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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では水草水槽における「長期維持のコツ」を解説します。
水草水槽を長期間調子良くキープするには
- 水質調整(PH・硬度を下げる)
- 肥料添加
が特に重要です。
水槽セット直後はあまり気にしなくても良いのですが、環境が安定してきたタイミングで力を入れるようにすると長期維持しやすいですよ。
一度コツを掴んでしまえば、あとはモチベーションの続くかぎり水草水槽を維持できるようになります。
末永く水草を楽しむには長期維持をする技術は欠かせませんからぜひご覧ください!
長期維持とはその名の通り、水槽を長期間維持することです。
どれくらいの期間から長期間維持と呼ぶかは意見が分かれるところですが、水草水槽に関しては1年以上経過しているなら長期維持していると私は考えています。
IAPLC(世界水草レイアウトコンテスト)などの影響もあり、短期間で水槽を作り変えることが多くなっていますがじっくりと水草レイアウトに向き合うのも面白いものですよ。
- 1年以上経過した水槽と3年目の水槽、5年目の水槽、10年目の水槽はほとんど管理が同じだからです。
ある程度成熟した水草水槽は管理がほぼ同じです。
あとはその繰り返しになりますから1年以上経過した水槽も10年目の水槽もあまり変わりません。
そのため私は「長期維持をするための管理が必要になるタイミング」から長期維持していると呼んでもいいだろうと考えています。
こちらの4点が水草水槽長期維持のポイントです。
それぞれ詳しく解説していきます。
モチベーションの維持が水草水槽を長期維持するうえで重要です。
気持ちが切れると何事も長続きしませんよね。
- 習慣化する
- 楽しむ方法を考える
- 生活の一部にする
などを工夫するとモチベを維持しやすくなります。
筋トレやランニング、日々の勉強(例えば英会話など)を習慣化するのに似ています。
水槽管理でモチベが下がってしまう原因は「綺麗にならない事」だと思いますが、それはこれからご紹介する「水質調整」「肥料添加」をマスターすることで解決するはずです!
僕は毎日SNSに水槽をアップすることでモチベを維持しています!
- 定期的な換水
- ガラス面の掃除
- 餌やり
- 肥料添加
などなど、アクアリウムを維持するには定期的に水槽に手を入れる必要があります。
水槽をいじるごとにお部屋が散らかってしまったり、作業に時間がかかるなど何かと負担が大きいと続けるのが大変ですよね。
最初は難しいかもしれませんが、管理をこなす過程で少しづつ効率化すると良いでしょう。
水草水槽のメンテナンスについてはこちらの記事でご紹介していますので参考までにご覧ください。
軟水を維持すること
これがポイントです。
水草の好む水質は「弱酸性の軟水」ですが長期維持のしていると何かと硬度が上がりがちです。
- ソイルの水質調整能力が切れてしまった
- 水道水の硬度が高い
- 水槽の中に硬度を上げるものがある
などの条件が重なる水槽は長期維持が難しい水槽と言えます。
硬度の高いとPHが下がりづらくなることから、水草が「CO2、養分を効率良く使えなくなる」なり調子を崩しやすくなります。
そのため軟水化対策に力を入れると長期維持しやすくなりますよ。
特にソイルを使っている場合は、ソイルの水質調整能力が無くなるセット後半年あたりを目安に水質調整に注意すると良いでしょう。
水道水の硬度の高い地域にお住まいの方は水質調整をせずに換水をすると、それだけでも硬度が上昇してしまいますから特に注意が必要です。
換水時にPH降下剤を使用するだけでも違いますのでぜひお試しください。
などの記事もありますからぜひご覧ください。
硬度とは水の中にどれだけ「カルシウム分」「マグネシウム分」が溶けているということを表す指標です。
- 硬度の高い水⇒ 硬水
- 硬度の低い水⇒ 軟水
と呼びます。
硬度は各メーカーから発売されている「硬度試薬」を使うことで確認できます。
GH、THなどの単位で確認するのが一般的です。
硬度の確認方法はこちらの記事で詳しく解説していますのでご確認ください。
また、アクアリウムの水質に関する情報をまとめた記事もございます。
こちらもお時間のある際にぜひご覧ください。
水質に関わる記事はいくつかご用意していますので、お時間のある際にぜひご覧ください!
液体肥料を入れる様子。
水草水槽を長期維持するためには水草が成長するのに必要な養分を定期的に補う必要があります。
そのために定期的な肥料添加が必要です。
細かく分けると14種類の栄養素が必要なのですがそれらをバランス良く与えましょう。
水草水槽に肥料を入れ始める時期ですが、底床にどのようなものを敷いているかで変わります。
- 砂利、砂を使った水槽 ⇒ セット後2週間目程度から
- ソイル(水草用の土)を使った水槽 ⇒ セット後1ヶ月目程度から
これくらいを目処に肥料添加を始めると失敗が少ないです。
養分が豊富なソイルを使うことでもっと長期間肥料添加をしなくても元気に育てることが可能なのですが、肥料不足になった水草を立て直すのは難しいので、早め早めの添加をおすすめします。
肥料添加は間違えてしまうと藻類増殖の原因になりますので、まずは肥料を入れる前にチェックすることをクリアしましょう。
有機肥料が超有効!
