どうも、プロアクアリストの轟元気(@ordinaryaqua)です。
本記事では「軟水を好む水草」を10種ご紹介します。
基本的に水草は軟水の方が育てやすく、綺麗にキープすることができます。
今回は数ある水草の中でも特に軟水でキープするべきものをご紹介していきますよ。
「軟水を好む≒育成の難しい水草」と言い換えることもできます。
そのため、初心者の方が育成でつまづきやすい水草と言えるでしょう。
今回ご紹介する水草が上手くいかないなら、ぜひ水質調整にチャレンジしてみてくださいね。
- 軟水じゃないと育成が難しい
- 枯れないけど軟水じゃないと綺麗に維持するのが難しい
軟水を好む水草は大別するとこちらの2つになります。
育成そのものが上手くいかないものと、枯れてしまうわけではありませんが綺麗に維持することが難しいものに分けることができますよ。
- トニナsp.”ベレン”
- スターレンジ “サンガブリエル”
- ロタラ・マクランドラ
- パンタナルレッドピンネイト
- ラージパールグラス
- コブラグラス
軟水にキープしないと萎縮し、徐々に枯れてしまう水草達です。
これらの水草を育てるなら、軟水にキープすることが条件になりますよ。
- 後景草
- ヤシの木のようなユニークな葉
南米原産のホシクサの仲間。
基本的に南米原産のホシクサは硬度が0に近くないと育成することが難しいですよ。
ユニークな形の葉は独特の水景を作ることができます。
基本的にトニナの名が付く水草は軟水を好みますよ。
- 後景草
- ユニークな星型の葉
こちらもトニナ同様、南米原産のホシクサの仲間。
上から見ると星型に見える独特の草姿が面白いですよ。
産地ごとに微妙に葉の形が違い、コレクションする楽しみがあります。
本種は最もポピュラーなサンガブリエル産のもの。
- 後景草
- 赤く柔らかな葉
真っ赤になる大振りの柔らかな葉を持つロタラの仲間。
繊細かつ大胆な葉はインパクトがあります。
優しいふんわりとした質感の葉を保つためには軟水でキープする必要がありますよ。
- 後景草
- 菊の花のような葉
頭頂部が真っ赤に染まる後景におすすめの水草。
菊の花のようなボリュームある草姿がインパクト抜群です。
硬度の高い環境では頭頂部が萎縮していしまい、本来の美しさがでないので注意しましょう。
- 後景草
- まさにリスのしっぽ
名前からして可愛らしい繊細な葉を持つ水草。
ここまで葉が細い赤系水草は珍しく水景の良いアクセントになりますよ。
換水に反応して葉が萎縮してしまうことがあります。
「テトラPH/KHマイナス」などを使い換水することで予防できますよ。
- 後景草
- 丸いライトグリーンの葉
丸い可愛いらしさ、水草らしい柔らかさを両立している水草。
トリミングを繰り返すことで大きな茂みになります。
軟水下でキープしないと、下葉が落ちやすく、長期維持が難しいですよ。
- 前景草
- 深い緑の葉色
前景草の中でも特に落ち着いた葉色をしています。
「陰性水草をメインの水槽の前景」「明るい雰囲気の後景草とのコントラストを活かす」なんて使い方がおすすめ。
軟水で維持していると難しく感じる水草ではありませんが、適した水質からずれると、とたんに育成が難しくなります。
- ボルビティス・ヒュデロッティ
- アヌビアス・ナナ
- シペルス・ヘルフェリー
- グロッソスティグマ
別に軟水じゃくても枯れないけれど、見た目に綺麗にならない水草達です。
軟水にキープすることで「健康的な葉になる」「藻類が付きづらくなる」などの効果が期待できますよ。
- 活着する
- 時間経過の演出
ネイチャーアクアリウムにおいて良く使用される水草。
石や流木に活着させることで、永い時間経過を感じさせる水景になります。
丈夫だけれど、綺麗に育てるのが難しい水草の筆頭です。
- 活着する
- すごく丈夫
古くから丈夫な水草として親しまれている種。
ある程度硬度の高い環境でも枯れてしまうことはありませんが、葉に藻類が付きやすくなります。
しかし、軟水にキープすることで、ある程度葉に藻類が付きづらくなりますよ。
本種に限らずアヌビアスの仲間は軟水でキープした方が藻類が少なく、綺麗に保つことができます。
- テープ状の葉
- 爽やかな雰囲気を演出
葉先が細くなるシャープは雰囲気のテープ状水草。
爽やかな雰囲気を演出するのに便利な水草ですが、綺麗にキープするには軟水にするのがポイントです。
もともとタフな種類なので枯れてしまうことは少ないですが、硬度が高いと葉に藻類が付きやすくなってしまいますよ。
- 前景草
- かいわれ大根のような葉
かいわれ大根のような葉が可愛らしい前景草。
硬度の高い環境では葉が小さくなり、成長が鈍化します。
絨毯のように底床を覆うように成長させたいなら軟水でキープしましょう。
- ソイルを使う
- 水質調整をする
こちらの2つが主な軟水にキープする方法です。
簡単なのは底床にソイルを使うこと。
水道水の硬度が高いなど、ソイルを使っても軟水でキープできないなら水質調整しましょう。
底床に水草育成用のソイルを使いましょう。
こちらの記事でおすすめのソイルをご紹介しています。
底床選びにお悩みの方はぜひご覧ください。
【2023年版】水草水槽におすすめのソイル、砂、砂利 ープロが選んだ水草の育つ底床ー
- 硬度を上げるものが水槽内にある
- 水道水の硬度が高い
このような状況にある場合、軟水にキープすることが難しいので水質調整をしましょう。
こちらの記事で水草水槽の水質調整法を詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください。
硬度が高いとpHが下がりづらくなります。
pHの高い環境では添加したCO2が水草にあまり利用されない形になってしまいます。
そのため、硬度の高い環境なら通常の添加量よりも1.3~1.5倍程度添加すると効果的ですよ。
CO2添加量についてはこちらの記事で詳しく解説しましたのでご覧ください。
また、添加量を増やす場合、「CO2中毒」の危険性が高くなるので、対処法、予防法を予め知っておくと良いでしょう。
【CO2の適正量】CO2添加量の目安と計り方、CO2とpHの関係などを徹底解説!
【CO2過多】お魚やエビがCO2中毒になった時の対処法
流木は硬度を上げないレイアウト素材です。
そのため、今回ご紹介したような水草を育てるなら「流木メインのレイアウト」が向いていますよ。
レイアウトに使用する石は、モノにもよるのですが硬度を上げてしまいます。
そのため、石を多用するようなレイアウトでは今回ご紹介したような水草は不向きですよ。
こちらである程度硬度が高くても育てやすい水草をご紹介しました。
石組みレイアウトにおすすめの水草ですので、興味のある方はぜひご覧ください。
今回は「軟水を好む水草」を10種ご紹介しました。
綺麗にするにはちょっとコツがいる水草達です。
そのため、水草の育成に慣れてきてからチャレンジすると良いでしょう。
上手く育たないなら水質調整をしてみてください!

アヌビアスの仲間は枯れないけれど、綺麗に維持するのは難しい水草です!