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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「イトメの与え方」をご紹介します。
食いつきの良い活餌として人気のイトメですが、実は与え方にコツがあります。
イトメはしっかりと太らせることができますので生体飼育を本格的に楽しむなら覚えておいて損はありません。
「与え方」「メリット・デメリット」「保存方法」などを分かりやすく解説しますのでぜひご覧ください。
イトメとは、イトミミズのこと。古くから生きた餌として観賞魚飼育で親しまれてきました。
イトミミズは、水田や用水路、側溝、下水管の中など、有機物が豊富な淡水ならどこにでもいると言えるくらい分布の広い生き物です。
かなり汚染されたところでも生活できるタフな面があり、かつての日本ではそこらのドブ川にたくさんいました。
今では川が綺麗になった影響もあり、以前よりも大量に見つかることは少なくなりましたが、生活排水が流れ込むような場所を探すと簡単に見つけることができます。
雌雄同体で、有性生殖で増えますが、体の節を切り離して単為生殖をすることもできます。
名前 | イトミミズ |
学名 | Tubifex tubifex |
大きさ | 体長:5~10mm程度 体幅:0.5mm程度 |
分布 | 世界中 |
1杯、2杯と呼ぶことが多いです。
1杯の量は店舗によってまちまちなので確認してみましょう。
1杯10ml程度、お猪口ですりきり1杯、店で使ってるカップですりきり1杯などのことが多いです。
人工餌と同様に撒くように与える方法です。
量の調整がしやすく手軽に与えることができます。
動きの早い、縄張り意識が強いタイプのお魚がいると独占して食べ尽くされてしまうことがあるので注意しましょう。
底床に落ちたイトメはすぐに潜ってしまうので、残りが出ないように少しづつ与えるのがポイントです。
小型魚を複数飼育している場合などに向いた与え方です。
- 少量与えられる
- 手軽
- 1部の生体に独占されやすい
- 底床に潜ってしまうイトメがでやすい
イトメ入れに入れて水槽に吊るしておく方法です。「ニッソー メキシカンハット」が使いやすくおすすめです。キスゴムでガラス面に貼り付けるように設置できます。
専用のカゴのようなものに入れて継続的にイトメを食べれるようにする方法です。
自分のタイミングで常にイトメが食べられるようになるので、ゆっくり餌を食べる生体に向いています。
- 水面付近に設置する
- 底床付近に設置する
など、イトメ入れを設置する場所は餌の食べ方に合わせて変えましょう。
1度にたくさん食べる生き物の場合、食べ過ぎてしまうことがあるので、イトメ入れに入れる量を調整するようにしましょう。
- 早く大きくしたい時に便利
- 痩せてしまったときの養生に
- 餌をゆっくり食べる生体向き
- 食べ過ぎてしまうことがある
醤油皿などに入れて沈める方法です。水底にいる生き物に与えるのに適しています。
コリドラスやウーパールーパーなどなど、水底で生活している生体に向いた方法です。
イトメ入れにいれる場合と同様にゆっくりと食べることができます。
お皿にイトメを入れてゆっくりと沈めていくわけですが、途中でイトメが散ってしまいがちです。
ある程度仕方のないことですので目をつぶりましょう。
- 水底にいる生体向き
- 餌をゆっくり食べる生体向き
- 底に移動するまでの間にイトメが散ってしまうことがある
- 食いつき抜群
- よく太る
- 雑菌を持ち込むリスク
- 相性の悪い生体もいる
- 継続的に与えづらい
生きて動いている餌は基本的に食いつき抜群です。
多くの生体がイトメを好んで食べるので、人工飼料を食べない生体の飼育に向きます。
怯えていて水面まで餌を食べにこない子がいる場合などにも有効です。
- 食いつきが良いこと
- 水槽内で継続的に食べ続けられる状態を作ることができる
以上の点から太らせやすい餌です。
与えすぎに注意しながら、継続的に与えることで素早く太らせることができます。
繁殖を目指している、稚魚を素早く大きくしたい場合などにおすすめです。
イトメは生きている状態で与えてこそ食いつきが良いものですので、どうしても雑菌を持ち込んでしまうリスクがあります。
病み上がりの生体など、元気が無い時期に与えると調子を崩してしまうことがありますので、健康な生体に与えるようにしましょう。
ヨーロッパブリードのお魚と相性が悪いです。
恐らくは現在流通しているイトメが持っている菌との相性だとは思うのですが、なぜか相性が悪いです。
与えると腹水病になったり突然死することがあるので注意してましょう。
特にヨーロッパブリードのシクリッド、コリドラスと相性が悪い気がします。
カミハタ養魚さんのスタッフも同様のことを言っていたので注意してください!
