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どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事ではアクアリウム業界に興味のある方向けに「アクアリウムショップの1日」をご紹介します。
熱帯魚ショップの仕事ってなかなかイメージしづらいですよね?
「水換え?」「餌やり?」「なんだか楽しそう??」くらいが一般の方のイメージかと思います。
そこで、2004年より熱帯魚ショップで働いている私が現在の職場であるイースケイプ坂戸店(@e_scape_sakado)での「1日の流れ」「ざっくりとした仕事内容」などを解説していきます。
働く場所によって違いがあるので、一概にみな同じではありませんが少しでも私達の仕事のイメージが伝わったら幸いです。
目次 閉じる
こちらの6点が主な仕事のカテゴリーです。
細かく分けるとかなりの数になるのですが、大抵はこの中に含めることができます。
ショップスタッフの一番重要な仕事は「接客応対」です。
要するにお話をして販売するのが仕事と言うことですね。
「モノを売る」のでは無く「お客様の問題を解決すること」に集中するのがミソです。
例えば、ほとんどのお客様は水草が欲しいから買うのではありません(水草が欲しい方もいますが)。
「水槽を綺麗にしたい」 ⇒ 「水草を入れた方が綺麗に見えるのかな?」
という思いから結果として水草を買っていきます。
この場合は「水槽を綺麗にしたい」という思いをどれだけ汲んで接客できるかがポイントになりますね。
お客様の求める水槽を実現できればOKなので、着地点が「人工水草」になることもありますし、「石、流木だけを飾る」なんてこともあります。
いずれにしても「お客様の要望に答えること」に注力しましょう。
空いている時間は基本的に掃除をしているというくらい掃除が大切です。
清潔感のある売り場は売上も大きいだけでなく、整理整頓されていることで仕事の能率が上がります。
ちょっと油断するとすぐに散らかるので日々の掃除、整理整頓が大切です。
新人のうちは1日掃除しかしない日もたくさんありますよ。
- 換水
- 餌やり
- 展示水槽の管理
- 売場作り
などなど、水槽を綺麗にしたり生体管理などの作業です。
アクアリウムが好きでこの仕事に就く方が多いので1番楽しく感じる部分ではないでしょうか。
ここだけに気を取られてしまうと他の仕事ができず店舗として成立しなくなります。
しかし、他の仕事に追われ水槽管理が疎かになるとそもそもアクアリウムショップとしての魅力が無くなってしまうのでバランスが難しいところ。
アクアリウムが好きだと水槽を触ることがどうしても目的になってしまいますが、ショップは販売する場所なのであくまでも水槽管理は手段であるということを忘れないように意識しています。
一般的にアクアリウムショップの仕事と聞くと水槽管理なのかなと思うかもしれませんが全体の1部でしかありません。
- 生体の仕入れ
- 水草の仕入れ
- 機材の仕入れ
仕入れは大きく分けるとこちらの3つに分けることができます。
何を仕入れ、何を在庫しないかを判断する重要な仕事です。
取り扱うものそれぞれの知識はもちろんですが、商売としても成立させなければならないので難しいですね。
仕入れによって「売り場の色」が決まると言っても過言ではないので、それなりに仕事に精通していないと回ってこない仕事です。
新人の方はまずは仕入れができるようになることを目指して仕事をすると上達が早いかもしれません。
最近はものが溢れていますから「何を扱わないか」ということを意識して仕入れをしています。
- 各種書類作成
- 経理
- 勤怠管理
- ブログ
- SNS
- 掲示物の作成
などなど、パソコンやスマホなどを使って行う仕事全般です。
私の偏見ですが、得意な方と苦手な方がはっきりと分かれる仕事だと思っています。
基本的にショップ運営に欠かせないものですので、最低1人は事務作業が得意な方がいるものです(いないととっても大変、、、)。
契約書の作成、見積書の作成、勤怠管理にかかわるもの、各省庁に提出する書類など意外と専門知識が無いとできない仕事でもあるので地味ながら大変です。
ブログ、SNSでの情報発信や店内の掲示物の作成は大きく売上に影響する部分なので、疎かにせずに力を入れて進めていかなければならない仕事です。
売り場に出て立って行う仕事と机に座って行う仕事の相性はとっても悪いので気持ちの切り替えが大変です。
僕は事務作業が得意な方だと思います!
