置が難しいこと、比較的高価な機材であることから導入ハードルは高めですが、効果は抜群です。
グリーンウォーターの他、様々な藻類の増殖をある程度予防できますので予算に余裕があるなら導入をおすすめします。
- 生体メインの水槽⇒ 1週間程度
- 水草メインの水槽⇒ 3~5日程度
これくらいの期間を目安に遮光をするとかなをグリーンウォーターを弱らせることができます。
水草の入っていない水槽ならデメリット無しで行えますので長期間遮光を続けるのも良いです。
水草水槽の場合、長期間続けると水草も枯れてしまうので長くても5日程度にしましょう。
遮光だけでグリーンウォーターを駆除するのは時間がかかりますので凝集剤と組み合わせて行うのが効果的です。
- ガラス面に生える緑藻
- 水槽全体に広がるトロロ昆布状の藻類
こちらの2タイプの藻類はアオコ・グリーンウォーターと同時多発的に増殖することが多いです。
どちらも水槽セット初期の養分が極端に余る状況で大量に増えてしまうことがあります。
どちらも対処法が似ていますのでアオコ・グリーンウォーターと合わせて対応しましょう。
それぞれ詳しい対策記事をご用意していますので、お困りの方はぜひご覧ください。
底床全体に藍藻が広がっている様子。
アオコは水面に浮かぶタイプの藍藻ですが、大量に増殖すると水槽全体に藍藻が広がることがあります。
あまり起こることではないのですが、もし藍藻が増殖してしまうようなら対策が必要です。
藍藻は薬品を使うことで簡単に除去できますので慌てずに対応してくださいね。
こちらの記事で藍藻を除去する方法をご紹介しています。
お困りの方はぜひご覧ください。
グリーンウォーターの初期症状はこんな感じです。
うっすら白く濁る、薄い緑色に濁ることが多いです。
何回か換水をして濁りが改善しないならグリーンウォーターを疑ってください。
当ブログでは水槽で増殖する藻類を11タイプに分類してご紹介しています。
藻類は現在約4万種が記載されており、自然界には30万種以上がいると推定されています。
水槽で増殖するものもかなりの種類に登るのですが、対応を簡単にするために同様に対応できるものをまとめています。
藻類ごとに微妙に有効な対策法が変わりますので増えている藻類の記事をご確認ください。
今回は「アオコ・グリーンウォーター対策」をご紹介しました。
あまりメジャーな藻類では無いですが増えるときは増えるインパクトの強い藻類です。
特にグリーンウォーターは対処法を知らないとずっと濁った水と付き合うことになりますのでイライラします。
コツを掴んで対応すればサクッと透明な水になりますので本記事を参考にぜひお試しください!
対処法を知らないと絶望感の強い藻類かもしれません!
この記事が参考になったら感想を教えてもらえると嬉しいです。
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