本記事では小型熱帯魚向けの「魚病薬一覧」をご紹介します。
お魚も生き物なので様々な病気になります。
病気になったら薬を使わないと治らないことが多いのですが、薬もたくさんあるので選ぶのが大変ですよね。
そこで、今回は流通量の多いメインどころの魚病薬を一覧にしてまとめてみました。
魚病薬をお探しの方はぜひ読んでみてくださいね。
「今まさに治療に使う薬を探しているんだ!」という方は、こちらの記事でご確認ください。
私が普段から使っている薬をまとめました。ほとんどの病状に対応出来るはずですよ。

タップする目次
名前 | 主に効果のある病気 | タイプ | メーカー | オススメ度 |
ニューグリーンF | 白点病 水カビ病 | 粉 | 日動 | ○ |
グリーンFクリアー | 白点病 コショウ病 | 液体 | 日動 | ◎ |
グリーンFリキッド | 水カビ病 白点病 | 液体 | 日動 | ◎ |
グリーンFゴールド顆粒 | カラムナリス病 エロモナス病 白点病 コショウ病 水カビ病 白雲病 | 粉 | 日動 | ◎ |
グリーンFゴールドリキッド | エロモナス病 カラムナリス病 コショウ病 白雲病 | 液体 | 日動 | ○ |
リフィッシュ | イカリムシ ウオジラミ | 粉 | 日動 | ◎ |
メチレンブルー水溶液 | 水カビ病 白点病 | 液体 | 日動 | ○ |
鑑パラD | エロモナス病 カラムナリス病 コショウ病 白雲病 | 液体 | 日動 | ◎ |
エルバージュエース | エロモナス病 カラムナリス病 白点病 水カビ病 コショウ病 白雲病 | 粉 | 日動 | ◎ |
アグテン | 白点病 | 液体 | 日動 | ◎ |
アグテンパウダー | 白点病 | 粉 | 日動 | ○ |
トロピカルN | イカリムシ ウオジラミ | 粉 | 津路薬品 | ◎ |
トロピカルゴールド | イカリムシ ウオジラミ 水カビ病 白点病 | 粉 | 津路薬品 | ○ |
ハイートロピカル | カラムナリス病 エロモナス病 白点病 コショウ病 水カビ病 白雲病 | 粉(カプセル) | 津路薬品 | ○ |
サンエース | 白点病 水カビ病 | 液体 | 津路薬品 | ○ |
メチレンブルー液 | 水カビ病 | 液体 | 津路薬品 | ○ |
ヒコサンZ | 白点病 | 液体 | キンコウ物産 | ◎ |
フレッシュリーフ | 白点病 カラムナリス病 水カビ病 | 粉 | GEX | △ |
・名前
商品名です。
基本的に表記の名前で「検索」「店舗で質問」など出来るはずです。
・主に効果のある病気
主に治療することの出来る病気です。
上から順に効果が高いです。
・タイプ
「粉」or「液体」です。
一般的に粉タイプの方がコスパが高く保存性も良いです。ただし計量しづらいので使いにくいです。
液体タイプはその逆。使いやすいですが、コスパ、保存性がちょっと悪いです。
・メーカー
主に日本動物薬品株式会社(日動)か津路薬品工業株式会社ですね。
津路薬品のHPは成分、投入量などが明記されており、とてもユーザーフレンドリーですよ。
参考 商品案内日動 参考 製品一覧津路薬品・オススメ度
◎ | オススメ。 普段から使っています。 |
○ | 治療に適しています。 他にもっと使いやすい薬があるため、○としました。 |
△ | オススメしません。 効果が限定的など、治療に向きません。 |
それぞれの魚病薬を解説していきます。
治療にお困りの方で、病気に合わせた薬をお探しの方はこちらを御覧ください(再掲載)

白点病と水カビ病の薬です。
治療効果はあるのですが、もっと使いやすい薬が他にあります。
白点病には「アグテン」「ヒコサンZ」、水カビ病には「グリーンFリキッド」がオススメですよ。
塩酸クロルヘキシジン:0.02g
アクリノール:0.03g
塩化ナトリウム:9.83g
オススメ出来る薬です。
白点病とコショウ病に高い効果を発揮します。
特にコショウ病に高い効果のある薬は少なく重宝しますよ。
pH6.5以下では毒性が強くなってしまうので、注意して使いましょう。
炭酸ナトリウム(無水):適量
精製水:適量
オススメ出来る薬です。
水カビ病に効果を発揮します。
成分にアクリノールが含まれることから、静菌作用が期待出来ます。
水カビ病は体表に傷が付くので、細菌感染症を併発することが多いのですが、ある程度予防することが出来ますよ。
重症化した水カビ病には効果が低いです。
その場合は「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」を使うことをオススメします。
アクリノール:0.05g
黄色4号:微量
精製水:適量
オススメ出来る薬です。
カラムナリス病、エロモナス病、白点病、コショウ病、水カビ病、白雲病と幅広い病気に対応出来ます。
重症化した白点病、水カビ病、コショウ病にはこちらを使うと良いでしょう。
スルファメラジンナトリウム:5g
マクロゴール6000:適量

