本記事では「水槽の比率と向いている構図」について解説します。
水槽には大きく分けると「バランス」「パノラマ」「ハイタイプ」という3つの比率があります。
比率が変わると見た目の印象が大きく変わります。
そのため、それぞれの比率に向いているレイアウトスタイルがありますよ。
今回はお使いの水槽に合ったレイアウトが選べるように、「水槽の比率」について掘り下げて丁寧に解説していきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
タップする目次
水槽の比率とは「幅と高さ」のバランスのことです。
本記事では水槽の比率タイプをこのように名付けました。
- 黄金比に近いもの → 「バランス比率」
- 幅が広いもの → 「パノラマ比率」
- 高さがあるもの → 「ハイタイプ比率」
水槽の比率に似合わない構図でレイアウトを作ることはプロでも難しいです。
構図とは「石や流木などの素材をどう配置するか?」ということ。
構図には基本となる3つの構図がありますよ。
- 凸型構図
- 凹型構図
- △構図
3つの基礎構図については、こちらの記事で詳しく解説しましたので、興味のある方はぜひご覧ください。

黄金比に近い理想的な比率です。
「どんなレイアウトも似合う」最も作りやすい比率ですよ。
実はレギュラー60cm水槽は黄金比に近いサイズです。
レイアウト水槽のエントリーモデルにされるのはこの辺りにも理由があります。
癖が無くレイアウトしやすいので初心者の方はまずはこの比率の水槽で作ると良いでしょう。
- 凸型構図
- 凹型構図
- △構図

- 60cm×30cm×36cm
- 比率 1:1.666

- 90cm×45cm×45cm
- 比率 1:2
ここ最近のトレンドはこの「パノラマ比率」です。
特に横方向の広がりを表現するのに向いているので「風景を再現したようなレイアウト」を作りやすいですよ。
横長の姿は「川」を連想させるのか、「水」となんだか相性が良いように感じますね。
本格的にレイアウトを作りたい方にぜひおすすめしたい比率です。
- 凹型構図
- △構図

- 120cm×45cm×45cm
- 比率 1:2.6

- 150cm×60cm×60cm
- 比率 1:2.5

世界水草レイアウトコンテスト(IAPLC)上位勢はこの比率が多いですよ!
写真写りが良くないため最近ではあまり見かけなくなりましたが、実物を見ると迫力がある比率です。
プロアクアリストがイベント出展時によく使いますよ。
高さがある分、重心を高い位置に持ってこないとバランスの良い構図が組めないため難易度は高いです。
しかし、上手く作れさえすれば「迫力」のあるレイアウトを作ることが出来ますよ。
- 凹型構図
- △構図

- 60cm×45cm×45cm
- 比率 1:1.3

- 90cm×45cm×60cm
- 比率 1:1.5
「高さと同程度」
の奥行きがあるとレイアウトを作りやすいです。
奥行きがないと「盛り土」が出来ないので、奥行き感の演出が効きません。
そのため、なるべく奥行きのある水槽でレイアウトを作りたいですね!
ちなみに、盛り土をするなら「軽石」で底上げするのがおすすめです。
こちらの記事で詳しくまとめましたので、興味のある方はぜひご覧ください。


大きい水槽は「水位を下げる」ことで比率を自由にコントロールすることが出来ます。
写真で応募するようなコンテストではこのような方法で比率を調整している作品が何点かありますよ。
120cm×60cm×60cm
↓
120cm×60cm×45cm(水位を下げる)
比率1:2
↓
比率1:2.6
とすることでバランス比率をパノラマ比率へ変えることができます。

わざわざ水槽を買い換えなくとも、他の比率でレイアウト出来ますね!
今回は「水槽の比率と向いている構図」を解説しました。
水槽の比率を選ぶということは、言わば「キャンバス」を選ぶようなものです。
作るレイアウトが決まっている方は、作品にあった比率の水槽を選びましょう!
とりあえずなら「バランス比率」「パノラマ比率」の水槽を選んでおけばレイアウトが作りやすいですよ。

水槽の比率に合ったレイアウトを作ることが大切です!
