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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
子供の頃から水槽でお魚を飼育し、高校生の時から水草水槽を始め、今ではアクアリウムショップで働いている私が本気でアクアリウムの魅力を考えたら12個ありました。
アクアリウムをご存知無い方もこれから始める方もすでに楽しんでいる方もぜひご覧ください!
ひとにぎりのきれいな砂をガラス鉢の底にしき、そこらの水草の茎を二、三本さす。そして数リットルの水道の水を注意深く流しこみ、水鉢ごと日のあたる窓ぎわに出して数日おく。水がきれいに澄み、水草が成長をはじめたら、小さな魚を何匹か入れる。これでアクアリウムはできあがりだ。
著:コンラート・ローレンツ 訳:日高敏隆 ソロモンの指環より抜粋
水を張った容器で水生生物を飼育することをアクアリウムと呼びます。
最も簡単なアクアリウムはローレンツ博士が言うように、小さなボトルなどで作るものでしょう。
今では機材の進化が進んで様々なことができるようになりました。
昔は飼育できなかった生き物、育てることのできなかった水草やサンゴなども水槽で楽しめます。
本記事ではアクアリウムを楽しむことのメリットを様々な面から分析して解説していきます。
どうぞ最後までご覧ください!
こちらの12項目が私がメリットだと考えているものです。
それぞれ詳しく解説しますのでじっくりご覧ください!
人工の生態系を1から作る
これがアクアリウムの1番の醍醐味だと私は考えています。
アクアリウムは「水槽」という特異な環境です。
自然を模して近づけている部分もありますが、基本的にはまったくの別物と考えて向き合います。
- 自宅で
- 水槽というごく限られた空間に
- 自然には無い新しい生態系を
- 人の手で1から作る
なんて心躍りますよね。
現状、解明されていない事柄も数多くありますので我々プロも探り探りです。
失敗することもありますがバランスの取れた水槽ができたときの喜びはたまりませんよ。
アクアリウムは最強のインドアホビーだと思います!
- 泳ぎ方
- 体型
- 体色
- ヒレの形
- 発情したときの発色
- 繁殖行動
などなど、水生生物は単純に興味深いですよね。
他の生き物が「元気に生活する姿を見る」ただそれだけでも面白いものです。
お魚、エビ、貝、両生類など水槽で飼育できる生き物は多岐にわたります。
最初はただ好きで飼育しているはずが
生態を調べる→ 生息地の環境に興味が出る→ 実際に行ってみる
水槽の中で卵を産んだ→ 稚魚を育てあげたい→ 繁殖のメカニズムを学ぶ
などなど、具体的な行動に変わることも多いので生き物を飼育することで学べることも多岐に渡るはずです。
自然への畏怖のようなものを感じずにはいられません!
- 金魚
- ナマズの仲間
- 大型魚
などは寿命が長いものが多いので、特にペットとしてというよりは「家族の一員」と思われる方も多いのではないでしょうか。
水中は人間の住む世界とは違いますが、同じ空間で共同生活をおくっていることに違いはありません。
飼育しているうちに相棒のような気持ちになりますよ。
寿命の長さに限らず家族ですけどね!
- 水
- 水草
- 生き物
が織りなす人工の生態系はどんな美術品にも勝る最高のインテリアです。
「透明な水のきらめき」「流れにそよぐ水草の茂み」「それぞれの生活を営むお魚たち」など見どころは無数にあります。
ご自分の教養が増せば増すほど、細かく観察すればするほど、それだけ見どころが増えるのがアクアリウムの良いところです。
日々成長するので変化を楽しめるのもよいです!
水槽の中を自由にレイアウトして水中景観を作ることは自分だけの箱庭を作るようで楽しいものです。
今では世界水草レイアウトコンテスト(IAPLC)などのコンテストも毎年開催されているので、自慢の水槽ができたら写真に撮って出品するのも面白いです。
SNSアカウントをお持ちの方は自分の水槽を紹介すると同じ趣味の方と意気投合することもありますから世界が広がることもありますよ。
管理に慣れるとより自由に、より簡単に水槽の中をデザインできるようになりますから、そうなると本当に水槽制作が楽しいものになります!
私の作品はカテゴリー「コンテスト」にて制作過程も含めてご紹介していますので興味のある方はぜひご覧ください。
水槽で飼育する生き物も宿命としていつかは死んでしまいます。
こう書くと冷たいように感じる方もいるかもしれませんが、アクアリウムで飼育する生き物は犬や猫など、毛のある生き物が死ぬよりも心への衝撃が柔らかな傾向があります。
犬猫の場合ですと人間と同様の対応のため、どちらかと言えば死生観は感情的な部分に集中する傾向が強いです。
アクアリウムの場合、死んでしまったお魚を他のお魚が食べている、エビが突いているなど、より死んでしまった生き物が生態系の中でどのように利用されるのかを観察することができます。
- 生態系の中での「死」とは
- 死ぬことのメリット
など、ともするとタブー視されがちな部分ですが、より大きな視点、とりわけ生態系という大きな循環の中での死について思いを巡らすことができます。
お子様の死生観教育にぴったりだと私は考えています!
- 観察力
- 分析力
- 洞察力
- 応用力
など
- 認識する力
- 働きかける力
- 主体性
- 感情のコントロール
など
アクアリウムを上手に管理するには「論理的な思考力」と動植物など自分以外の存在に対する「心の働き」が必要不可欠ですので、これらの能力をバランス良く鍛えることができます。
感情的にみると餌を与えたい、水を交換したい場面であっても論理的に見ると与えないほうが良い、換えないほうが良いなどのような場面が数多くあります。
自分の感情を認識してコントロール、状況に応じて我を抑えるなど目的達成のために適した心持ちを作ることができるようになります。
仕事や学業にも役立つはずです!
