どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では、水草レイアウトの「基礎となる3つの構図」を解説します。
水草レイアウトでは石や流木を配置することを「構図を組む」と言います。
石、流木などの素材は骨組みとしてレイアウトの方向を決める重要な要素です。
良い構図が組めたら、こっちのもの。そのレイアウトは格好良く仕上がるはずです。
しかし、いざ構図を組むといっても、空っぽの水槽を前にすると、どうして良いか分からなくなりますよね?
そこで今回は基本構図である「凸」「凹」「△」について解説をします。
初心者の方でも基本構図を意識すれば、まとまりのあるレイアウトを作りやすくなります。
格好良いレイアウトが作れるようになると、さらに水草レイアウトが楽しくなりますよ。
初心者の方にも分かりやすく解説しますので、ぜひご覧ください。
構図とは「要素をどう配置するか?」ということです。
水草レイアウトにおいては、「石、流木などの素材をどう配置するか」ということですね。
構図は骨格にあたります。
水草は構図に沿って「肉付け」をするように配置します。
そのため、構図はレイアウトの方向性を決める重要なポイントです。
水草をどこに配置するかを配植と呼びます。
配植もルールを守って行うことで、綺麗なレイアウトを作りやすくなりますよ。
こちらの記事で配植のポイントをまとめてありますので、興味のある方はぜひご覧ください。
こちらが基本となる3つの構図です。
このどれか1つを選び、レイアウトに取り入れることでグッとまとまりのある作品を作りやすくなります。
「凸構図」「凸構図」「真ん中おこしの構図」などと呼ばれます。
左右に空間を作り、中央にボリュームをもたせるスタイルです。
正面、左右の3面から水槽を見るようなレイアウトを作ることができます。
奥行き感の表現よりも、横方向の広がりを意識した作品作りに向いた構図です。
「凹構図」「凹構図」「谷型構図」などと呼ばれます。
中央に空間を作り、左右にボリュームをもたせたスタイルです。
奥行き感の演出をしやすく、最も人気のある構図です。
バランスが取りやすいため、初心者の方におすすめです。
「△構図」「三角構図」などと呼ばれます。
左右どちらかにボリュームをつくるスタイルです。
部屋の角など、左右どちらか、正面の2面から水槽を見るようなレイアウトを作ることができます。
凹型と同様、バランスが取りやすいので初心者の方向けの構図です。
広く空間が空いたようなデザインに向くので、群れで泳ぐような魚を泳がせると映えますよ。
基本的には構図に沿って水草を配置します。
構図を構成する石、流木を「骨」だとすると、水草は「肉」に当たります。
骨の無いところに肉が付くのは変ですよね?
構図を組めば、自ずと水草の配植スペースが決まります。
あとは、水草の特徴を生かして配置していけばOKですよ。

- コケの仲間
- シダの仲間
- アヌビアス
- ブケファランドラ
などなど、石や流木に活着する水草を配置すると、自然感のある水景を作ることができます。
活着とは「石や流木に水草が根を張ること」です。
例えば、流木の切り口など、構図素材の見苦しい部分を水草で隠すようにすると効果的ですよ。
こちらのページで活着する水草をまとめてあります。興味のある方はぜひご覧ください。
水草を活着する方法を徹底解説! ー糸、ビニタイ、ボンドの使い分けー
構図別の機材の設置場所はこんな感じです。
基本的に機材類は「見えない場所」に設置することがベストであると考えています。
ヒーターやフィルター、CO2などの配線や配管が見切れると格好悪いですよね。
一番、ボリュームがある部分に設置することで、目立たなくすることが可能ですよ。
構図を組む際は機材類を設置して、それを隠すように石、流木を配置すると完成度の高い作品になりますよ。
さらに綺麗に機材類を隠すなら「コーナーカバー」を作るのがおすすめ。
板を張り合わせる簡単な加工でできますので、興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
ヒーター、フィルター、配管などを綺麗に隠す! コーナーカバーの作り方

「機材が見えないこと」は美しいレイアウトのポイントです!

水槽の縦横の比率によって似合う構図が変わってきます。
合わない構図を使って綺麗なレイアウトを作ることは難しいので、お使いの水槽に合ったものを選ぶことが大切ですよ。
こちらの記事で水槽の比率について詳しく解説しましたので、興味のある方はご覧ください。
水槽の比率と向いている構図 ー水槽比率に合った水景を作ろう!ー
こちらの作品は凹型構図と△構図で作りました。
それぞれ制作過程を「コンテスト」カテゴリーにて詳細記事にまとめてありますので、興味のある方はぜひご覧ください。
ADAviewより参考動画を貼ります。
どのレイアウトもクオリティーが高いです。
制作過程もご覧になれますので、お時間のある際にぜひどうぞ!
凸型構図
凹型構図
△構図
今回ご紹介した内容を踏まえて他の方が作った作品を見てみると、新しい気付きが得られると思います。
まとまりのある作品はきちんと構図を組んでいることがわかるはずです。
良い作品はどんどん真似しましょう!
「凸型構図」「凹型構図」「△構図」はあくまで基本となる構図です。
レイアウトに慣れたら、ぜひ新しい構図にチャレンジしてみてください。
新しいレイアウトを作るなら、新しい構図の発見が不可欠ですよ!

例えば凹構図を2つ組み合わせた「W型構図」などですね。
今回は水草レイアウトの基礎となる「3つの構図」を解説しました。
プロでも指針の無い状態でレイアウトに向き合うのは至難の技です。
基本となる構図「凸」「凹」「△」を意識することで、どのような場合であってもまとまりのある作品にすることができます。
構図は骨組みなので、決まりさえすれば水草を配置する場所は自ずと決まります。
良いレイアウトを作るなら、まず「構図を組むこと」に時間を当てましょう!

作品の質は構図を組んだ時点で決まります!