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【水草レイアウト入門】基礎となる3つの構図 ー石、流木配置の基本ー

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本記事では、水草レイアウトの「基礎となる3つの構図」を解説します。

水草レイアウトでは石や流木を配置することを「構図を組む」と言います。

石、流木などの素材は骨組みとしてレイアウトの方向を決める重要な要素です。

良い構図が組めたらこっちのもの。

そのレイアウトは格好良く仕上がるはずです。

しかし、いざ構図を組むといっても空っぽの水槽を前にするとどうして良いか分からなくなりますよね?

そこで今回は基本構図である「凸構図」「凹構図」「△構図」について解説をします。

初心者の方でも基本構図を意識すればまとまりのあるレイアウトを作りやすくなります。

格好良いレイアウトが作れるようになるとさらに水草レイアウトが楽しくなりますよ。

初心者の方にも分かりやすく解説しますのでぜひご覧ください。

この記事の著者
轟元気

プロアクアリスト

轟元気

とどろきげんき

プロフィール

業界歴19年の中堅。現在は有限会社エイチ・ツーに所属し埼玉県坂戸市にあるアクアリウムショップ「e-scape」の店長をしています。本ブログ、Ordinary-Aquariumでは「水草水槽の知識」を中心に今までの経験を基にした実践的な知識、技術を初心者の方にも分かりやすく解説しています。プロフィール詳細リンク、転載、引用について

構図とは?

コンクリを追加

構図とは「要素をどう配置するか」ということです。

水草レイアウトにおいては「石、流木などの素材をどう配置するか」ということですね。

構図は骨格にあたります。

水草は構図に沿って「肉付け」をするように配置するので構図はレイアウトの方向性を決める重要なポイントです。

水草を植える = 配植

水草をどこに配置するかを配植はいしょくと呼びます。

配植もルールを守って行うことで綺麗なレイアウトを作りやすくなりますよ。

水草の配置のコツはこちらの記事でまとめてありますのでぜひご覧ください。

3つの基本構図

凸型構図
凸型構図
凹型構図
凹型構図
△構図
△構図

こちらが基本となる3つの構図です。

このどれか1つを選び、レイアウトに取り入れることでグッとまとまりのある作品を作りやすくなります。

凸型構図

とつ構図」「でこ構図」「真ん中おこしの構図」などと呼ばれます。

左右に空間を作り中央にボリュームをもたせるスタイルです。

正面、左右の3面から水槽を見るようなレイアウトを作ることができます。

奥行き感の表現よりも横方向の広がりを意識した作品作りに向いた構図です。

凹型構図

おう構図」「ぼこ構図」「谷型構図」などと呼ばれます。

中央に空間を作り、左右にボリュームをもたせたスタイルです。

奥行き感の演出をしやすく最も人気のある構図です。

バランスが取りやすいため初心者の方におすすめです。

△構図

さんかく構図」「三角構図」などと呼ばれます。

左右どちらかにボリュームをつくるスタイルです。

部屋の角など、左右どちらか、正面の2面から水槽を見るようなレイアウトを作ることができます。

凹型と同様、バランスが取りやすいので初心者の方向けの構図です。

広く空間が空いたようなデザインに向くので群れで泳ぐような魚を泳がせると映えますよ。

構図をシュミレーションする

Scape Itのホームページ

レイアウトのイメージを固めるなら無料で使えるオンラインシミュレーター「Scape It」を使うのがおすすめ。

上記の画像のようなものを簡単に作ることができます。

水草レイアウトを作ると言っても初めての方にはなかなかイメージしづらいですよね。

Scape Itならどなたでも簡単に水景デザインの設計図が作れますので、レイアウト制作の前にぜひご利用ください。

Scape Itの使い方などはこちらの記事でご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

構図別水草の配置例

凸型構図
凹型構図
△構図

基本的には構図に沿って水草を配置します。

構図を構成する石、流木を「骨」だとすると、水草は「肉」に当たります。

骨の無いところに肉が付くのは変ですよね?

構図を組めば自ずと水草の配植スペースが決まります。

あとは水草の特徴を生かして配置していけばOKですよ!

水草を綺麗に配置するコツはこちらの記事でご紹介していますのでぜひご覧ください。

構図素材に水草を活着

水草を活着

などなど、石や流木に活着する水草を配置すると自然感のある水景を作ることができます。

活着とは、石や流木に水草が根を張ること。

例えば、流木の切り口など、構図素材の見苦しい部分を水草で隠すようにすると効果的です。

水草を活着する方法は別記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

機材の設置場所

凸型構図
凹型構図
△構図

構図別の機材の設置場所はこんな感じです。

基本的に機材類は「見えない場所」に設置することがベストであると考えています。

ヒーターやフィルター、CO2などの配線や配管が見切れると格好悪いですよね。

1番ボリュームがある部分に機材を集中させることで隠しやすくなりますよ。

構図を組む際は先に機材類を設置する場所を確認して、それを隠すように石、流木を配置すると完成度の高い作品になります。

さらに綺麗に機材類を隠すならコーナーカバーを作るのがおすすめ。

板を張り合わせる簡単な加工でできますので、興味のある方はこちらの記事をご覧ください。

水槽の比率とおすすめの構図

60cm水槽の比率
60cm水槽の比率

水槽の縦横の比率によって似合う構図が変わってきます。

合わない構図を使って綺麗なレイアウトを作ることは難しいので、お使いの水槽に合ったものを選ぶことが大切です。

水槽の比率についてはこちらの記事で詳しく解説しましたので興味のある方はご覧ください。

参考レイアウト

凹型構図
凹型構図
凹型構図
凹型構図
△構図
△構図

各構図別の作品例がこちら。

それぞれ制作過程を「コンテスト」カテゴリーにてまとめてありますのでぜひご覧ください!

コンテスト

参考動画

ADAviewより参考動画を貼ります。

どのレイアウトもクオリティーが高いです。

制作過程もご覧になれますので、お時間のある際にぜひどうぞ!

凸構図

凹構図

△構図

優れた作品を真似る

今回ご紹介した内容を踏まえて他の方が作った作品を見てみると新しい気付きが得られると思います。

まとまりのある作品はきちんと構図を組んでいることがわかるはずです。

良い作品はどんどん真似しましょう!

世界水草レイアウトコンテスト(通称:IAPLC)ではどの構図が使われているか統計データをまとめたページもあります。

ぜひ一緒にご覧ください!

応用する

「凸型構図」「凹型構図」「△構図」はあくまで基本となる構図です。

レイアウトに慣れたらぜひ新しい構図にチャレンジしてみてください。

新しいレイアウトを作るなら新しい構図の発見が不可欠ですよ!

元気
元気

例えば凹構図を2つ組み合わせた「W型構図」などですね。

まとめ

今回は水草レイアウトの基礎となる「3つの構図」を解説しました。

プロでも指針の無い状態でレイアウトに向き合うのは至難の技です。

基本となる構図「凸」「凹」「△」を意識することで、どのような場合であってもまとまりのある作品にすることができます。

構図は骨組みなので、決まりさえすれば水草を配置する場所は自ずと決まります。

良いレイアウトを作るなら、まず「構図を組むこと」に時間を当てましょう!

元気
元気

作品の質は構図を組んだ時点で決まります!