どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「IAPLC2019に出品した水槽の作り方」を解説します。
vol1は「コンセプトと構図組」です。
最終的に応募したのがこちらの作品。
これからこちらの作品を空の状態から順を追って解説していきます。
順位は312位と振るいませんでしたが、これが今の僕の実力なのでしょう。
せっかくなので制作過程を皆さんと共有したいと思います。
元気
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・川底の風景
これが今回のコンセプトです。
今回は泳がせる魚を最初から決めてます。
「アラバマレインボーシャイナー」を群泳させたいのです!
なのでレイアウトも魚に合うように「川の流れ」を特に意識して作ります。
- 採集した流木のみでレイアウトする
また、こちらのルールでやってみようと思います。
海外産の流木はエキゾチックで素敵なものが多いですが、日本の川で採れる流木にフォーカスして作ってみます。
せっかく日本に生まれ住んでいるのですから、日本の川にある素材を使いたいと考えるようになりました。
IAPLCは国際的なコンテストだけに逆にその気持が強くなりましたね。
なので、今回使う流木は僕が地道に拾い集めたものだけです!

名前の通り、アメリカ原産のコイの仲間です。
雰囲気が日本産淡水魚にそっくりですね。
アブラハヤやウグイの色違いといった感じです。
温帯域の魚は「ある時期だけ激しく発色する」種類が多いのですが、こいつも同じで、発情するとメタリックピンク&ブルーになります!
こちらのISAAC SZABOさんの写真で見て以来、いつか泳がせようと思っていました。
ちなみに自然写真なら「Maxwelさん」も素晴らしいので、一緒にお楽しみください。
ここから構図を組んでいきます。
石は何を使うか悩みましたが直線的な流木と相性の良い川石にしてみました(川石は自宅にたくさんあるし)。

前回に引き続き外部フィルター(エーハイム2217)の給水側は底面フィルターのプレートに直結します。
下の白い板は発泡スチロール。石を大量に使うので念の為敷きました。

前景となる川石を入れます。
手前から、「大きい川石 ⇒ 小さな川石」としてゆくことで遠近感を演出できます。
なので、ここでは大きめの川石から入れていきます。

今回のメインとなる流木を仮置してみます。
高さを出したかったので、洗濯ネットin軽石を枕のようにしています。
グリグリと流木を動かすと中の軽石が動いて安定させることができますよ。
その際に洗濯ネットが破れないように注意してください!

一旦、流木を取り出して、今回一番大きい川石を入れます。
入れる場所は先程の流木の手前。
大きな川石を入れたあとは、周りにさらに川石を追加しました。

先程の流木と組み合わせます。
大きな川石に流されてきた流木が引っかかっているイメージです。

シャックルとつなぐため、流木にヒートンをつけます。
流木がもろくなって外れてしまうと怖いので、念の為、3箇所つけました。

結束バンドでシャックルとヒートンをつなぎます。
この流木の場合は輪っかをいくつか連ねるようにしてつなぎました。
要は流木が浮かないようになればOKなので、状況に合わせてつなぎ方は工夫してくださいね。


シャックル、結束バンドは見切れてしまうと格好悪いので、石で隠します。

流木に重りをつけたら、準備完了。
一気に背面を盛っていきます。
ここからが、今回の構図組で一番時間の掛かったところ。
川で採集した細い流木を組み合わせていきます。



うーん、、
しっくり来ませんね。


もう一度採集に出かけて、もっと細いヤツをいれてみることにしました。




なんとなくまとまってきましたね。


ある程度、形がまとまってきたところで、流木を結束バンドで縛って固定します。
それぞれが確実に浮かぶので、最初に重りを付けた流木に固定していきます。

なんだか、右奥の盛り方が気になってきました。
そこで、思い切って右側の後ろ側をスッキリさせることにしました。

盛りを少なくすると底面に繋いだパイプが目立ってしまうので、取り外して違うタイプに変えます。

色を黒に変えて、間にコネクタを入れます(HIソケット)。
コネクタを入れることで、撮影時にパイプを取り外しできるようにしました。



右奥を大きく変えたので、流木のバランスや石組みなど細かく調整していきます。

最終的にできたのがこちら!
こちらを本作品の構図とします。
構図組はこれで終了です。
次回は「水草の植栽」と「注水」までをご紹介する予定です。
元気