- お客様の水槽の掃除
- お客様宅での水槽制作
- イベントの設営
などなど、店舗外で行う仕事です。
基本的にはお客様の水槽を掃除する仕事が多くなるでしょう。
道具の十分に無いお客様宅で1から10まで作業をこなさなければならないので、ある程度店舗業務に慣れてから出張業務を行うほうがトラブルが少ないと考えています。
- ルーチンワークが得意な方⇒ 店舗での仕事
- 新しいことにチャレンジしつづけたい方⇒ 出張業務
こんな感じでやや人を選ぶ業務だと思います。
ルーチンワークを好む方にはややストレスが多い仕事かもしれません。
得意な方が他にいるなら役割分担をした方が店舗全体の業務が上手に回るようになるので、苦手な方は他の人に任せてしまうのも手です。
イレギュラーな仕事が多いので店舗とはまた違った難しさがあります!
私の平均的な1日の流れをご紹介します。
多くの日で実労働時間9時間程度ですので現在は無理なく働けています。
たまにイベント設営などで深夜の仕事が入ることもありますが代休などで対応しています。
ちなみに現在イースケイプ坂戸店は私を含め2名で回しています。
- 11:00~20:00
- 毎週水曜日定休
10:30頃まで事務作業を行い、10:30~11:00頃にかけて開店準備をしています。
開店準備は店内の清掃、各水槽の状態確認などです。
まずはお魚への餌やりから。
各水槽の状態を確認しながら餌を与えていきます。
餌やりはお魚管理においてかなり重要な仕事なので力を入れて行っています。
日によって昼休憩に入る時間はマチマチですが12:00~15:00くらいの時間に入ることが多いです。
スタッフが2人いる日は交代で、1人の日はある程度作業に目処がついたら休憩に入ります。
相方と交代で休憩に入る日は1人で売り場にいる時間で展示水槽を掃除することが多いです。
1人で作業する日はここまでの作業が基本的に終わらないことが多いので、あまり展示水槽の掃除はできないことも多いです。
夕方は時間があれば事務作業を進めます。
基本的に事務作業は溜まりがちなので意識的に時間を作り片付けるようにしています。
夕方に15分程度休憩をとります。
大体17:30~18:30頃に休憩することが多いです。
引き続き事務作業をします。
私が事務作業をしている間は相方が水槽管理などを売り場を見ながら行っています。
在庫をチェックしながら発注作業をします。
毎日行うわけではありませんが、日曜、月曜、木曜の夜は発注作業をしていることが多いです。
片付け、レジの集計、日報の作成など締め作業です。
混雑状況によりもっと早い時間から始めることもあります。
基本的に時間きっかりに閉店するようにしていますが、お客様へのご対応によってはもっと遅くなることもあります。
閉店したら速やかに帰ります。
残業は基本的にありません。
こんな感じです。
作業の合間にその都度接客対応があります。
たくさんご来店のある日は売上は伸びますが作業時間が減るというわけです。
もちろん接客対応が優先ですから1日中作業できる日は基本的にありません。
そのため、無駄の無い作業の割り振りが重要です。
接客時間は平均すると1組あたり10分程度です!
