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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では私が自宅の水槽で使っている「CO2ミキサーの作り方」をご紹介します。
CO2ミキサーとは「CO2を水中に溶け込ませる筒」のようなもの。
メーカー品のCO2ミキサーは廃盤になってしまったので自分で作りました。
色々な作り方があるのですが、今回は「エーハイムサブフィルター2213」を加工しています。
CO2ミキサーなら添加したCO2がしっかりと水に溶けるので添加効率が良いです。
CO2拡散器が水槽に入らないので見た目がスッキリしますよ。
DIY好きな方なら割と簡単に加工できますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。
CO2ミキサーとは、外部式フィルターなどに接続して使うCO2を水に溶かす機器のことです。
密閉容器にCO2を添加するので溶解効率が抜群に良く、CO2ロスが少ないのが特徴です。
市販品が廃盤になってしまったのでDIYするしかないのが残念です。
CO2を添加する際に泡を細かくする部分のことを「拡散器」と呼びます。
拡散器に詳しくなることでCO2添加を効率良く行えるようになります。
拡散器についてはこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
水が通る部分に穴を開けてCO2を添加するシステムなので、どう頑張っても水漏れリスクを「0」にできません。
各自の責任で作業してくださいませ。
今回はご紹介するCO2ミキサーは大型水槽向きです。
小型水槽で使えないことも無いのですが、あまりメリットがありませんのでおすすめはしません。
- エーハイム 2213サブフィルター
- オーム電機 防水型キャプコン OA-W1606
- ステンレス丸パイプ 外径5.1X内径4.5mm
- シリコンチューブ(外径6mm、内径4mm程度) 20cm程
- L型ジョイント
- 逆流防止弁
- CO2拡散器(ストーンタイプ)
- 結束バンド
- 電動ドリル or インパクトドライバー
- ドリルヘッド(21mm穴開け加工用)
- やすり
- パイプカッター
- レンチ
エーハイム 2213サブフィルター
今回作るCO2ミキサーの体はこちら。
サブフィルターとは外部式フィルターからモーター部分を取り除いたものです。
もともと密閉して水を通すものなのでミキサーに加工するのに向いていますよ。
樹脂製なので加工しやすいです!
オーム電機 防水型キャプコン OA-W1606
今回の肝。
こいつの存在を知ってミキサーの制作を決めました。
ミキサーを作るに当たり、一番考えたのは「水漏れリスク」です。
他の方法だと、どうしてもリスクが大きくなってしまうかメンテナンス性を犠牲にするしか無く製作をためらっていましたが、こいつのおかげで一気に解決しました。
しかも、簡単に取り付けられます。
要するに「簡単に穴に取り付けられて、パイプを通し、固定し、水が漏れないヤツ」とお考えください。
ステンレス丸パイプ 外径5.1X内径4.5mm
キャプコンに通して使います。
別にステンレスで無くてもプラでも良いですが、せっかくなのでステンレスにしてみました。
下記のシリコンチューブなら「外径5mm~6mm」まで付けられるのでサイズはお好みのものを使ってください。
シリコンチューブ(外径6mm、内径4mm程度) 20cm程
要するにエアーチューブです。
ステンレスパイプやCO2拡散器との接続に使います。
普通のエアーチューブでもできなくは無いのですが「作業のしやすさ」「メンテナンス性」を考えてシリコン100%のものを強くおすすめします。
L型ジョイント
これは無くても大丈夫です。
配管をスッキリまとめたかったので使いました。
逆流防止弁
通常の添加方法と異なり「逆流防止弁を使わないと必ず水漏れ」しますので注意してください。
できれば2箇所以上につけてリスクヘッジしたいですね。
僕は3箇所につけています!
CO2拡散器(ストーンタイプ)
こんな形をしたストーンタイプのCO2拡散器がおすすめです。
本家ミキサーは付けなくても溶解効率がそこそこよいのですが、2213サブフィルターの場合は水の動きの関係で拡散器を付けないと溶解効率が悪いです。
そのため設置することをおすすめしますよ。
結束バンド
ステンレスパイプとシリコンチューブを接続する際に縛って固定するために使用します。
必ず必要なものではありませんがあると安心です。
電動ドリル or インパクトドライバー
ベーシックなもので大丈夫です。
手動のドリルでもできますが大変なので電動をおすすめします。
私はインパクトドライバーした持っていないのでそれを使いましたが、電動ドリルのほうが加工が簡単です。
ドリルヘッド(21mm穴開け加工用)
今回の制作にあたり買い足しました。
今のところ、ミキサー制作以外に使っていませんが。。
他のものでもできるのですが、キャプコンに合わせてぴったり21mmの穴を開けたいのでドリルヘッドが1番簡単に加工ができると思います。
やすり
穴あけ加工後のバリ取りに使います。
100均にあるような簡単な紙ヤスリでも十分です。
パイプカッター
ステンレスパイプのカットに使います。
アクアリウムDIYは何かとパイプをカットしますので私はこちらをヘビーユースしています。
のこぎりでカットするよりも格段に作業スピードがアップしますよ。
レンチ
キャプコンの取り付けに使います。
私はCO2レギュレーター接続に使っているモンキーレンチを使いましたが「トルクレンチ」をお持ちの方はもっと簡単に作業ができると思います。
2213サブフィルターのヘッドカバーを開けます。
普段触ったこと無いところだと思いますが、実はこの部分は外せます。
爪の部分にマイナスドライバーなどを差し込むようにすると簡単に外れますよ。
キャプコンを接続するための穴を開けます。
位置は画像を確認してみてください。このあたりであれば多少ズレていても大丈夫ですよ。
今回1番時間のかかる作業になるはずです。
※負荷が掛かると割れてしまうので慎重に作業しましょう。
穴が空いた後はバリが結構出ますので、やすりを使って取り除きましょう。
バリが残っていると「水漏れ」の原因になりますよ。
パイプカッターを使えばステンレスであろうと簡単にカットできます。
切り口が鋭利なので手を切らないように注意してください。
長さはフィルターケースの底までギリギリ届くくらいで大丈夫です。
先にCO2ストーンを取り付けて、長さを見ながらカットすると作業しやすいですよ。
キャプコン部分で長さの微調節が可能(数cmくらい)なのでそんなに神経質に長さにこだわらなくても大丈夫です。
今回の肝「キャプコン」を取り付けます。
モンキーレンチでも十分に作業できますからそんなに心配しなくても大丈夫です!