主にエロモナスの治療薬です。
濃度が薄いのでコスパは悪いのですが、小型水槽には使いやすいです。
基本的な使い方は「観パラD」と一緒ですよ。
水酸化ナトリウム:94mg
黄色4号:微量
精製水:適量
オススメ出来る薬です。
主にイカリムシ、ウオジラミの治療に使う駆虫薬です。
成分にアクリノールが含まれることから、静菌作用が期待出来ます。
寄生虫は体表に傷が付くので、そこから細菌感染症が始まることが多いのですが、ある程度予防することが出来ますよ。
欠点は「粉タイプであること」「大水量向けであること」から計量が難しいことですね。
塩酸クロルヘキシジン:0.12g
塩化ナトリウム:8.33g
ポリビニルピロリドンK30
ポリビニルピロリドンK90
主に水カビ病の治療に使います。
古くから知られている薬で、成分はメチレンブルーのみのためコスパの良い薬です。
初期症状の水カビ病なら十分対応可能です。
水カビ病は体表に傷が付くため、細菌感染症を併発しやすい病気です。
そのため、アクリノールが含まれる「グリーンFリキッド」の方がオススメですよ。
また、重症化した水カビ病には効果が低いです。
その場合は「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」を使うことをオススメします。
精製水:適量
オススメ出来る薬です。
主にエロモナス症の治療に使います。
基本的に「グリーンFゴールドリキッド」と同じ成分なのですが、こちらの方が濃いです。
そのため、観パラDの方がコスパが良いですよ。
オススメ出来る薬です。
「グリーンFゴールド顆粒」「観パラD」を合わせたような薬ですよ。
効果も高いのですが、お魚への負担も大きい薬なので、重症化した場合に使うと良いでしょう。
乳糖:89g

オススメ出来る薬です。
初期、中期症状の白点病治療にオススメですよ。
重症化した白点病にはあまり効果がありません。
その場合は、「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」を使いましょう。
「ヒコサンZ」と成分、濃度が同じです。
そのため同様に使えますよ!
精製水:適量

白点病の治療薬です。
粉タイプのため、計量が難しく初心者の方に不向きなのですが、成分に殺菌剤が含まれているため、他の白点病治療薬よりも併発する細菌感染症に強いという特徴があります。
グリーンFゴールド顆粒などの殺菌剤が手に入らない時などに使うと良いでしょう。
ちなみに、初期、中期の白点病治療なら「アグテン」「ヒコサンZ」がオススメですよ。
重症化した白点病には「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」を使いましょう。
マラカイトグリーン:0.01g
スルファジメトキシンナトリウム:1g
炭酸水素ナトリウム:0.89g
塩化ナトリウム:8g
オススメ出来る薬です。
「リフィッシュ」同様、イカリムシ、ウオジラミの治療薬です。
同じ粉タイプですがリフッシュと比べると、こちらの方がまだ計量しやすいですよ。
トリクロルホン:1g
塩化ナトリウム:8.8g
イカリムシ、ウオジラミ、水カビ病、白点病の治療薬です。
かなり優秀な薬ですが、実はあまり使ったことがありません。
理由は
・「イカリムシ、ウオジラミ、水カビ病、白点病」に同時になることがあまり無い
・それぞれの症状にさらに使いやすい薬があること
イカリムシ、ウオジラミの治療なら「リフィッシュ」「トロピカルN」
水カビ病なら「グリーンFリキッド」
重症化した水カビ病、白点病なら「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」がそれぞれオススメですよ。
こちらがあれば上記症状に1つで対応出来ることは利点なのですが、粉タイプのため計量が大変なので、ちょっと使いづらいのが残念なところ。
アクリノール:3g
トリクロルホン:2g
炭酸水素ナトリウム:10g
塩化ナトリウム:80g
「グリーンFゴールド顆粒」に似た使用感の薬です。
体感としてグリーンFゴールド顆粒の方が優れているなという印象なのでまずはそちらをオススメします。
グリーンFゴールド顆粒が手に入らない時に使うと良いでしょう。
同様に粉タイプの薬なのですが、カプセルになっており計量が簡単です。
初心者の方でも使いやすいのは良い点ですね。
ナトリウム:0.7g
アクリノール:0.2g
炭酸水素ナトリウム:1g
塩化ナトリウム 8.1g
白点病、水カビ病の治療薬です。
普通に使えるのですが、もっと使いやすい薬があります。
白点病の治療には「アグテン」「ヒコサンZ」、水カビ病の治療には「グリーンFリキッド」
重症化した白点病、水カビ病には「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」がオススメですよ。
スルファジメトキシンナトリウム:0.2g
メチレンブルー:0.2g
精製水:100ml
水カビ病の治療薬です。
古くから知られている薬で、成分はメチレンブルーのみのためコスパの良い薬です。
初期症状の水カビ病なら十分対応可能ですよ。
水カビ病は体表に傷が付くため、細菌感染症を併発しやすい病気です。
そのため、アクリノールが含まれる「グリーンFリキッド」の方がオススメですよ。
また、重症化した水カビ病には効果が低いです。
その場合は「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」を使うことをオススメします。
精製水:180ml
オススメ出来る薬です。
初期、中期症状の白点病の治療にオススメですよ。
重症化した白点病にはあまり効果がありません。
その場合は「グリーンFゴールド顆粒」「エルバージュエース」を使いましょう。
「アグテン」と成分、濃度が同じです。
同様に使えますよ!
精製水:適量

