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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「CO2を効率良く添加する方法」を解説します。
CO2添加をしていると、より効率良くCO2添加ができないか気になるタイミングが来ますよね。
そこで今回はCO2をより効率良く添加するためのマメ知識をご紹介いたします。
より効率良く添加するためにはCO2拡散器に詳しくなる必要があるので詳しくご説明していきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
- 泡の細かなCO2拡散器を使う
- 添加したCO2が水中に長く留まるようにする
こちらの2つがCO2を効率良く水槽に添加するコツです。
より泡を小さく、より長く水中に留まらせることでCO2を無駄なく溶け込ませることができるというわけです。
とはいえ、そこまで強く気にしなくても水草を元気に育てることができます。
よりこだわって管理したい方は本記事を参考により今の水槽に適した拡散器を選び、設置しましょう。
拡散器の種類、設置場所はこれから詳しく解説していきます。
本音を言えばそこまで気にしなくても問題は無いです!
水量 | 添加量(陰性水草メイン) | 添加量(陽性水草メイン) |
---|---|---|
15L | 3秒/1滴 | 2秒/1滴 |
30L | 2秒/1滴 | 1秒/1滴 |
60L | 1秒/1滴 | 1秒/ 1滴 ~ 2滴 |
100L | 1秒/2滴 | 1秒/ 2滴 ~ 3滴 |
150L | 1秒/3滴 | 1秒/ 3滴 ~ 4滴 |
300L | 1秒/4滴 | 1秒/ 5滴 ~ 7滴 |
650L | 1秒/8滴 | 1秒/ 9滴 ~ 15滴 |
CO2の添加量は水量によって調整しましょう。
まずはこちらの表のように添加量を調整してみてください。
より要求量の多い陽性水草が多めの水槽では添加量を増やすのがポイントです。
CO2の添加量については別記事でさらに詳しく解説しています。
興味のある方はこちらもぜひご覧ください。
ミクロソルムやアヌビアス、クリプトコリネなどのある程度暗い環境でも育つ水草を中心にした水槽の添加量です。「丈夫な水草」に分類される水草を中心に植えるならこちらの添加量を参考にしてください。
絨毯のように育つ前景草やロタラ、ルドウィギア、パールグラスなどトリミングを繰り返して茂みを作る水草を 中心にした水槽の添加量です。本格的な水草水槽を作るならこちらの添加量を参考にしてください。
「CO2カウンター」を見ながら「~秒間に泡がいくつ出ているか」というようにカウントします。
1秒/1滴と聞くと泡を追って数えてしまいますが「10秒に何滴でているか?」を計測したほうが簡単ですしより正確に計測できます。
一言でいうと「CO2の泡を細かくするもの」のこと。
大別するとこちらの3タイプがあります。
通常「高圧ボンベ式CO2添加キット」で使用します。
泡を細かくすることで、水との接触面積が大きくなり添加効率が良くなるよう調整されているものがほとんどです。
- 水にとても溶けやすい
- 水に溶けると弱酸性になる
水にとても溶けやすい
その性質から配管内に残ったCO2が水を強く吸引するので、エアー配管以上に逆流防止弁が大切です。
水面をバシャバシャさせる等、水が空気と激しく混ざるような動きがあるとCO2が逃げてしまうので気を付けましょう。
フィルターの種類によってはCO2が逃げやすいものもありますのでご注意ください。
水に溶けると弱酸性になる
CO2を水槽に添加すると、光合成を促すことの他に水草の好む水質である弱酸性にする効果もあります。
水質とCO2の関係についてはこちらをご覧下さい。
最も一般的なのはこちらの「拡散器を水槽内に設置するタイプ」です。
多くのCO2添加キットに同封されているので、このタイプを使っている方が最も多いはず。
取り外しが簡単なので、メンテナンス性が良いのが最大のポイントですね。
見た目の良い器具なら、スタイリッシュな外観を楽しめます。
水槽内で配管を取り回す関係上、水面に近い位置に設置してしまうとCO2が水中にいる時間が短くなってしまうので添加効率が悪くなってしまいます。
なるべく下のほうに設置しましょう。
- 設置が簡単
- メンテナンスが簡単
- 見た目を楽しめる
- 目立つ
- 設置場所のよっては添加効率が悪い
とにかく扱いやすいです!
