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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事は淡水魚の「白点病の治療法」を解説します。
白点病は体に白い点のような寄生虫が付く寄生虫症で、金魚、メダカ、ベタ、熱帯魚など、水槽で飼育しているお魚がかかるメジャーな病気です。
「治療一連の流れ」「症状別の対処法」「おすすめの魚病薬」「白点虫の生態」など、初心者の方にも分かりやすく丁寧にご紹介します!
アクアリウムを楽しむ過程で一度は必ず直面するので、治し方を知っておくと良いでしょう。
お魚の体の表面に「白い点」が現れる病気です。
「ウオノカイセンチュウ」という寄生虫が原因で発症します。
主にヒレや体表に寄生し、体液を吸い取るのでお魚が衰弱します。
症状が進み、エラに大量に寄生されてしまうと呼吸困難で死んでしまうこともありますよ。
早めに発見し対処できれば治癒率は高いです!
- ヒコサンZかアグテン
- グリーンFリキッド(隔離するなら)
- グリーンFリキッド
- グリーンFゴールド顆粒
- エルバージュエース
※薬浴と合わせて塩水浴を組み合わせるのがおすすめ
上記の薬がおすすめです。
症状により使い分けて対応しましょう。
使い分けの方法や実際の治療法はこれからご紹介していきます。
- 金魚
- メダカ
- 小型熱帯魚全般
- 大型魚の幼魚全般
などなど、多くの種類のお魚が罹りやすい病気です。
白点病の原因となる虫は水槽という環境にマッチしていることから、
- コリドラスの仲間
- オトシンクルスの仲間
こちらの種類のお魚は全体として白点病に罹りづらいです。
まったく罹らないというわけではありませんが、大きく心配しなくても良い魚種だと思います。
まずはざっくりと治療の流れから見ていきましょう。
全行程は1~2週間程度かかると思っててくださいね。
お魚を良く観察して「白い点」が無いかチェックしましょう。
もし、見つかるようならそれは白点病かもしれません。
最初から魚病薬を使って治療にあたると早く治ります。
お薬は症状に合わせて使い分けると良いです。
- 初期、中期症状 ⇒ ヒコサンZ、アグテン
- 重症 ⇒ グリーンFゴールド顆粒、エルバージュエース
お魚の体から白点が消えても、数日間は再発する可能性が高いです。
白点が消えたあとも2~3日間は薬浴を続けて様子をみましょう。
1~2日程度様子を見て白点が再発しないようなら治療を終了してください。
寄生、治療によりお魚の体力が下がっているので、しばらくはよく観察して再発が無いか気をつけましょう。
まず最初に必要なことはこちらの5点。
こちらをクリアしてから、実際の治療方法へ進みましょう。
まず、必要なことは白点病に罹っているかどうかの確認です。
大体「0.5mm」程度の白い点が体に付いていないかチェックしましょう。
大きさは環境によってマチマチ。
低水温時は大きく、高水温時は小さくなります。
寿命の短い虫なので、増えたり減ったりするのが早いです。
- 昨日は無かった点がある
- 白い点が昨日と違う場所にある
なんて時は白点病の可能性が高いですよ。
ずっと白い点がある場合、それは白点病では無いと思います。「コブ」「腫瘍」「他の寄生虫」などが考えられますね。
- 初期、中期症状なのか
- 重症なのか
で治療方法を変えたほうが良いです。
治療を始める前に「症状の重さ」を見極めましょう。
下記のような形で判断すると良いでしょう。
初期、中期症状の場合
- 白点の数はざっくりと数えられる
- 元気がある
- 数匹しか症状が出ていない
重症の場合
- 白点が数え切れないほどある
- 動かない、苦しそうだ
- 多くのお魚に白点がある
- 初期、中期症状の治療法が効かなかった
判断に迷うなら重症の治療法を選べばOKです!