水槽環境は水槽という箱の中に作った人工的な自然ですから、管理者にすべての管理責任がともないます。
たとえ、最大限に努力したとしても上手くいかないことがありますし、不可抗力や理不尽なことが原因(例えば天災、お母さんが電源を抜いたなど)の失敗であっても責任は管理者にあります。
世の中基本的に理不尽なことばっかりですから、理不尽体験ツールとしてはアクアリウムはかなり優秀です。
アクアリウムは人間の理の外にありますから上手くいかないことの方が多いですよ!
- 綺麗な水槽ができた
- メダカが増えた
- お魚が綺麗になった
など、水槽管理を続けていると成功体験を得る喜びがあります。
アクアリウムは運動神経は要りませんので、運動の苦手な方でもできますから新しい成功体験ツールとしておすすめです。
経験上、IQは高いけど気持ちの動きが全然分からない人はアクアリウムが苦手です。
感情的すぎる人も同様です。
「運動できる」「勉強できる」「エモーショナルな人」など、目立つタイプの方が何かとヒューチャーされがちですが、バランスの良い能力が求められるアクアリウムは今までスポットが当てられることの無かったタイプの方が活躍できる分野かもしれません。
傾向として女性の方が生き物飼育が上手な方が多いです!
全部を俯瞰で見る力と細部を事細かに知る力の両方が身につきます。
細部だけに気を取られると、全体として破綻することがアクアリウムは多いです。
細部だけを見てしまうと完成したアクアリウムはとっ散らかることが多いので見栄えが悪いです。
- 論理的には考えられるけど感情面は苦手⇒ 細部にこだわりすぎて破綻
- 感情的過ぎる⇒ 気持ちだけが暴走して生物に優しくしているつもりが実は害悪だった
キツイ言い方になりますが、上記みたいな方がチラホラいるのですが、アクアリウムの管理を学ぶことでこの辺のバランス感覚を養うことができますよ。
かっこよく言うと、戦略と戦術のどちらも学べるみたいな感じでしょうか。
- 大きなシステムの成り立ちを理解し、その一片でも自分の水槽で再現できることへの感銘
- 清らかな水、水流に揺れる水草、舞うようなお魚を見たときに感じる心から安心したような感覚
- そして、そのシステムを構築、維持しているという満足感
詳しくなればなるほど水槽の中で行われているメカニズムがいかに多様性に満ち、複雑な相互関係で成り立っているのかということを知ることで、自然全体への畏怖、尊敬、驚異をいだくことでしょう。
それは謙虚さの獲得や自分自身が大きなシステムの中の一部であることを再認識させられること一種の悟りとも言うべき感覚を感じることができます。
アクアリウムを続けていると、とりあえず落ち着いた人になります。多分。
- 一家に1台水草水槽
- 生態系学びツールとして認知される
- 閉鎖生態系生命維持システムへの応用
- アクアリウムが維持管理できるスキルが認知されて憧れの職業になる
というのが私の夢です。
閉鎖生態系生命維持システムへの応用は地球外で長期に渡り活動するには閉鎖された環境で年単位でエネルギー循環を回すことが必要なので水槽環境はその簡易版なのでテストケースとして使えるのではないかと考えています。
アクアリウムが維持管理できるスキルは、もしかすると人類の未来を切り開く1つの方向性なのかもしれません!
いつか、他の星で水槽作れたら素敵ですよね。
- 地震対策
- お金がかかる
ガラスの箱に水を入れるアクアリウムは残念ながら完璧な地震対策は今のところありません。
ですが、適切な水槽台にセットすれば倒れてしまうことは少ないです。
倒れてしまうような地震はそもそも水槽とか気にしている場合ではないと思います。
軽い地震でも水が揺れることで上から溢れることがありますが、フタをするなどの対応で被害を大きく軽減できますよ。
ヒーターなど熱を発する機材は空気中で発熱しているとヒューズが飛んで壊れる仕組みのものがありますので、そういったものを使うことで万が一のときの火災を防ぐことができます。
こちらの記事で水槽の地震対策について詳しく解説していますので、お時間のある際にご覧ください。
- 水槽
- 水槽台
- フィルター
- ライト
- ヒーター
などなど、アクアリウムに必要はものはいくつかあります。
水槽のサイズにもよりますが3万~5万くらいあればしっかりとした水槽セットが手に入ります。
維持管理に必要なものを含めると7~10万くらいあるとしっかりしたものが組めますよ。
格安の機材を使うなど、もっと安く抑えることはできますがメンテナンス性が悪い、すぐに壊れるなどでアクアリウムを辞めてしまうことの原因になっているのでおすすめしません。
なるべく良いものを適切な説明を受けることのできるところで手に入れるようにしましょう。
小さな自分だけの生態系が10万で作れるなら安いと思いますが、、、
今回は「アクアリウムのメリット」を解説しました。
正直なところ、ただただ楽しいというのがアクアリウムを続けている大部分なのですが「どこが良いのか」「どう良いのか」をしっかり言葉で表すことが大切だなと思い本記事を書きました。
アクアリウムの魅力が少しでも伝わったら幸いです。
ぜひ水槽を始めてください!
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