フィルター配管内に「直接CO2を添加する方法」です。
略して「直添」と呼ばれます。
水槽内に器材が入らないことが最大のポイント。
水流にCO2の泡が乗って出てくるので白い泡が舞っているように見えます。
添加量が多い場合、白く濁って見えてしまうことも。
「水流の強さ」「配管の長さ」を考慮すると効率良く添加できる量は「1秒/2滴程度まで」と考えると良いでしょう。
大量の添加には不向きなので直添は60㎝以下の水槽に向いています。
大型水槽で使用する場合は、他の方法にすると複数系統用意して添加すると良いでしょう。
- 水槽内に器材が入らない
- 小型水槽向き
- 多量添加に向かない
- 拡散器の清掃が大掛かり
- 泡が舞って白濁したように見えることがある
一言でいうと「CO2を溶かすだけの用途の箱」の中にCO2を添加するイメージです。
その中を外部式フィルターなどを利用して水を流し水中に溶け込ませる構造になっています。
ほぼ100%溶解するのでCO2ロスが基本的にありません。
今では市販品は手に入らなくなりましたが、最も添加効率の良い方法です。
思った以上にCO2濃度が高くなるので、CO2中毒に注意が必要ですよ。
直添同様、水槽内に器材が入らないので美観が\も良いです。
大きな設置スペースが必要(外部式フィルターをもう一台設置するイメージ)なため、60㎝以上の水槽に向いています。
- 水槽内に器材が入らない
- CO2ロスが極めて少ない
- 大型水槽と親和性がある
- 添加量のコントロールが難しい
- 広い設置スペースが必要
- 小型水槽に不向き
こちらで私が自作したCO2ミキサーの作り方を公開しています!興味のある方はぜひご覧ください。
名称 | 溶解効率 | メンテナンスは簡単? | メンテナンスの間隔は? | 水槽内に機材は? | おすすめ水槽サイズ | 初心者向き |
---|---|---|---|---|---|---|
水槽内に設置 | ◯ | ◯ | 短い | 入る | 全て | ◎ |
直添 | ◯ | △ | 長い | 入らない | 小型水槽向き | ◯ |
ミキサー | ◎ | △ | 長い | 入らない | 大型水槽向き | △ |
拡散器の情報をまとめるとこんな感じです。
正直なところどのタイプを選んでも水草を元気に育てることができますので、見た目のお好み、メンテナンスのしやすさなどで選ぶと良いでしょう。
設置、メンテナンスが簡単な「水槽内に設置するタイプ」がおすすめです。
CO2添加キットには最初から付属することが多いですし扱いやすいので、CO2添加に慣れるのにちょうど良いです。
しばらく使っていると詰まってCO2が出なくなったり、チューブが外れたりするので定期的に洗浄して使いましょう。
洗い方は後ほどご紹介します。
私が普段から使用している拡散器はこちらです。
これが最強!というものはありませんのでこだわりのある方は状況に応じて使い分けると良いでしょう。
私は基本的にメンテナンス性を重視して拡散器を選んでいます。
泡の細かなタイプの方がよりCO2が水に溶けやすいのですが、泡が細かなものほどメンテナンス性が悪いのでバランスの良いものを使いましょう。
見た目が格好良いのはもちろん、泡の細かさとメンテナンス性のバランスが良いため抜群に使いやすいです。割らなければかなり長期にわたり活躍できます。色々なタイプがあるので水槽サイズに合わせて選びましょう。
水槽サイズ | おすすめ機種 |
---|---|
45cm以下 | DOOA CO2カウントディフューザー ADA パレングラス TYPE-3 ADA パレングラス・ミニ |
45~60cm | DOOA CO2カウントディフューザー ADA パレングラス TYPE-2 ADA パレングラス TYPE-3 |
90~120cm | ADA パレングラス・ラージ ADA パレングラス・ビートル |
120cm以上 | ADA パレングラス・ビートル |
安くて泡の細かな拡散器をお探しならこちらがおすすめ。プラスチックを曲げて作られており、設置しやすいのもポイントです。拡散面とプラスチック部分を接着している部分が痛みやすいので寿命は短めです。水槽サイズに合わせてサイズを選びましょう。
水槽サイズ | おすすめ機種 |
---|---|
45cm以下 | CO2 Tiny CO2 U-Small |
45~60cm | CO2 U-Small CO2 U-Middle |
90~120cm | CO2 U-Big |
シンプルな構造のため水槽内の様々な場所に設置できます。配管は目立たせずどこかに隠したいときに重宝します。拡散面とプラスチック部分を接着している部分が痛みやすいので寿命は短めです。サイズから小型~中型水槽向きです。
水槽サイズ | おすすめ機種 |
---|---|
45cm以下 | CO₂マイクロストーン |
45~60cm | CO₂ストーン |
外部式フィルターなどの配管の途中に設置して使用します。圧力の弱いCO2レギュレーターでは使用できませんので注意が必要です。設置、メンテナンスにやや癖があるので慣れている方向けです。どうしても拡散器を水槽に入れたくない!という時にどうぞ。
水槽サイズ | おすすめ機種 |
---|---|
45cm以下 | S:内8/外12mm、M:内12/外16mm |
45~60cm | S:内8/外12mm、M:内12/外16mm |
水槽内に設置できるタイプなど取り外して漬け置き洗いできるものは定期的に洗浄しましょう!