色々な症状に効く成分が入っているのですが、いかんせん、濃度が薄いので効果があまりありません。
薬浴させるなら他の薬をオススメします。
マラカイトグリーン:0.01g
スルファジメトキシンナトリウム:1g
炭酸水素ナトリウム:0.89g
塩化ナトリウム:8g
- 水槽のシリコンなどを染色してしまう
- 水草が枯れる
- ろ過バクテリアにダメージがある
などの理由から、薬浴は隔離水槽で行いましょう。

今回ご紹介したすべての薬は「塩水浴」と併用可能です。
塩水浴には「お魚の浸透圧調整を助ける効果」がありますので、薬浴と同時に行うと効果的ですよ。

薬には「似たような成分構成」「効能」のものがありますよ。
特に買い間違えの多いものをご紹介します。
- グリーンFリキッド
- メチレンブルー水溶液
- メチレンブルー液
こちらの薬はすべて「メチレンブルー」を主成分とした薬です。
基本的にどれか1つを持っていればOKですよ。
ちなみに1番オススメなのは「グリーンFリキッド」

- アグテン
- ヒコサンZ
- アグテンパウダー
こちらの薬はすべて「マラカイトグリーン」が入っている薬です。
初期、中期の白点病治療にオススメなのは「アグテン」「ヒコサンZ」です。
この2つはまったく同成分のため、どちらを使っても良いですよ。

どちらも主に「エロモナス病」の治療に使う薬です。
違うのは成分の「濃度」。
観パラDの方が濃いので、より少ない投入量ですみますよ。
そのため、コスパが良いので基本的には「観パラD」をオススメします。
「グリーンFゴールドリキッド」には濃度が薄い分、計量が簡単というメリットがあります。
使いやすい方を選べばOKですよ。
詳しくはこちらの記事をお読みください。
- ニューグリーンF
- グリーンFゴールド顆粒
- リフッシュ
- エルバージュエース
- アグテンパウダー
- トロピカルN
- トロピカルゴールド
- ハイ-トロピカル
- フレッシュリーフ
粉タイプの薬は計量するのが難しいです。
そこで、一度「濃い薬液」を作って、それを計量して投入する方法がオススメです。
こちらで詳しく方法をまとめましたので、お困りの方はぜひ読んでみてください。

基本的にオススメしません。
また説明書には「他の薬と併用しない」などと明記されていますよ。
ただし、現場では状況によって混ぜて治療しているのが現実です。
薬は大きく分けると「駆虫薬」と「殺菌剤」に分けることが出来ます。
この2つをブレンドして薬浴をすることがあります。
状況は毎回大きく異なるので、詳しく使用方法などを説明することが難しいですね。
元気
今回は小型熱帯魚に合わせた「魚病薬一覧」を作ってみました。
お魚の病気は対応が難しく、薬もたくさんあるので何を選べが良いか判断するのが難しいですよね。
状況も毎回違うことが当たり前なので、出来ることなら経験豊富な方にアドバイスを求めながら薬を購入すると良いでしょう。
ちなみに、各病状に合わせて私が使っている薬はこちらでまとめましたので、病気でお困りの方はぜひ読んでみてください!
