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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「水草の増え方・増やし方」を解説します。
水草を調子の良い環境で育成するとかなりのスピードで成長します。
成長した水草には新しく株が生えてくるので切り離して独立させると株数を増やすことができます。
一口に水草と言っても様々なタイプがありますので、タイプごとの増え方を知ると増やすのが上手になりますよ。
今回はタイプ別の増え方と増やし方をご紹介しますのでぜひご覧ください。
水草が水槽の中で増える方法は大きく分けるとこちらの4つ。
基本的には新しく出てくる芽や株で増えます。
ある程度大きくなったら切り離して植えることで独立した株になるというわけです。
タイプ別に詳しく解説しますのでご覧ください。
種類によっては複数の増え方をするものもあります!
脇芽とは、茎の脇などから出る新しい芽のこと。
多くの有茎草は脇芽から増やすことができます。
成長が早い種類が多く、脇芽が複数出ることも多いので数多く増やすことができます。
脇芽で増える水草例
- 有茎草全般(1部例外有り)
1部の水草は株からツル(のような茎)を伸ばして子株を作って増えます。
このツルのことをランナーやシューターと呼びます。
基本的に地を這うように伸びるものをランナー、中空に伸ばすものをシューターと呼んでいます。
ランナー・シューターで増える水草例
株別れしたアフリカンオテリア。
株分けとは名前の通り、大きくなった株を分けて増やす方法です。
ロゼット型、根茎を持つタイプの水草は基本的に株分けで増やすことができます。
株分けで増える水草例
- ロゼット型の水草全般(1部例外有り)
- エキノドルスの仲間
- クリプトコリネの仲間
- ブケファランドラの仲間
- シダの仲間(1部例外有り)
ミクロソルム プテロプス ‘グリーン’ の胞子嚢から子株が出る様子。
ミクロソルムなどのシダの仲間は葉の裏に胞子嚢を持つものがあります。
葉が古くなると自然と胞子嚢から子株が出てくるので、子株を他の場所に植えれば独立した株になります。
胞子嚢で増える水草例
水槽で育成している水草の増やし方を大きく分けるとこちらの4つ。
水草によっては複数の方法で増やせますので、たくさん増やしたい場合は色々と工夫してみましょう!
脇芽で増やすことができる有茎草はピンチカットをして増やすことができます。
ピンチカットとは水草のトリミング方法の1つ。
カットした有茎草を植えることで独立した株になります。
カットした下の株からも新しい芽が出てくるので、株数を2倍3倍にすることができます。
水草のトリミングについてはこちらの記事で解説していますのでぜひご覧ください。
ランナーの場合
レオパードバリスネリアのランナーを切り分けた様子。
底床を覆うように成長させたい前景草などはランナーをカットせずに水草が伸びるままにしておいた方が綺麗に成長します。
他の場所に植えたい場合はランナーを切り離して植えれば独立した株になります。
株が成長するとやがてランナーを伸ばすようになるので同様に増やすことができます。
バリスネリアの仲間などは放っておくとランナーがアチラコチラに伸びて収集がつかなくなるので、レイアウト的に不必要な箇所までランナーが伸びてきたらカットして取り除くと良いでしょう。
シューターの場合
エキノドルス ‘グリーンフレーム’ のシューターから子株ができる様子。
シューターがある程度伸びると節目から子株ができます。
花を咲かせて水上葉を得る場合はシューターが空気中にあるようにして、水中葉の株を得る場合は水中に沈めておきましょう。
上記の画像はシューターを沈めて水中葉の株を取ったときのものです。
エキノドルス ‘ジャガー’ を株分けする様子。
エキノドルスの仲間やクリプトコリネの仲間、球根、根茎を持つ水草、ロゼット型の水草は株分けで増やすことができます。
ある程度株が大きくなると根本が2、3つと分かれてくることがあります。
引き抜いて株を切り分けることでそれぞれが独立した株になります。
株が小さすぎると成長しないこともあるので、株がある程度成長してから分けるのがコツです。
ミクロソルム プテロプス ‘グリーン’ の子株を葉から剥がした様子。
ミクロソルムの仲間など、1部のシダの仲間は古くなった葉からは自然と子株が芽吹いてくるはずです。
子株がある程度成長したら切り取ることで独立した株になります。
成長が緩やかな種類が多いので時間はかかりますが、1枚の葉からかなりの数の子株を得ることができます。
アポノゲトン クリスプス ‘レッド’ の花。このまま育てると種ができます。
多くの水草が花を咲かせますので、種を取って増やすことができます。
受粉して花を咲かせるには陸上で作業を行う必要があります。
ちょっと手間がかかるため一般的なアクアリウムではメジャーな方法ではありません。
水面まで花芽を伸ばす水草や陸上栽培しやすい水草は比較的種で増やしやすいと言えますので興味のある方は挑戦してみてください!
種で増える水草例
浮葉の付け根あたりから子株を付ける熱帯スイレン ドウベン。
1部のスイレンの仲間は浮葉の付け根部分に子株を付けます。
ある程度株が大きくなったら切り離して植えることで独立した株になります。
浮葉が水に沈んでいないとムカゴが成長しないので、浮葉を切ってひっくり返して水面に浮かべておくと簡単に子株が取れます。
ムカゴで増える水草例
- 1部のスイレンの仲間
ツーテンプルの破片から根が出る様子。
タフな水草は葉や茎の切れ端からでも子株ができることがあります。
状態の良い水草水槽の場合、有茎草などは多くの種類が破片からでも株が復活することがあります。
中でもハイグロフィラの仲間は葉の破片などから子株が出る様子が観察しやすいです。
興味のある方はトリミングした際などの葉を1部だけ植えておいてみてください!
破片から増える水草例
水草を増やすならまずは元気に成長させる必要があります。
水草が勢いよく成長を始めることを俗に「スイッチが入る」と呼びます。
水草のスイッチの入れ方を解説している記事もありますのでぜひご覧ください。
水槽内で水草が増える方法は基本的に「栄養繁殖」です。
栄養繁殖とは、種子などを使わずに葉や根、茎などから新しい株が生えてくる植物の繁殖様式の1つです。
無性生殖ですので、同じ水草のクローンが増えているような感じです。
環境が合っていると短期間でたくさん増やすことができます!
今回は「水草の増え方・増やし方」を解説しました。
調子良く育成していると自然と増えていきますので、まずは元気良く成長させることに集中するのが近道です。
慣れてくるとたくさん増やせるようになりますので水草がもっと楽しくなりますよ!
増えすぎるのもそれはそれで大変かもしれませんが(笑)
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