- ヒコサンZかアグテン
- グリーンFリキッド(隔離するなら)
- グリーンFリキッド
- グリーンFゴールド顆粒
- エルバージュエース
※薬浴と合わせて塩水浴を組み合わせるのがおすすめ
症状に応じてこちらの薬を使い分けるのがおすすめです。
おすすめの魚病薬をまとめている記事もありますので、本記事と合わせてご覧ください。
- 塩素で病気を倒す薬
- 透明なので水槽に色が付かないのがメリット
- 飼育水槽にも入れることができる
- とても効果が高いが「PH6.5以下」では毒性が高くなる
- グリーンFリキッドと同じ水が青くなる薬
- 初期、中期なら十分に対応可能
- 染色力が強いので水槽の「シリコン」などを青く染めてしまう
- 使うなら隔離水槽で薬浴させる
メチレンブルーはグリーンFリキッドの使い方とほぼ同じです。
- 白点虫は高水温が苦手
- 白点虫のライフサイクルを早める
温度を高くする理由はこちらの2点。
温度設定が変えられるタイプのヒーターを準備して、水温を「28℃~30℃程度」にしましょう。
白点虫(ウオノカイセンチュウ)の最適な水温は「20℃~22℃程度」です。
高水温は苦手なので弱らせることができます。
※高水温を維持するだけでは倒しきれないことがあります
水温が高いと代謝スピードが上がるため早く寿命が来ます。
28℃~30℃程度にすることで20~30%程度寿命が短くすることができます。
ヒーターの設置は必須ではありません。しかし、治りが早くなるため設置することをおすすめします。温度設定ができるヒーターがベストですよ!
- グリーンFリキッド
- グリーンFゴールド顆粒
- エルバージュエース
重症治療におすすめの薬は、水草やろ過バクテリアにダメージがあることから隔離水槽での薬浴をおすすめします。
隔離水槽についてはこちらの記事で詳しく解説しましたので、ぜひご覧ください。
- ヒコサンZ
- アグテン
初期、中期症状の治療ならこちらの魚病薬を使い薬浴するのがおすすめです。
比較的、水槽環境へのダメージが少ないお薬なので、そのまま直接水槽へ入れても大丈夫です。
1週間程度で治らないようなら重症化する可能性が大きいです。
その場合、すぐに「重症の治療法」へ移ってくださいね。
「ヒコサンZ」「アグテン」を使用した場合の治療手順をご紹介します。
マラカイトグリーンを主体としたお薬なら基本的に同手順でOKですよ。
1日/1回、お薬を規定量水槽へ入れましょう。
1日/1回、お薬を規定量水槽へ入れましょう。
水槽水が青く染まっている場合は薬が抜けていません。投薬を見送りましょう。
1日/1回、お薬を規定量水槽へ入れましょう。
水槽水が青く染まっている場合は薬が抜けていません。投薬を見送りましょう。
※もし初日からの青く染まったままなら、50%程度換水をして薬を取り除きましょう。
1日/1回、 規定量を水槽へ入れましょう。
水槽水が青く染まっている場合、薬が抜けていません。投薬を見送りましょう。
そろそろ、治療の効果が出てきているはずです。
お魚を観察して白点の数を見てみましょう。
数が少なくなっているはずですよ。
1日/1回、 規定量を水槽へ入れましょう。
水槽水が青く染まっている場合、薬が抜けていません。投薬を見送りましょう。
そろそろ、治療の効果が出てきているはずです。
お魚を観察して白点の数を見てみましょう。
数が少なくなっているはずですよ。
白点が完全に消えているようなら、もう1日投薬を続けて治療を終了しましょう。
1日/1回、 規定量を水槽へ入れましょう。
水槽水が青く染まっている場合、薬が抜けていません。投薬を見送りましょう。
そろそろ、治療の効果が出てきているはずです。
お魚を観察して白点の数を見てみましょう。
数が少なくなっているはずですよ。
白点が完全に消えているようなら、もう1日投薬を続けて治療を終了しましょう。
治っている場合は再発が無いか良く観察し様子を見てください。
ここまでで治っていない場合、重症化する可能性が高いです。すぐに「重症の治療法」へ移りましょう。
治っているなら、投薬を終了し治療を終えてください。
- 7日間薬浴を続けても効果が現れない、症状が悪くなる場合は「重症の治療法」へ移ってください。
- 薬浴中にお魚の調子が悪くなる場合は薬のダメージかもしれません。換水をし薬を抜いて様子をみましょう。
- グリーンFリキッド
- グリーンFゴールド顆粒