完熟堆肥などをカプセルに詰めて底床に埋める方法も凄く効果があります。
時間が経過した底床からは有用な有機物が無くなってしまうということも長期維持を難しくしている要因なのですが、それを補充すると水草の調子が改善することがあります。
基本的に時間が経過した底床は酸化しているので、カニ殻や海藻などを含むPHの高いタイプの堆肥が特に有効です。
SONOさんのケト土タブレットなども同様に有効ですのでぜひお試しください!
アクアリウム用品で良いものが無いのが残念!作っちゃおうかな笑
こちらの2つが長期維持を特に難しくしています。
どちらもちょっとだけ気にするだけでも水草水槽を管理しやすくなりますよ!
- 水草の好む水質に調整してくれる
- 水草の必要とする養分を含んでいる
という大きなメリットを持つソイルですが、これらの効果はずっとは続きません。
環境やソイルの種類にもよるのですが、多くのソイルで3ヶ月~半年程度でこれらの効果は切れてしまいます。
何も手を加えなくてもソイルの力により「水質調整」「肥料添加」をしてくれるわけですから、より簡単に水草を育てることができます。
しかし、ソイルの水草育成能力が無くなると急激に調子が悪くなります。
半年くらいは調子が良かったのに急に調子を崩してしまった、、
3ヶ月以上綺麗に水草をキープできたことがない、、
このような経験はありませんか?
もしかしたらソイルの効力が切れてしまったことが原因かもしれませんね。
調子良く水草が成長しているときは実感しづらいのですが、水質調整や肥料添加が水草育成には有効です。
ソイルの効力が切れる前から取り組むことで、いざソイルの効力が切れてしまったときの弊害を少なくできますので普段より気を配りましょう。
水草水槽に最適な水質や硬度を下げる方法は別記事で詳しく解説していますので、ソイルの力が弱まる前に予習することをおすすめします!
まずは水道水の硬度を知りましょう!
水道水の硬度が高い地域にお住まいの方は、より硬度を下げる対策に力を入れる必要があります。
換水をするごとに水草の好まない硬水を水槽に入れることになるので、水質の不一致による弊害を受けやすいのです。
硬度の高い地域にお住まいの方は「換水を控えめにした管理」がおすすめですよ。
こちらの記事で日本中の硬度データをまとめてあります。
お住まいの都道府県から簡単に水道水の硬度を確認できますのでご活用ください。
- 1年程度で交換しましょう
とよく聞きくことでしょう。
私もこのようにお客様に説明することが多いです。
しかし、実際のところはもっと長持ちさせることができます。
じゃあ、なんで1年なんて言うんだよ!
それはソイルの効力が切れている&水草が調子を崩している状態から立て直すのが難しいからです。
調子が底まで落ちている水槽を立て直すのは新規で水槽を作ることよりも難しいので、それならソイルを新しくして作り直しましょうというケースが多いのです。
ソイルの水質調整能力と養分が無くなる前に対策を取ることで数年単位(10年単位でも使えるはずです)で使うことは十分にできます。
ソイルを長持ちさせるためにも「水質調整」「肥料添加」に注意しましょう。
水草のスイッチを入れ調子の良い状態をキープし続けることができるなら、ついでにソイルも長持ちするというイメージを持つと良いです!
こちらの60×45×45cm水槽は2017年から維持していますがソイルの交換は一度もしていません(前景の一部は化粧砂です)。
こちらの水槽は私が定期的にメンテナンスをしている水槽です。
月に2回のメンテナンス契約なので2~3週間間隔で基本的には↓のようなメンテを行っています。
- 5~10L程度換水
- 水草のトリミング
- 肥料の追加
水槽がある場所は水道水の硬度が高いため換水量を少なくしています。
水草は現在も元気よく繁茂するので2週間毎のトリミングが欠かせません。
月に2回しか行けませんので肥料は固形肥料を使い対応していますよ!
このように水質と肥料に気を配ることで長持ちさせられますよ!
極端に言うと水草に寿命はありません。
葉っぱや株単位で見ると数ヶ月~数年程度でダメになりますが、新しい葉、株が生えてきます。
環境が悪くなり枯れてしまうことはあるかもしれませんが、水草にとって良い環境を保つことができればずっと成長させ続けることができます。
そのため、動物で言うところの寿命のようなものは無いと言えるでしょう。
などは「陰性水草」と呼ばれるグループです。
陰性水草は比較的成長が緩やかなため、肥料の要求量が少なくトリミングの手間も成長の早い水草ほどかかりません。
そのためより長期維持に向いている水草と言えるでしょう。
おすすめの陰性水草をまとめた記事もありますのでぜひご覧ください。
カテゴリー「水草レイアウト入門」では長期維持しやすい水槽の作り方をご紹介しています。
水草水槽を初めて作る方でも順に読み進めることで水草のレイアウト水槽を作れるようになる構成です。
水道水の硬度の差などの影響をなるべく受けない作り方ですので、水道水の硬度が高い地域にお住まいの方にもおすすめの方法です。
初心者の方も今まで上手くいかなかった方もぜひご覧になりながら水草水槽をお作りください!
2023年11月11日で注水から1200日を迎えました!
今回は「水草水槽の長期維持のコツ」を解説しました。
「水質調整」と「肥料添加」に気を配ることで長期維持しやすくなります。
水質調整と肥料をソイルに頼っていた方は最初は戸惑うかもしれませんが慣れると案外簡単ですよ。
長期維持できるようになると水草水槽にもっと長く気楽に向き合えるようになりますからぜひチャレンジしてみてください!
10年単位で管理している水槽は憧れますよね!
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