出張業務に必要な道具やお魚、水草などを用意します。
レイアウト水槽を設置に行く場合は1~4週間程度前から準備することもあります。
お客様宅へ向けて出発します。
車、電車など場所に応じて行く方法を変えています。
お客様宅へ荷物を運び入れて作業スタート。
セキュリティーの厳しいマンションなどでは荷物の運び入れにかなり時間がかかることがあるので、予め調べておくとスムーズです。
水槽のお掃除だけなら1~2時間程度、レイアウト制作なら2~3時間程度かかることが多いです。
※水槽のサイズやレイアウトデザインで大きく変わります。
帰り道についでに昼休憩を取ることが多いです。
店に戻らずもう1~2件程度出張業務をこなすこともあります。
店に戻ったら普段通りの作業に戻ります。。
店の近所のお客様宅に行く場合はこんな感じです。
出張業務は案件によってスケジュールが大きく変わるので、その都度最適なものを考えています。
平均的なスケジュールをご紹介します。
グーグルカレンダーを使って架空のものを作りました。
水曜日は定休日なので基本的に休みですが、そのほかは仕事の合間を縫って不定期に入ります。
スケジュールは店舗によって大きく違いますから参考までにご覧ください!
参考までに私が今までで一番忙しかった1日をご紹介します。
「お客様宅での水槽撤去&新規立ち上げ」から夜に「イベントの設営」に入った日は最高にハードでした。
こんなに忙しいことはあまりありませんが、長く働いているとこんな日にも出会うことでしょう。
朝は普通に出勤。
出勤直後より今日の仕事の準備を始める。
荷物を車に積み込みお客様宅へ出発。
まずは荷物をお客様宅へ運び入れ作業スタート。
先に水槽の撤去作業から始めます。
撤去が終わったら新しい水槽の設置です。
出張レイアウトの業務は終わったので一旦会社に戻ります。
先程までの仕事で使った道具を片付け、イベント設営用の道具を準備します。
ここで一旦休憩。
昼ごはんというよりは夕ご飯ですが。
イベント設営に向けて出発。
ここからが今回の仕事で大変だったところ。
イベント設営はざっくり言うと「水槽新規設置」と「水槽の引っ越し」を連続して行うような感じでしょうか。
一段落したので休憩。
甘いモノがやけに美味しく感じます。
エナジードリンクとか飲んじゃう感じです。
引き続き作業を続けます。
このあたりからシンドくなってきます。
能率が下がりますがミスるよりマシなのでゆっくり作業します。
イベント設営2回目の休憩。
眠気に襲われる時間です。
目を閉じると一気にヤラれるので注意ですね。
引き続き作業を続けます。
終わらないのでこの日の作業は一旦区切りを付けて現場を片付けます。
度家に帰ります。
昼間は作業ができないので休息に当てます。
現場で仮眠することもありますが、この後まだ作業が続くので家に帰ってしっかりと寝ることにします。
泥のように寝ます。
こんな日に限ってたくさん電話が掛かってきて大変だった覚えがあります。
起きたらお風呂に入りました。
その後、会場へ戻ります。
この辺からうろ覚え。
休憩を挟みながら開演ギリギリまで作業していました。
途中、水槽キャビネットの中で寝ちゃいましたが(15分くらい?)。
イベントスタートまでの時間で軽く打ち上げ。
コンビニ買ったビールで乾杯。
ープンを見届けて私達の仕事は終了。
もはやここまでくると眠くないのが不思議。
家路に付きます。
この時は終点から終点までの移動だったので寝過ごすことが無く本当に良かったです。
忙しさ自慢みたいになってしまいましたが、「こんな日もあるんだ」と頭の隅に置いておくと良いかもです!
楽しめるかどうかはその人次第なので微妙なところですが「楽」な仕事ではありません。
同じくらいの給料体系、拘束時間でもっと楽な仕事は他にたくさんあるので、「本当に好き」でないと長続きしない仕事かと思います。
正直にお話すると、雇われの平のアクアリウムショップ店員のままでは給料的にちょっと厳しいかと思います。
なので「自分で店を開く」「店長職を目指す」「ブリーダーになる」「問屋を開く」「水草レイアウトでご飯を食べたい」などの野望が無いとモチベーションを維持できないかもしれませんね。
ちなみに私は楽しいですよ!
今回は「アクアリウムショップの1日」を解説しました。
詳しく書いていくとキリが無いので、1日の概要がざっくりと伝わるようシンプルにまとめてみました。
私達の仕事のイメージが少しでも皆様に伝わったら幸いです!
店舗によって大きく変わるので、あくまでも参考までに!
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