拡散器は使っていると藻類などが徐々に詰まり泡の出が悪くなります。
状況に応じて定期的にADAスーパージィやキッチンハイターなどで漬け置き洗いをしましょう。
ほとんどの水槽で2~4週間程度の間隔で洗浄していれば問題無いはずです。
つけ置き洗いの方法は別記事で詳しく解説していますので、お時間のある際にご覧ください。
こちらは30cm水槽にADA CO2アドバンスシステム-フォレストを設置した例です。このように拡散器は水槽の高さの半分程度から下側に設置すると良いでしょう。
- 水槽の底になるべく近づける
- 添加した泡を水流に乗せる
こちらがCO2添加を効率良く行うためのコツです。
添加したCO2の泡ができるだけ長く水中に留まることで溶け込みやすくなりますので、拡散器の設置場所には注意しましょう。
拡散器の形状にもよりますが、なるべく水槽底面に近い位置に拡散器を設置することで、泡が水中にある時間を長くすることができます。
また、添加した泡をフィルターなどの水流に乗せることでも溶けやすくする効果があります。
とはいえ、そこまで神経質に設置場所にこだわるほどでもありませんので、できるところだけを取り入れてみてください!
CO2アドバンスシステム-フォレストのセッティング例をご紹介します。
他の機種でも高圧ボンベを使用したものならだいたい同じような設置手順です。
レギュレーターにボンベを接続します。
ネジになっていますので差し込みましょう。
5cm程度にカットした耐圧チューブを接続します。
STEP2の耐圧チューブへボールバルブを接続します。
STEP3で接続したのとは反対側へ耐圧チューブを接続します。
STEP4で接続した耐圧チューブに逆流防止弁を接続します。
※耐圧チューブの長さは設置位置によって微調整してください
キスゴムをパレングラス・イージー(CO2拡散器)にセットして付属のスポイトで水を入れましょう。
水はなかなか入れづらく、周りが濡れますので流しなどで作業しましょう。
半分程度入れればOKです。
U字型のガラスパイプ(ジョイントグラス)をパレングラス・イージーに接続します。
アドバンスフォレストには付属しませんので一緒に購入しておくと配管がスッキリしますよ。
アドバンスフォレストを扱っている店舗ならあるはずです!
シリコンチューブを接続したパレングラス・イージーを水槽にセットします。
今回は撮影のため前側にセットしましたが左右、奥どこでもOKです。
※CO2がしっかりと水中に溶けるよう、なるべく下の方にセットしましょう(泡が水中にいる時間が長いほどよく溶けます)
こんな感じで水槽をまたぐ部分にジョイントグラスをセットすると配管がスッキリします。
STEP5で接続した逆流防止弁にシリコンチューブを接続します。
CO2配管は短いほうが何かと調整しやすいので水槽のそばにボンベをセットするのがおすすめです。
今回は付属のボンベスタンドを使って水槽のすぐ脇に設置しました。
ちょっと難しいお話になりますがCO2を添加しても水質によっては水草が利用できなくなってしまいます。
PHが高い環境ではCO2添加をしても水草が調子良く育たない場合がありますのでご注意ください。
こちらの記事でCO2とPHの関係について詳しく解説していますので、お時間のある際にぜひご覧ください。
- 最強の拡散器を教えて!
- ありません!各水槽ごとに適したものをお選びください。
私はメンテナンス性を重視して選ぶことをおすすめします。
- すごく泡の細かな拡散器があるみたいだけど良いの?
- 泡が細かいものほど目詰まりしやすい傾向があるのでよりマメなメンテナンスが必要です。
そこまで添加量を節約できるかというと微妙なところなので私はあまりおすすめしません。
- 拡散器の漬け置き洗いには家庭用の塩素漂白剤は使えますか?
- 使えます。私はキッチンハイターを使うことが多いです。ADAから発売されているスーパージィならよりお掃除しやすいです。
- 拡散器洗浄の間隔はどれくらい?
- 水槽にもよりますが2~4週間程度の間隔で洗浄すると良いでしょう。
- 拡散器の寿命は?
- ガラス製のものは長持ちする傾向が強いです。特にADA社パレングラスシリーズ10年以上使用しているものもあります。プラスチック製のものやストーンタイプのものは接着剤を使用しているので寿命は短めです。寿命は半年~1年程度と考えておくと良いでしょう。
- 拡散器は水槽内のどこに設置すればよいの?
- できるだけ下のほうに設置しましょう。基本的にはどこに設置しても効果は大きく変わりませんがなるべく下のほうに設置することで添加効率が良くなります。
- 拡散器からCO2が出なくなりました。
- 拡散器が詰まっている、ボンベが空になった、配管途中から漏れている。この3つのどれかであることが多いです。配管をいじっていないなら拡散器が詰まっているが多いです。拡散器を洗浄してみましょう。
- 拡散器からチューブが抜けてしまう。
- 拡散器が詰まると圧力が高くなりチューブが抜けやすくなります。洗浄してもう一度試してみましょう。チューブをシリコン製のものに変えると抜けづらくなります。
今回は「CO2を効率良く添加する方法」を解説しました。
CO2拡散器に詳しくなれば、より自由かつ簡単にCO2添加が行えるようになります。
最初のうちは設置場所を気にしたり、より泡の細かな拡散器を使いたくなるかもしれませんが、長く続けるほどメンテナンスのしやすい場所に設置し、より長持ちする拡散器を使いたくなるはずです。
CO2添加に慣れてきたら拡散器を変更して違いを楽しむと良いでしょう。
色々と試しながらご自分にあった拡散器を見つけてくださいね!
この記事が参考になったら感想を教えてもらえると嬉しいです。
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