- 販売している店舗が少ない
- ストックしづらい
- すぐに与える必要がある
以上の点から、イトメは毎日与えるのはちょっと大変です。
昔はどこの熱帯魚ショップでも扱っていましたが、今では限られたショップでしか扱わなくなりました。
流通が少なくなったことも原因ですが、管理に手間がかかる点もショップに敬遠される原因です。
基本的に購入したらすぐに与えた方が良い餌ですので、定期的に購入できるショップが近くにある方はラッキーですね!
調子良くイトメをキープできる店舗は貴重ですよ!
- コリドラス
- ドジョウの仲間
- 小型ナマズの仲間
- フグの仲間
- 人工飼料を食べないお魚全般
- ウーパールーパー
- イモリ
などなど、基本的に水槽で飼育する生体は好んでイトメを食べますが特に向いているのがこちら。
古くからコリドラスが好む餌として知られています。
フグの仲間など人工飼料にあまり餌付かないお魚全般にもおすすめです。
ウーパールーパーやイモリなどが人工飼料を食べられるようになるまでの餌としても良く用いられます。
イトメは与えすぎると調子を崩すことが多いです!
ついついイトメは食べ過ぎてしまうことが多いのですが、腹水病などの原因になるのでご注意ください。
軽くお腹が膨れる程度を目安に与えるようにしましょう。
- テトラの仲間
- コイの仲間
- シクリッドの仲間
特にこちらの種類のお魚は食べ過ぎてしまう傾向があります。
テトラ、コイの仲間(ラスボラなど)は動きが素早く、餌食いが良いのでたくさん食べてしまいがちです。
シクリッドの仲間はエロモナス菌の感染症に罹りやすいので少量から与えて様子を見ると良いでしょう。
- 国産
- 台湾産
現在流通しているものの多くは国産か台湾産のものです。
輸送時間が短いことから国産の方が状態が良いことが多いのですが、台湾産の物も質が向上し十分、与えられるレベルです。
冬季は国産の流通がほぼ無くなるので台湾産がほとんどになります。
- 少量:タッパーに入れて冷蔵庫
- 大量:冷やしてエアレーションする
イトメを保存するおすすめの方法はこちら。
趣味で楽しむレベルならタッパーで冷蔵保存が手軽です。
ブリードをしている方など、大量に使用する方は店舗でストックしているように冷やしつつエアレーションを強めにするのがおすすめです。
少量のイトメならタッパーに入れて冷蔵庫で保存するのがお手軽です。
臭いが漏れないようしっかり蓋が閉まるものがおすすめ。
ポイントは水を入れないこと。
イトメを購入するとある程度、水を含んだ状態で持ち帰るはずです。
水量が多いと水を管理しないとすぐに傷んでしまうので、水を切って保存しましょう。
イトメは乾燥に強いですから表面が湿っていれば数日でしたら十分にキープできます。
同居人がいる方はイトメを冷蔵庫に入れていいか確認しましょう!
大量にストックするならこんな感じにするのがおすすめです。画像で1kgのイトメをストックしています。
大量にストックをするなら冷やすのがポイントです。
冷やすだけでかなり生存率が上がります。
ストック例
- クーラーボックス
- 氷
- エアレーション
- 水は毎日交換
ストック方法の1例をご紹介します。
基本的に水温が冷たい状態をキープしたいので保温できる容器を用意します。
加工しやすいので小型のクーラーボックスがおすすめです。
クーラーボックスにドリルで穴を2つ開けて片方にエアレーション用のエアーホースを通しましょう。
もう片方の穴は排気用です。
氷は1.5~2Lのペットボトルを凍らせておくのがおすすめです。
2~3本用意して朝晩交換して常に冷たい状態をキープしましょう。
換水は毎日全量を行ってください(できれば朝晩2回)
換水はイトメを1度バケツに移して、水が透明になるまでかけ流しにするのがおすすめです。
生きているイトメほどの食いつきはありませんが、乾燥させてあるものや冷凍タイプもあります。
生きたイトメよりも保存しやすいので使い分けて与えると良いでしょう。
キョーリン ビタクリンイトミミズ
イトメを急速冷凍したものです。解凍するとすぐに全体が崩れたようになるので、すぐに食べきる量だけを与えるようにしましょう。
今回は「イトメの与え方」を解説しました。
イトメは与え過ぎに注意すればとても良い餌です。
たまにおやつ感覚で与えるとがっついて食べる姿が観察できて面白いですよ!
昔は簡単に手に入りましたが今では貴重な餌です!
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