- エルバージュエース
重症化した白点病にはこちらの薬がおすすめです。
ろ過バクテリア、水草にダメージのある薬なので、「隔離水槽」で薬浴を行いましょう。
薬浴中は餌を無理に与える必要はありません。
食べないようなら、体力の回復を待ち「餌を食べる元気」が回復したら与えてください。
食べるなら餌を与えても良いですが、消化するのにも体力を使うので治療中は少なめに与えましょう。
隔離水槽については別記事にて詳しく解説しましたので、先にこちらの記事をご覧ください。
「グリーンFゴールド顆粒」を使った治療手順をご紹介します。
エルバージュエース、グリーンFリキッドの場合も基本的には同様の手順でOKです。
隔離水槽をセッティングし、薬を入れましょう。
準備が整ったら病魚を移して治療スタートです。
お魚の様子を確認してください。
もし、何か異変がある場合は、50%程度換水をし薬を抜き様子をみましょう。
50~100%程度換水を行い、薬を抜きましょう。
白点が消えているようなら薬浴は終了です。
白点がまだあるようなら、再度薬を投入し薬浴を続けましょう。
※投薬量は換水した水量分です
お魚の様子を確認してください。
もし、再発があるようなら薬を追加して、再度薬浴を行ってください。
薬浴を続けている場合、お魚に何か異変があれば、換水して薬を抜きましょう。
治療の終わったお魚を飼育水槽へ戻して治療を終えてください。
再度薬を投入している場合は、50%程度換水を行い薬を抜きましょう。
もう3~7日程度様子を見て再発が無いようなら、お魚を飼育水槽へ戻し治療を終えてください。
ここまでで白点が治らないようなら、薬を「エルバージュエース」へ変えて再度薬浴をスタートしてください。
- グリーンFゴールド顆粒、エルバージュエース、グリーンFリキッドで薬浴をする際は隔離水槽を用意しましょう。
- エルバージュエースの方が効きますが負担が大きいです。
白点病には「塩水浴」が多少効きます。
また、塩水浴にはお魚の調子を整える効果がありますよ。
隔離水槽にて薬浴をするなら薬と一緒に塩水浴も同時に行うと良いでしょう。
白点病のメカニズムについて詳しく解説していきます。
治療法は上記まででOKなので「アクアリウム業界で働きたい方」や興味のある方は読んでみてくださいね。
ホロント ⇒ シスト ⇒ 遊走子 ⇒ 寄生 ⇒ ホロント ⇒ シスト ⇒遊走子 ⇒ 以下ループ
「ホロント、シスト、遊走子」で一区切りの生活環を持つ生き物です。
25℃程度の水温だと「1サイクル5日間程度」ですよ。
つまり、寿命は5日程度ということです。セミより短いですね!
薬は効かない
お魚の体に寄生してい状態。
成長すると白い点になって肉眼でも確認できる。
体液を吸うので魚が弱る。
成熟すると体表を離れてシストになる。
薬は効かない
繭のような状態。
分裂によって増殖する。
薬が効く
寄生するお魚を探して水中を漂っている状態。
肉眼では確認できない。
寄生できなかった場合、48時間以内に死滅する。
- 体表から離れたホロントがシストを形成するまでの間
- 遊走子
つまりウオノカイセンチュウの一生のうち、薬が効くタイミングは「2回だけ」ということになります。
少ないように感じるかもしれませんが、5日間のうち、2回タイミングが合えば良いので、しっかりと薬浴できていれば倒しやすい寄生虫ですよ。
お魚の「上皮」に寄生します。
寄生している状態では、お魚の粘膜に守られているので薬が効きません。
体表でモゾモゾと動くので、お魚が痒がります。
「体を小刻みに震わせる」「何かに体を擦り付けるような仕草」があるようなら、白点病の疑いがありますよ。
お魚の病気の原因と予防法についてはこちらで詳しく解説しました。
正直なところ、100%予防できる方法はありませんが、気をつけることである程度防ぐことはできます。
興味のある方はぜひご覧ください。
今回は「白点病の治療法」を解説しました。
白点病は対処法を知っていれば、難しい病気ではありません。
重症化してしまうと、一般的に知られている白点病の治療薬が効かなくなってしまうので対応がちょっと大変になってしまいます(重症の治療法参照)。
なるべく早く対応するよう心がけましょう!
ヒコサンZ、アグテンなどの「マラカイトグリーン系」の薬をストックしておくと便利です!
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