本記事は「シナヌマエビを川で採集する方法」を解説します。
シナヌマエビってご存知ですが?
近所の川で小さい頃から採集をしていましたが、たくさん採れるエビが実は外来種だと最近知りました。
その名も「シナヌマエビ」です。
とても同定が難しいので学名までは分かりませんが、私が子供時代から採っていたエビはシナヌマエビのようです。
ある程度キレイな川になら大抵いると思いますので、簡単に採集できます(少なくとも関東にはいるはずです)。
しかも、藻類取りに有効で繁殖させやすい優秀なエビです。
アミでガサガサするのが好きな方は、ぜひ捕まえに行きましょう!

シナヌマエビとは、中国、朝鮮半島から日本に帰化したエビの仲間です。
同定が凄く難しいのですが、学名では「Neocaridina davidi?」「Neocaridina heteropoda?」とされています。
チェリーシュリンプ系の原種とされていますが、私が近所の川で捕まえる個体(今回ご紹介するやつ)は「アルジーライムシュリンプ」の名前で出回るエビとそっくりなので、また違う種類なのかもしれませんね。
恐らくは複数種がシナヌマエビとして一括にされているのでは無いかと思います。
参考 シナヌマエビWikipediaシナヌマエビは在来種のミナミヌマエビとよく似ています。
私が採集するエビがミナミヌマエビでは無いと考える理由はこちら。
- ミナミヌマエビは関東に分布していない(自然分布)
- 体型が違う
- サイズが違う
- 藻類取り能力が違う
体型についてはなんとも直感的な判断なのですが、ミナミヌマエビよりもガッチリとしていますよ。サイズは明らかにミナミヌマエビよりも大型です。
藻類取りとしてもミナミヌマエビより優秀ですね。

正確にはDNAを調べるしかないかも、、
対藻類用エビの中で一番藻類を食べてくれます。とりあえず藻類取りで迷ったらヤマトを入れると良いでしょう。欠点は淡水で繁殖しないこと。繁殖させるには徐々に海水にする必要があります。
藻類取能力はヤマトに負けてしまいますが、ミナミよりも優秀です。加えて繁殖力が旺盛なのもポイント。調子の良い水草水槽なら簡単に繁殖させることができます。
藻類取り能力は今回ご紹介する3種の中で一番劣りますが、小さいのがポイント。小型水槽に入れてもあまり目立ちません。淡水で繁殖させられるので藻類取能力を「数」でフォローすることができます。
- ヤマトヌマエビ
- ミナミヌマエビ
2大藻類取りエビであるこちらの2種と比べるとこんな感じです。
シナヌマエビは藻類取り能力はヤマトヌマエビに負けてしまいますが、ミナミヌマエビよりも強いです。
そして、「水槽で繁殖させやすい」というのが大きなポイントです。



ミナミヌマエビよりも殖やしやすいですよ!
こちらの記事で私が普段から行っている藻類対策をご紹介しています。
「藻類対策の基本方針」「水槽に生える藻類11種の一覧」「水槽サイズ別のお掃除屋さん投入量」など分かりやすく解説しました。
藻類にお悩みの方はぜひご覧ください。



採集する際は安全に十分注意しましょう。基本的に人気のないところで採集するので、何かあっても助けてくれる人は近くにいません。できれば複数人で出掛けてお互いの安全を確認することをおすすめします。
他人の土地に無断で入らないように注意しましょう。訳を話せば快く採集させてくれるかもしれません。トラブルを避けるために気持ちの良い挨拶を心がけましょう。
エビは簡単に採れます。ついつい採りすぎてしまいますので、水槽サイズと相談して無理なく飼育出来る数だけ採集しましょう。
私は近所の川(埼玉の左の方)でしかシナヌマエビを採集したことが無いのですが、関東なら中流~上流域に広く分布しているようです。
下流域でも採れるようですが、スジエビやテナガエビなど藻類取りに使えない他のエビも多く捕まるので選別が大変かもしれませんね。
基本的には川べりの草の根本辺りをアミでガサガサすれば簡単に捕まえられるはずです。
流れの緩やかな場所を好むので、適当に目星をつけてアミを入れてみましょう。



お子さんでも簡単に捕まえられますよ!






川辺りの植物の根元付近をアミでガサガサしてみましょう。
軽くガサガサするだけでエビが採れるはずです。


場所によっては一度に100匹以上採れることもありますよ。



採りすぎ注意!
- アミ
- バケツ
シナヌマエビを採集するだけなら川辺りからアミを入れるだけなので、水に入る必要はないかもしれません(場所によりますが)。
なので、アミとバケツがあれば十分に採集できますよ。
シナヌマエビを採集するだならこんな感じの安いアミで十分です。
川辺りのから狙えるように「柄の長いD型タイプ」がおすすめですね。
バケツは10Lくらいのものが取り回しやすいでしょう。
水槽に入れる際にそのまま水合わせにも使えるので重宝するサイズですよ。
こちらの記事で「川で生き物を採集するときに必要になるものリスト」をご紹介しています。
割と川に採集に行くプロアクアリスト目線でおすすめ品を選んでありますので、参考になるはずですよ。







- 他の生き物が入らないように注意する
- ゴミをしっかり取る
採集した生き物を水槽へ入れる場合、「野生環境にいる様々な他の生き物、ゴミを水槽へ持ち込むこと」になります。
そのため、水槽導入時にはなるべくキレイにしてシナヌマエビだけを水槽に導入するようにしましょう。
ちなみに、こんな生き物が紛れ込みますよ。
- プラナリア
- ヤゴ
- カゲロウの幼虫
- ヒル
- スネール(貝)


採集してきた生き物を水槽に入れる際は必ず「点滴法」で水合わせを行いましょう。
そして水合わせが終わったら「生き物だけ」を水槽に入れるようにしましょうね。
水ごと入れると、様々な他の生き物達が水槽に入る可能性が高まってしまいます。
点滴法についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。



藻類取りで入れるなら「ヤマトヌマエビよりもちょっと多め」に入れましょう。
こちらで藻類取用生体の投入量など詳しくまとめましたので、お困りの方はぜひご確認ください。
1度採取し水槽で飼育したシナヌマエビの再放流は絶対止めましょう!
シナヌマエビと一緒に本来、自然にいないはずの水槽内のお魚や水草、藻類などを野に放してしまうかもしません。
必ず最後まで飼育しましょう。
今回は「シナヌマエビを川で採集する方法」をまとめました。
フィールドに出て採集するのが好きな方はぜひお試しください。
ヤマトヌマエビほどではありませんが藻類取りに有用です。
また、とっても増やしやすいので「エビ繁殖の入門種」としてもおすすめですね。
大型魚を飼育しているなら活餌としても良いかもしれません!
近くに川がある方は次の休みにでもお出かけしてみてはいかがでしょうか?