締めすぎてケースを破損しないように気をつけましょう。
キャプコンを取り付け終えたら、他のパーツをセットしちゃいましょう。
ここまでしなくとも大丈夫なのですが、念の為、ステンレスパイプとシリコンチューブの接続部分を「結束バンド」で固定しました。
ヘッドカバーを閉じます。
シリコンチューブは電源ケーブルを通す用の穴から外に出すようにすると良いですよ。
完成です!お疲れ様でした!!
DIYに慣れた方なら1時間もかからないんじゃないでしょうか?
実際に可動させて水漏れチェックをしてくださいね。
途中で配管を2つに分岐して「CO2添加 ⇔ エアーレーション」とスイッチできるようにすることもできます。
CO2添加は電磁弁を使うことで自動化できます。
エアレーション(ブクブク)もタイマーでコントロールできますので
- ライト点灯時 → CO2添加
- ライト消灯時 → エアーレーション
このように調整することができます。
今回制作したCO2ミキサーの稼働には「エーハイム クラシックフィルター2217」がおすすめです。
ミキサーは流量でCO2の溶解効率が変わります。
パワーの弱いポンプだと効率が悪くなってミキサーにした意味があまりなくなってしまいますのでご注意ください。
できれば「15L/分以上の流量」が欲しいですね。
フィルターとはこのように接続しましょう。
メンテナンス性を良くするために「ダブルタップ」をもう一つ追加することをおすすめします。
- フィルターだけ取り外してメンテ
- ミキサーだけ取り外してメンテ
このように、それぞれを切り離してメンテできるようになりますので、ぜひとも取り付けてください。
エーハイム純正ダブルタップ。こいつは外部式フィルター配管の要です。無いとメンテがめちゃくちゃ大変ですよ。
- 穴開けサイズを間違えてる
- バリ取りが甘い
- キャプコンの締め付けが甘い
水漏れしてしまうならこちらの3点をチェックしてみてください。
キャプコン接合サイズ21mmよりも大きな穴が空いていると水漏れします。
多少ならパッキンでどうにかなりますが、それ以上に穴が大きい場合はどうにもならないです。
- キャプコンを一つ上のサイズにする
- サブフィルターを買い直す
などで対応するしかないでしょう。
穴を開けた跡のバリ取りが甘いとキャプコンがしっかりとはまらないので水漏れの原因になります。
外してバリを綺麗にしてから組み立て直しましょう。
恐らくこちらが原因になっていることが多いと思います。
レンチでもうちょっとキツく締めてみましょう。
基本的にCO2拡散器を洗浄すればOKです。
汚れ具合にもよるのですが、3ヶ月~半年に1度程度、CO2拡散器を洗浄しましょう。
水槽の中に設置する通常の使用方法よりも光が当たらない場所で使用するのでずっと詰まりづらいです。
とはいえ、たまに洗浄した方が溶解効率を高くキープできるので時折洗浄することをおすすめします。
洗浄は「塩素系漂白剤で浸け置き洗い」がよいですよ。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
本記事でご紹介したCO2ミキサーを使用して作ったレイアウトを制作過程からご紹介している記事もあります。
それぞれ空の状態から完成まで解説していますので興味のある方はぜひご覧ください!
今回は「CO2ミキサーの作り方」を解説しました。
自宅の水槽では今回ご紹介した方法で制作したCO2ミキサーが2017年くらいから稼働しています。
最初にキャプコンの締め付けが甘くて水漏れしましたが、それ以降はまったく問題無く連続稼働していますよ。
CO2添加量も抑えられメンテも簡単なので気に入っています。
興味のある方はぜひ制作にチャレンジしてみてください!
「自分で使う道具を自分で作る」というのも趣味の醍醐味です!
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